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ひつじたちはどこにいる?さまざまな場所でみんなから愛されているひつじたち🐏ウール専門アパレル会社から。

こんにちは🐏
【KASAGI wool textiles】ウールテキスタイルデザイナーの笠木真衣です。
島根県大田市三瓶山(さんべさん)の標高300mにある農場で、ひつじを大切に育てて、羊毛を作るところからウール製品を生産してるアパレル会社です。夫とふたりで運営しています。
 製品はテキスタイル(生地)・ソックス・カーペットがあります🐏🐏🐏



ひつじたちは、どこにいる?

田んぼの畦で働くひつじたち

ひつじたちの最初の居場所は、田んぼの畦(あぜ)でした。

田んぼの畦に放牧しているひつじたち(2022)

わたしたちの田んぼの畦は、面積が広く、草刈りが大変です。ひつじたちは、畦の草を食べてくれました。草刈りの負担は、ひつじたちのおかげで大きく削減されました。

斜面の写真:(左側)ひつじがいない畦、(右側)ひつじを放している畦

 中山間地の草刈りは、円盤状の鋸歯が高速回転する機械を長時間動かすため、重労働です。斜面の草刈りはさらに過酷です。
 草刈りをしないと、風通しや景観が悪くなって土地が荒れ、虫や動物が集まり農作物や生活に悪い影響が出てきます。

夫が家の前の土地を草刈りしているようす(2023)

管理されなくなった土地は、休遊地(きゅうゆうち)や農作放棄地となり、大きな問題となっています。高齢化や過疎化によって、草刈りできない土地が増え続けています。

田植えの日のひつじたち・我が家の田んぼ(2022)

 こうした現状のなかで、ひつじたちは、わたしたちの田んぼの畦の草を見事に食べて、きれいな状態に保ってくれました。写真の畦は、わたしたちが一度も草刈りをしていません。
 近隣の方からお声がけいただき、ひつじたちのを3カ所の土地に貸し出して、草刈りを行っています。
 2024年現在は、近隣の土地4か所に、ひつじたちを分散して放牧し、きれいにしています🐏

近隣の農家さんの裏山の草刈りをしているひつじたち(2023)
近隣の田んぼの草刈りをしているひつじたち(2022)

ひつじたちは、地域の土地管理に大きく貢献しています。その働きによって、ひつじたちは地域のみなさまからとてもかわいがっていただいています。

貸し出し先の農家さんにかわがっていただいているようす。
「ひつじたちの魅力は?」と伺うと「一番に、安らぎ。」とお話ししてくださった農家さん。
愛されているひつじたち(2024)

わたしはこの流れを「かわいいひつじたちが運んできてくれた楽しいサステナビリティ」と考えています。未来においても持続可能で現実的な方向性を感じています。なぜなら、みんながとても楽しそうだからです🐏

地域の方からあすっこの野菜くず(野菜の食べられない部分)を
差し入れしてもらっているようす(2022)
ひつじたちも大喜び🐏

島根大学演習林で働くひつじたち

我が家の家の近くに、島根大学演習林の土地があります。
この土地に、夫は約6カ月かけて、「景観に合うような素敵な柵を作ろう」と、一生懸命にがんばって作ってくれました。

緊張具を使って柵のワイヤーを張っている夫(2023)
近隣の農家さんにお借りしたユンボで柱を1mほどの深さで埋めているところ(2023)

夫の大奮闘のおかげで、景観になじんだ素敵な柵ができました!

この土地に2023年11月からひつじを放牧して草刈りをしています。
13頭のひつじたちを放牧して、草刈りをしています。
加えてこの土地は、大きな通り沿いでアクセスしやすいため、ひつじたちはみなさんからとてもかわいがられています。

島根大学演習林の土地の草刈りをしているひつじたち(2024)

ぶどう畑で働くひつじたち

飼い主さんに代わって、出張して、ひつじたちの毛刈りをしました。1年に一度の毛刈りは、ひつじが健康に生きるために必要です。

出張毛刈りしたひつじさん(名前:さくらちゃん 推定8歳)

ぶどう畑の草刈りをしているひつじさんたちです。飼い主さんと地域のみなさんから、とても可愛がられています。
また来年も会えるのを楽しみにしています🐏

ぶどう畑の草刈りをしているひつじさんと飼い主さん(名前:うめ子ちゃん 推定4歳)

川沿いの土地にいるひつじたち

隣の市の川沿いにいるひつじたちもご紹介します。こちらのひつじたちも、飼い主さんの代わりに毛刈りをしました。

飼い主さんにお手伝いしていただきました(2024)


2024年最後の毛刈りのようす。
合計42頭の毛刈りをしました(夫)。
毛刈り前でおびえているひつじたち。「こわくないよー!」

川沿いで暮らしている羊たちです。子ひつじもいました。川沿いに、細長い放牧地を作って、飼われていました。

ひつじたちのいる場所を詳しく知りたい。

ひつじたちがいると、土や水や草はどうなる?

2024年6月から、島根大学 山下准教授と島根大学演習林の技術者の方と共同で、「ひつじたちがいると土や水や草はどうなるか?」を調べる取り組みをはじめました。

水について知りたい。

放牧地のそばを流れる川の水を採取して、水質検査を行います。
ひつじたちがいることで、水にどんな影響があるのか、知りたいと思っています。

放牧地の近くを流れる川の水を採取しているようす(2024.06.03)
水への影響を調べます。

草について知りたい。

ひつじたちの食事量を調べるために、囲いを作りました。
このなかの草の生産量を調べて、ひつじたちの食事量を知りたいと思います。

草の生産量を計るために囲いの試作をしているようす(2024.06.03)
島根大学演習林の技術者の方と一緒に作業しました。
ネットの中の1m×1mの杭のなかの草を観察します。
ひつじたちが食べている草の量を調べます。
遠くから見たようす。
ひつじたちはあまり興味を持っていないようで、ひとまず安心です。

ひつじたちは、いろんなところにいます。

それぞれに、幸せに暮らしているひつじたち。

ひつじたちは、さまざまな人と関わりながら、大切にされて愛されて育てられています。ひつじたちが人から愛されて生きられることは、ひつじたちの幸せにとって必要だとわたしたちは考えています。


カピくん(1歳 オス コリデール)


KASAGI wool textiles ウールテキスタイルデザイナー 笠木真衣
「羊毛、大好き。」


◆ Instagram @kasagifiberstudio  
  ひつじたちのようすをお届けしています🐏

◆ ノンノンのウールソックス オンラインショップ
  https://non-non.farm/

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