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APOCALYPSE MEMORIA_No.5

現実に見たことに崩壊した世界のレイヤーを重ね、もう充電できないアンドロイドとなって残量ゼロになるまで世界を記録するジャーナリングLARP「アポカリプスメモリア」第5回目。


このジャーナリングLARPの記録もとい写真素材を得るために(&ダイエット目的で)結構な距離をウォーキングしている。今のところ最長は30km。この分なら今年はウルトラウォークイベントに参戦できるのでは!? と思っていた矢先に、また情勢が大変なことになってきてしまいましたなぁ。

■ ジャーナリングLARPぽいのですが

気になっているソロLARPゲームが1作あります。

この「You Can't Go Home」は、生まれ育った地を遠く離れたキャラクターとなって、自らの意思で去ったこの地に“誰かの葬式に参加するため”、戻ってきました。ゲーム側で用意された物語と指示に沿って、街を見て・歩いて巡ります。そして、キャラクターとしての昔の記憶を通して、“何が幽霊によって変わったか”、”何が昔通りなのか?“を体験して今の様子を記録していきます。

こういった現実に近いジャンル(あとは大概ホラージャンル)になると、このページのように「コンテンツノート」というのが提示されます。
(このゲームでは、痛みを伴う記憶を含む、死と記憶を扱うよー。誰が死んで、どんな思い出にしがみついているのか深く検討するよ……的な内容)

これは、『精神的安全性』に該当するゲームを楽しく遊ぶための注意書きです。「もし、この内容を見て自分のトラウマや嫌いな物語に触れそうならゲームを遊ばないでね」という意味もあります。

APOCALYPSE MEMORIAに戻りまして

■ 5回目の記録

■ 下書き

2★22年 1月16日

起動が完了すると、私は旧時代の食料品店の中にいた。結構な広さなので探索には数日掛かるだろうと予測していたが、先日のオーニソプターから無線受信したデータの影響でシステムにかなりの断片化が発生して起動を邪魔していた。従業員ヒューマノイド用の緊急最適化ツールを流用して、自分の最適化ツールを構築した。おかげで、12日に目覚める予定がズレたらしい。

備蓄倉庫なども見ているが、ブルーハァが欲しているケーキの材料が見つからなかった。鶏なんて鳥類はすでに絶滅している。小麦も同じだが、A1010大豆などは今も生産されていた。入荷日付が今日の午後となっているので輸送ラインが生きているのだろう。水に関しては旧時代の濾過装置が稼働していたので、入手できた。人間が生き残っていたら健康を害するだろうが、ブルーハァは大丈夫だろう。水のボトルを入手できた後に砂糖と、超長期備蓄用の缶詰を見つけた。ナッツ類と乾燥したフルーツ……まるでアウトドアを楽しむ人向けの補給食にピッタリ。ふむ、ケーキとして使えるかもしれない。

人間の活動記録を保存・ホロとして再現するエコーデータによって、老朽化した店内を多くの人間が行き来する様子が再生されていた。エコーデータを目撃するたびに思うのだが、人間の日常生活までずっとホロデータとして保存しておく必要があったのだろうか? 私は研究職のアンドロイドだが、データベース内にそんなセクションを見かけたことはない。ただ、私にアクセスできる権限がないだけか?

エコーデータの中に、興味深い「教会の厨房でケーキを焼こう」という話……をしているデータがあった。もしかしたら、そこへ行けば調理器具があるかもしれない。過去のデータからエコーデータの身元と教会のデータを取得できた。そういえば、食料品店の外へ出たときに奇妙な家畜を見かける。顔も種別もわからない白い小型動物……何か語りかけられたような気がした。


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