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夢の話。

その日。

目の前に真っ黒な、
ものすごく大きな楕円形の宇宙船が
地上から斜めに浮き上がり、
空に向かって飛んでいくところだった。
その宇宙船には、
小さな四角い窓がたくさんついていて、
よく見るとその窓々から、
たくさんの人がこちらを覗いていた。
ざっと、1~2000人くらい乗れる船だと、
瞬時に感じた。

宇宙船は斜めになっているのに、
その人たちは誰も片寄ったりはしていない。
おそらく船内には
独自の重力があるのだとわかった。

いや、それより、
この人達は「助かった」、
いえ、「助けられた」のだ。
それを何より安堵している自分がいた。
この星にはもう、人は住めない。

私は、何故なのかひとりで宙に浮いていた。
しかもこの時点では少なくとも、
宇宙船より高い位置にいた。
死んでいるのか?と思ったが、
次の瞬間、生きてると感じた。

浮き上がっていく宇宙船の後ろに、
沈んでゆく太陽が見えた。
それを見ながら
空中で何気なく後ろを振り返るとなんと、
沈んでゆく太陽の反対側から
これから昇ってくる太陽があった。
太陽がふたつある星、、
私はこれで、
「ここは地球ではないんだ」と、悟った。





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