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二度目の緊急事態宣言を経て、今。

2020年春、緊急事態宣言が発令され、私たちは今まで想像もしていなかったような環境で生きていた。その時に備忘録時に書いたものがこれ。

時は流れ2021年、1月。再びの緊急事態宣言発令。そして「慣れ」


しかし、私たちは良くも悪くもこのコロナ過に慣れてしまった。
それは、「これからどうなっちゃうんだろう」という予想できない恐ろしさや不安だったものが、この約1年の期間で「ふーん、今度はそっか。こんなことが起きるのね」と、何か起きることに対して受け取る耐性ができてしまったのだろう。(報道されている通り、前回とは比べ物にならない感染者数が出ており、医療体制も崩壊間近、と状況は決して好転していない…どころか悪化している)

自分もなんとなく次から次へと起こることに慣れが生じてしまって、それはあんまりよくないな、と。なので、今回も完全備忘録的に今の状況を綴る。何年後かにこのnoteを見返したら、色々と感じることがあるのだろうか。

前回と今回の緊急事態宣言の一番の違い

それは「外出がある程度許された雰囲気である」だと思う。
前回は、本当に外出NGだった。というか、スーパーやドラッグストア以外、本当にどこもやっていなかった。飲食店、映画館、書店、ショッピング施設、エンタメイベント。ぜーんぶ。夜は暗かった。街に人はいなかった。当たり前のように発売日に買っていた雑誌が買えなくなり、アマゾンはカート落ちをしていた。会社も全リモート。出社している同業他社もあったけど、少なかったように感じる。そしてスーパーは馬鹿みたいに混んでいた。

しかし、である。今回は「飲食店20時以降閉店要請」にしか感じられない。テイクアウトはOK。会社は週3リモートになったけど、普通に出社している。書店も映画館もやっている。観たい映画が公開先送りになる、なんてこともない。普通に外に出ている分、ごはんが食べられるお店が減ったんじゃ、夕食難民も出ていそう…なんてゆるやかに考えられるくらい余裕がある。でもさ、感染者は2000人超えて3000人近くまでいったりして。前なんて300人いくかな?なーんて話してたのにね。

毎日4桁の感染者数に慣れてきたころ、急に一気に3桁になったりして。それがなんでかって、もう、保健所が濃厚接触者を追いきれないと。検査の母数が減っているようだ。数字はどこからどう切り取ってどんな意味があるのか、考えろ。と教えてくれた大学の教授の言葉を思い出す。

そういえば、前回のnoteを書いてから今回までの間に「GoToトラベル」「GoToイート」なんてのもあったな~。狭間の時。その時期に結婚式ができた友人は幸せだと思う。ちょうどこぼれちゃって、またヤバイ時期にぶつかっちゃって3度延期して頬を涙で濡らした女性も私は知っている。

流れるニュースに思うこと

毎日コロナのニュースばかりをやっていて、ワイドショーの人たちはよく飽きずにこう何度も同じ話題でコメントを繰り広げられるんだろう、なんてぼんやり考える。そして心がざわつく話題が嫌になり、そっとチャンネルを変えるのだ。こんなにコロナのニュースばかりやっていて、今まで流していたようなニュースはどこに消えたのだろう。でもきっと、今までと同じくらい、いまもしかしてそれ以上、人が殺されたり家に火がつけられたり何かが燃やされたり不倫する人もいれば不当にお金を受け取る人だっていて、性的被害に合う子がいたり、自死を選ぶ人だっているんだ。ただ、流れる機会が減ったんだ。

この1年で知らずと手放したものが、

自分はこの1年で何が変わったんだろう。まず、飲み会減った。誰かとごはんを食べておいしいお酒を飲むのが大好きな私。楽しい時間が減った。でも、終わったあとの無力感も無くなった。対して好きじゃない人とも飲んでいた。誰かに誘われれば基本OKで、飲み会行って、うまく振舞えなくて「あーなんであのときうまく話せなかったんだろう。」みたいな虚無感は無くなった。

推しが増えた。心にこんな栄養を与えられるんだ、と知った。引っ越しに伴い大量の思い出と言う名の埃被っていたゴミを処分した。捨てられないと思っていたものは、案外捨てれば大したことなかった。スッキリと晴れやかだった。あまり外に出ないので洋服のパターンが減った。その分、服に悩む時間が減って快適になった。きちんと湯舟につかり、化粧水以上のスキンケアをするようになった。コンビニに行く回数が劇的に減った。飲みすぎて終電逃してタクシーで帰ることもなくなった。

あまりにも多くのものを持ちすぎていた。それが良かった。その時は、それが良かった。でも、手放してみたら案外快適だったんだ。それを知った。

なんて考えながら、私は近所のハンバーガーショップで買ったクラシックチーズハンバーガーと芋っぽいポテトを頬張るのであった。日常のその先としか捉えられていない。そんな自分も少し怖い。


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