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35歳のおじさんがプロダンサーになるまで⑦〜高校生編Ⅲ〜

18歳。
初めて見たダンスレッスン。
レッスンが終わると、後ろで見学していた私達に話しかけてきた人がいた。

「PEETさんのレッスンは君達にはまだまだ早いから、良かったらうちのレッスンにおいでよ」

後に山口県でダンススタジオのオーナーとなる吉村さんである。

たしか私は、
「ロックダンスは習えますか?」
と聞いた気がする。

「ロックも教えてるよ」
という言葉が返ってきた。

ついに、ついに、ついに、ロックダンスが習える!!!


と本当に嬉しかった記憶がある。
(この15年後、吉村さんにダンスバトルのジャッジとして呼んでもらった時、当時の話をしたら笑っていた。)


ようやくロックダンスを習える喜びを噛み締めていたが、私には時間が余り残されていなかった。

高校3年生の3学期。
そう、就職で山口を離れるのだ。
結局、レッスンは数回しか受けることができなかった。

近付いたダンスが、またゆっくり遠ざかってゆく。

どこの県に配属になるかは決まっていなかった。
新しい生活が始まるという不安と、次に住む場所でもダンスが習えますようにという願いを胸に、私は故郷を旅立った。


【未来の自分から一言】
キミは「就職したら働いたお金で、ロックダンスを習いまくる!」と張り切っていたね。
でも、現実は思い通りにはいかなかったよ。
ここからキミの長い長い物語が始まるよ。
ハッピーエンドになるかは、キミ次第。

《社会人編Ⅰ》へ続く…



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