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フシギおしゃべりP-miちゃん

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フシギおしゃべりP-miちゃんのまとめ。 ジャンル・コメディ。ロボット好き向け。
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#ミニロボット

フシギおしゃべりP-miちゃん(3)

フシギおしゃべりP-miちゃん(3)

「チュンチュン」
「チュンチュン」

う、うん…。うるせえな。
俺は、ぼうっとした頭で体を起こした。
「……ん? 今何時だ!?」
俺は焦ってスマホを見て時間を確認しようとした。あれ、スマホがない。
「ココニ アリマスヨ スマホ。チュンチュン」

机から無機質な音声が聞こえる。…というかお前、口調が元に戻ってねえか?
昨日ペラペラ喋っただろうが。色々ロボットに言いたいけど、今は一つに絞って突っ込んだ

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フシギおしゃべりP-miちゃん(4)

フシギおしゃべりP-miちゃん(4)

帰り道の、工場の間から見える夕焼け空が好きだ。

アヤカが出ていって2週間経った。
俺の悲しみはまだ癒えないままだ。仕事に専念している間はアヤカのことを忘れられるが、家に帰るときは否応なしにアヤカを思い出してしまう。あのピンクに染まる夕陽と雲さえも今の俺の心を癒すことは出来ない。

それに……。
家にはアイツがいる。

あの生意気ロボットが。

どこかに寄って時間を潰せればいいけど、何せ俺はあまり

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フシギおしゃべりP-miちゃん(5)

フシギおしゃべりP-miちゃん(5)

「ネットに夢中だね。何を一緒懸命やっているの?」
今日もうるせえな、このロボットは。
別にいいだろう。何をやろうがよ。
しかも今日は最初からペラペラじゃねえか。

俺は小うるさいロボットを無視して、某掲示板にアヤカに振られたことをカキコしていた。勿論名前は仮名にしておいた。だってこの悲しみを俺一人ではとてもじゃないが抱えきれないからさ。

あと元カノが置いていった生意気ロボットに苛められていること

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