【11/1000ノック目】健康診断。ベルトコンベアーに乗って。

 健康診断に行きました。怖かったな。今回はその時の話をしよう。

(健康診断に行くまでの話)

 健康診断で今まで行ったことがあるのは、個人病院。血液検査とか身長体重、レントゲンなどのシンプルなもの。今回は年齢も年齢なので「生活習慣病」の検診となる。受ける項目が多い。それだけで気が滅入る。

 初めての大きな病院。Googleマップは私の味方だ。方向音痴ではないが、あって良かったと思う。安心材料。意外と、職場が近かった。

 新しい綺麗な病院。ほっとした。受付へと進む。「ここかな…」と止まった階は、人人人…。人で溢れかえっていた。

 受付で番号札をもらい、待つ。私、ここで待ってたらいいの?え、忘れ物ないかな?前頭葉あたりがぷすぷす言っている。場に慣れず、恐怖がくる。私は強度のHSP。刺激の多い場所、初めての場所は、不安になる。

 番号を呼ばれた。受付のお姉さんは笑顔で素敵だった。着替えて、名前を呼ばれるまで待つよう言われた。

へえ、着替えるんだ。

 そう。ここは健康診断専門の病院だったようだ。(それまで知らなかった)病院の入院患者のような服装。男性はブルー、女性はピンク。みんな同じ格好。アクセサリー類は外した。スマホも最初はカバンに入れて、鍵付きのロッカーに片付けていたが、これをnoteで記したいと思い、スマホをポッケに入れて順番を待つ。感じたことを、綴っていく。

 出荷工場に出されるような気持ち。ベルトコンベアーに乗って流されていくような。「当たり前」のように進む感じ。自分の仕事を全うする人々。みんなで神輿を担ぐような、誰かが欠けても成り立たない。それが大きい病院なのか。

 滅多にしない貧乏ゆすりが、私の緊張感を物語る。周りを見渡す。みんな早口だから、置いていかれそうな。親切だけど機械的な。何千人と相手するんだろうな。すごいなあ。

 最初は子宮頸がんの検査。久しぶりの婦人科検診。数分で終わる。先生の顔は見えない。だから余計に怖かった。その後、吐きそうになった。私の体が、驚いて気分が悪くなったんだ。
 「大丈夫」と思おうとしていた。でも気分が悪い。しんどかったんだなって思って、自分の体に同情してあげると、少しマシになった。驚かせて、ごめんね。

 次に身長体重、視力、血圧を測る。背が少し伸びていた気がする。嬉しかった。視力は手こずった。途中から「うーんそっちじゃないかな」と答えをふわっと匂わせてくれた。両方1.5だった。(コンタクト有り)
 血圧が82/47。恐怖と場に馴染めない私は、血圧が下がって脈も下がっていた。「いつもこれくらい?大丈夫?」と心配してくれた。ベルトコンベアーの機械的でも、優しく声を掛けてくれる人はいるんだ。

 先生との問診。若く美しい先生。「気になるところは?」と言われた。咄嗟に「健康です」と答える。気になるところ?この先生にどこまでの「気になるところ」を伝えたらいいのだろう。肩こりが〜とか、腰痛で〜とか、聞いてくれるのかな。それも意識して持っておかないといけないのか。健康診断って、大変だなあ。

 「神輿を担ぐみたい」と思っていたら、テレビの映像で神輿を担ぐのが出てきた。思わずマスクの下で、笑ってしまった。

 心電図、聴力検査。たぶん大丈夫。問題は血液検査。なぜ問題かって?それは、

注射が嫌いだから。

(マジ恐怖)

 針を自分に刺して血を抜くって。怖い怖い怖い。ボックスに問診票を入れるのだけれど、採血のところじゃないところに問診票を入れ間違えて、看護師さんに「こっちじゃないですよ」と教えてもらった。無意識に注射から逃れようとしていたのか。
 名前を呼ばれる。看護師さんは、にこやかだ。怖いと喋る私。見た感じ、3本は取る様子。
 「全部で何ミリ取るんですか?」
 看護師さんの方を見ずに聞く。
 「全部で大さじ1くらい、15ミリくらいですよ」
 注射している時に思わず看護師さんを見る。え、そんなもんですか?
 「3本もあるから、みなさんいっぱい抜かれると思ってらっしゃるみたいですけど、実際は大さじ1よりちょっと多いくらいなんですよ〜」
 笑顔の看護師さんに、ずいぶん救われた。あなたに血を抜いてもらって、良かったですほんと。

 腹部のエコー。これで最後。ぬるぬるの何かを塗って、エコーをする。
 「エコーは初めてですか?」
 先生に聞かれる。
 「初めてです。だから(内臓の)位置とかわかっていないです」
 若干笑われた。さっきの看護師さんが優しかったのと、エコーで最後って分かったから、余裕が出てきたのかもしれない。

 お腹を色々な角度で撮る。先生が臓器の位置を教えてくれる。「ここらへんが膵臓で〜」「へえ〜」「ここの裏にあるのが〇〇で〜」「へえ〜」驚きがありながらも、聞いたその場から忘れていく。(ごめん先生)

 「大丈夫そうでしたか?」
 もうこれで健康診断もお終いだ。余裕しゃくしゃくだったので、何気なく聞いてみた。
 「うーん、今のぱっと見ではなんとも言えませんが」
 そう言いながらも、先生の所見は「胆嚢に3ミリくらいのポリープがある」とのこと。目が点もなった。まさかの、ポリープ。しかも3、4個。

 あまり心配はないと思うが、先生が何と診察するかわからない。経過観察で、一年に一回健康診断受けて下さいねって言うかも。とな。
 おおう。マジか。でもさ、胆嚢の機能って何だろう?先生に聞いてみた。(先生も暇じゃないよ)

 「色んな臓器に指令を出す」みたいなニュアンスで教えてくれた。でも、胆嚢を取ってしまう人もいるから、他の臓器がその役割を補うとな。

 …………大丈夫かな、私の胆嚢。

 ベルトコンベアーだと思っていた。順番に回されて、見られて、はい次の方〜だけだと思ってた。
 でも実際は、緊張をほぐそうと笑顔で接してくれる看護師さんや先生がいた。怖かったけど、優しさに触れられて、良かった。ありがとう、みなさん。

 結果はいつ届くか知りませんが…結果も優し目でお願いしたいところでございます。

11/1000ノック目

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