のんちゃん、はじめてのバイト。ティッシュ配りが一番向いてた。


2019年春、私の初めてのアルバイト先は、高3で通っていた某映像授業塾のチューターだ。ぶっちゃけ、なりたい!と言えばなれる状況だったので、それはそれはすんなり決まった。

始まってすぐに、特定の苦手な業務があることに気付く。というか、とてつもなく自分に向いていないアルバイトだということに気付く。

基本業務の生徒対応をしながら、合間をぬってその日に社員さんから課された事務仕事をこなす。そして頻繁にかかってくる電話に対応する。

お分かりいただけるだろうか。ADHD不注意優勢型の最も苦手といってもいい、「マルチタスク」である。

一つ一つの仕事は、正直難易度の高いものではない。むしろこんな仕事で時給をもらっていいのかと、初めてのアルバイトにして感じた記憶がある。でも、同時に課されると、死ぬ。お仲間にとっては、聞くだけで寒気のする業務だろう。

結局私が一番向いていた業務は、ティッシュ配りだった。あれが楽しいと思えるくらいには、校舎にいるとエネルギー消費が激しかった。


幸いなことに、社員さんがとてつもなく優しく、そして理解のある方だったので、幾度となく失態を犯す私を「生徒対応だけは好印象」といった形で評価して励ましてくれた。おかげで一年間続けることができた。

というよりも、一年で申し訳なさの限界を迎えて、辞めた。我ながら情けない。


アルバイトを続けられない奴は、就職しても離職する。

バイト内での立ち位置は、社会に出てからの立ち位置になる。

バイトの仕事もこなせない奴は、社員になんてなれない。

誰から直接言われたわけでもないこんな言葉に惑わされて、当時の私は自信をまた一つ失ったのだった。


今は当時よりそんな自分を受け入れているから、別にトラウマだということはない。今のアルバイトでは、それなりにやりがいを感じていたりするくらいだ。こないだシフト完全すっぽかし事件を起こしたのはいまだに心が痛いが、、、


ちなみに辞めてから一年が経とうとしているが、いまだに事務所には私のパンプスが置き去りである。

「あとで」取りに行きます。



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