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帰ってきたのはだれ?

おばから聞いたほんのり怖い話。

おばには3人子供がいる。
その日上の子2人は塾に行き、末っ子は父(おじ)と共に野球クラブに行っていた。

みんな昼には帰る予定だったので、おばはひとりでお昼ご飯の用意をしていた。
12時前に玄関のチャイムが鳴った。
インターホンに出ると「ただいまー!」と子供の声。
おばは末っ子が帰ってきたと思ったらしい。
駐車スペースが狭いので、先に子供を降ろしてから駐車することはよくある。
おじから鍵を受け取らずに車を降りた末っ子が鍵を開けてもらうためにインターホンを押したのだと思ったそう。

おばの家では鍵を開けてもらえない時はキッチンにある裏口から家に入ることになっている。
揚げ物の途中だったため、放っておけば裏口から入ってくるだろうと昼食の準備に戻った。

でもいくら待てども誰も裏口に来ない。
おじと一緒に鍵を開けて玄関から入ってくる気配もない。

不思議に思い、玄関を確認しに行ったが誰の靴もない。外にはおじの車もない。

じゃあさっき帰ってきたのは誰・・・?


結局それから1時間ほどして末っ子とおじが帰宅、さらにそれからしばらくして上の子2人も帰宅したらしい。

イタズラの線も考えたが、おばの家は丘になった住宅街の頂上にあるため、自宅がある人以外がわざわざ登ってくることはない。
近所に末っ子と同年代の子もいない。
結局何がなんだか分からず、ただ気味の悪い出来事として片付けられた。

玄関を開けていたら一体何がいたのだろう。

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