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晴れの日も雨の日も

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そのとき感じたことを感じたままに綴るエッセイ集。晴れの日のように澄みきった気分のときも、雨の日のように翳りに覆われるときも、その気持ちを、透明な言葉で伝えたい。
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2022年8月の記事一覧

しあわせのつくりかた

こうしたら、絶対にしあわせになれる、という方法はおそらく存在しない。 「善く生きる」方法…

如月桃子
1年前
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ふつうがいちばん…

小学生の頃、長期休暇の前にはかならず成績表が配られた。 家に帰ると、私はまずそれを母に見…

如月桃子
1年前
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この世界の脇役にすぎないとしても

小学生の頃、クラスのみんなそれぞれに目があって耳があって、同じものを別の角度から見たり聞…

如月桃子
1年前
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子どもがほしいと、まだはっきりと言えないけれど。

私には、子を育てた経験も、子を産む予定も、今のところない。 子育てをしている人の話を聞く…

如月桃子
1年前
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胸いっぱいのティータイム

とある休日、私は夫と銀座のマリアージュ・フレールでお茶をした。 こう書くと、なんだかブル…

如月桃子
1年前
76

夏の夜、お台場。

その日会ったばかりの男女数名とともに、潮風に吹かれていた。 お酒も入っていたかもしれない…

如月桃子
1年前
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いつだって、待っていてくれる人

6月の終わりに、3ヶ月ぶりに実家に帰った。 実家まで帰る道すがら、なんだかそわそわとして落ち着かなかった。 幾度となく目にした車窓からの眺めも、どこかよそよそしい。 たった3ヶ月ぶり。 それでも、その時間が久しく感じられるのは、それまでの人生のほとんどを実家で過ごしたからだ。 実家の最寄りの駅に降り立つと、爽やかな風が吹いていた。 風は、草木の香りがした。 私は空気のおいしい町で育ったのだな、ということをいまさらながら知る。 私が家に着いたときには、誰もいなかった。

時間を共にするということ

イヤホンをつけながら、電車に揺られたり、街を歩いたりしていると、ありふれた景色が映画の中…

如月桃子
1年前
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もう海に沈めなくてもいいように

「コンクリートに括りつけて、海に沈めてしまいましょう」 同僚が言い放ったその物騒な言葉を…

如月桃子
1年前
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