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八助梅

今年は八助梅と思われる
青森の梅を追加で
仕込むことにしました。

確認して聞いてみても品種は不明、
ただ、割った時の様子と味からして、
八助梅だと思いました。

あるいは何か他のものとの
交雑はあるのかもしれない。

八助梅というのは、
青森で知られている梅の品種で、
あんずのような梅です。

調べた限りでは、半分に切って漬ける、ということですが、

梅干しは、昔ながらの梅干しの
作り方でできます。

八助梅は実は結構久しぶりにつけます。
業者間で取引されるのは、

主にサイズが大きくて、
綺麗なものだと聞いています。

2018年の八助梅の梅干しが
少しだけ残っていましたが、
でっかいですね。


八助梅の梅干し。結構食べやすくて、
おいしい。さすが八助梅です。


南高梅の3Lとか、
そんなレベルではない。

梅干しの状態で卓球のピンボールくらいの大きさです。



さて、今回の八助梅、
農薬不使用だからなのか、
小粒で傷、虫食い、斑点などが多い。


色は華やかで、オレンジ色。完熟です。
虫食いが多いものは
家の裏山にばら撒いておきました。
何年かすれば、八助梅が実るかも。


八助梅は、
あんずのような梅で、
甘い香りがする。

これだと無農薬で虫が
くるのは当然。

サイズがバラバラなのが、
むしろ自然の梅の木の
感じがしていい。

家でなる梅と同じような感じです。

オレンジ色、すももかアンズが近い。
八助梅だと確信したのは、そのままの味と食感、そして、
種の形。甘くないアンズのような味。



実と種が簡単にきれいに
外れるのも特徴。

傷ものや斑点など多いですが、

梅の分別は、ほぼ問題なし、
ちょっと後で確認、
完全ダメ、

という3種類に
迷わず分ける。

減塩で梅干しを作らないので、
甘めの選別でいけます。

多少の傷、汚れ、多少の虫食いあとなど
基本的に大丈夫です。

減塩は以前に失敗して、
結構みじめだったので、もうしません。

それに、
よくよく考えれば、減塩で作れば、
長期保存はできないはず。 

梅干しは、何年か寝かせれば、
塩の角がとれ、まろやかになる。

角が取れる、っていうのは梅のツンとした辛さがおさまる事です。


これで8年前のもの。
とても食べやすい。

梅干しは長期保存で
味はまろやかになります。

そのため、基本、3年後以降に食する、という考えです。

減塩だと、たぶん常温保存で
長期は無理。

塩分少なければ、
梅の種の内部(仁)から
薬効を引き出すのも
不十分。

濃い塩分で梅の種(仁)から
養分を絞り出す。

落ち着いて考えれば
想像できました。

砂糖や不純物のない、濃い塩分で
成分を引き出す。

20パーセントの塩分で、
昔ながらの梅干しの
作り方で進めれば、
梅の良さが出るし、失敗はない。

さて、八助梅ですが、
一気に洗って天日でさっと乾かす。

ヘタ取りや虫の確認などをさっと済ませ、どんどん仕込んでいきます。


これくらいの傷や斑点などは
全く問題なし。

塩分は20パーセント、漬物専用のビニールの中に梅と一緒にいれる。
翌日には梅酢が上がってきます。

最初だけ漬物用のビニール
袋を使う。これで空気に
ほとんど触れない。
時々転がして、
塩が触れるように。
梅酢が上がってきて、さっと全体が濡れるように
転がせば、もう大丈夫です。

八助梅の梅干しは、なかなかのもの。

今回は、小粒の斑点、
傷ものが多いですが、
意外にもそういったものは、良い梅干しができるものです。

農薬不使用、自然農法、庭や山で実る梅の特徴は、スタート時(梅の実)は今ひとつ。

傷や虫食いなどある。

しかし、あとになって仕上がりなど、
思いの外よくなってくるものです。

梅の味が小さいと、それだけヘタを取る下処理の作業は増える。

ただし、梅の個数は多いということ。
小さいが梅の種の内部の養分がある、
と思うと小粒で充分ですね。

むしろ大きいものでなくて
充分いけます。

でも下処理をしていて、
大粒だったら、もっと早くて
楽に終わってたと思う。

ただ、普通に木になる梅は、
普通はサイズばらばら。


日当たりよければ、紅梅といって、
赤くなるものも出てくる。

木には色んな大きさや
形の実がなります。
今年、梅を収穫していて
思いました。 

大中小、紅梅、ばらばらです。

でも今年は、家の梅が少なかった。

種から育った梅の木は
満開の花が咲いた。

去年は10kgとれた梅が、
今年は少しだけ。


斑点が多いのは、自然になる梅の特徴のような気がします。
塩(ブラックソルトという、岩塩、酸化還元がある塩を使いました。)キパワーソルトで仕込むと、結構いいのですが、どうしても費用がかかってしまう。

買いたい人が稀にいるので、そういった人にもいいように、つくる費用を抑える。キパワーと近い効果、酸化還元があるブラックソルトで
ここ最近は作っています。

塩は奥深く、ゲランドの塩田の塩、
皇帝塩、
その他いろいろやってきました。
塩は大切です。

少ない梅だと、どうも寂しいもの。

そんなわけで、今年は時期も
遅めだったので、
八助梅も使うことにしました。


八助梅は生のものを味味してみると
甘さの控えめなアンズのような梅。

何かに加工する、梅干しなどに
するにはいい品種だと思いました。

選別できわどいものは、ジャムか何か、
また思いついたものに使います。

青森で知られている中で
豊後梅という梅もありますが、

名前の通り九州が原産です。
でも、寒さに強いらしく、

青森の梅の品種の一つとして
知られています。

八助梅も同様。
寒さに強い、寒さを
乗り越えてきたと思うと、
結構いい梅に思えてきます。

疑問に思うのは、八助梅は、
どうして半分に割って
梅干し(梅漬け)を作るのか、
ということ。

大きすぎるから、ってことかと
ふと思いますが、

しっかりつけて、天日で干す作業を繰り返せば、これまで問題なく
できていました。

梅は結構肉厚なので、
しっかりつければ、
さほど気にならなかったと思います。

八助梅でつくる、梅酒はとても美味しい、ということで、
つくったことがあるのですが、

普段、あまり飲まないので、そのまま
のこっていました。

ほぼ当時の大きさですが、
やっぱり大きいですね。


梅酒につかったままの八助梅

梅酒は相当薄めないと、
すぐ酔ってしまいそうです。
(泡盛が好きなので、泡盛で梅酒を仕込んでいました。)

琉球泡盛は、長期熟成するものです。

お酒はあまり好きでないけど、
泡盛は好き、という理由は
長期熟成かもしれません。

だから、米味噌ではなく、豆味噌、
梅干しも長期保存、
ということかもしれない。

長期保存って、そんなに待てない、って
いう人もいましたが、

毎年作れば、毎年ある。
待つことは考えなくても、毎年すれば、
毎年できてくる、ってことです。

だから、待てない、
という考え自体がない。
仕込めば、あとは勝手に
できてくるわけです。

となると、野菜作りにしても、
良い土は、すぐにできるものではない。

良い味噌も、2年以上かかる、
って考えると、効率悪そうなことが
良いように思えてきます。

またあらゆることに
つながっているようです。


さて、梅干しに関しては、
古いものを少しだけ残しています。


というのは、急な体調不良、たとえば、熱射病などで
寝込んだ時、起き上がれないような、

死にかけた状態には
古い梅干しが思いの外効く。

古い梅干し少しと白湯で、
翌日には復活、という
ことは私だけでなく、
他でも過去に何度もありました。

そんなわけで、
簡単かつシンプルで作れる、
梅干しですが、

減塩なんてしないで、
梅干しを作った方がカビの心配なく、
万一の時にもいい、
合理的だと思います。

梅干しは塩辛い、
すっぱく食べにくいもの、

だからこそ、
いろいろな薬効などある、って考えてもいいと思います。

食べにくければ、塩抜きではなく、
土瓶で沸かして、その汁をいただく。

朝一には特にいいものです。

不思議と美味しく、
体が欲しているもの、って
感じが伝わってきます。


田植えの時も、梅干しのお世話になりました。
梅干しは、気持ちを引き締めるのもあると思う。

また、ご飯を炊く時、

お味噌汁、カレー、煮物など、たった一粒、梅干しを入れておくだけで、
この暑さでも腐ったことがない。 それに、隠し味にもなる。

もちろん、何日も放置は無理だろうけど、
梅干しで炊いたご飯は、常温で置いていたものは
夜でも全く普通に美味しく食べられる。

カレーも梅干しで腐ったことはない。

多分、減塩や味付けの調味梅干しでは、
その調味梅干しは食べやすいのかもしれない。

でも、ご飯と炊くには違和感がある。
防腐、殺菌効果があるとは思えない。

となると、やっぱりシンプルで簡単な20パーセントの
梅で良い、と改めて思えてきますね。 

20パーセント以上あれば、
おそらく雑菌やカビが入る余地がない。

減塩梅干しづくりで、カビが生え、
煮わかし消毒、ホワイトリカーで梅を拭く、などする羽目になったことが
ありますが、結構みじめでした。

そんなわけで、梅干しは
塩分20%で簡単です。

あとは干す時の天気がどうか。

今年はたったの18kgですが、決して多くはない。
毎日消費し、だれかに分け与え、
などすれば、
結構なくなります。

それに梅は縮む。
18kgの梅=18kgの梅干しではない。
大きなツボにいれても、
数年でなくなる。

古いものから、
消費していくわけですが、
結構なくなっていくものです。

こうして考えると、今年は少なかったか、という思いが出てきます。

また豆麹みそを追加でやってみても
いいかと思えてきます。

それに暑いからこそできるもの、って
色々あります。

梅干し、不思議と古い梅干しを
一粒食べると、
気持ちも引き締まってきます。

辛味は随分と和らいできますが、
それでも
3年ものはまだ塩分を強く感じる。

そんなときは、梅干し湯、が寝覚め、寝る前、などにいいですね。

よく眠れて、よく目覚める、とっておきの古い梅干しは
大いに活用できます。

八助梅も、自家製梅も、真夏の天日があってこそです。

あと満月の夜にも晒していますが、
夏の満月も、
きっととてもいいと思います。



梅酢が結構上がってきました。ここまでくれば、もう失敗なし。
これであとは、陶器のツボにうつし、赤紫蘇を入れる。

八助梅は、南高梅とはまた違う香りがしていました。

どんな感じになっていくのか、楽しみですね。

さて、梅干しづくりでできるものは、

梅干し、
梅酢、
赤紫蘇を干してできる、ふりかけのようなもの、ゆかり。

そして、梅酢を天日干ししてできる、
梅の塩。

赤梅酢をパットに広げ、天日干しをする。濃度を高めていけば、
とっておきの塩ができます。

梅樽の底にあるような、去年の赤梅酢を
使うのがポイント。

薄く広げるのですが、
何日もかかります。

暑い中、地味な作業ですが、
いろんなものができる。

梅干し作りは結構お得だと思います。

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