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Elevation.AI - 生成AIによるジェネラティブアートアイデアの自動生成

この記事はProcessing Advent Calendar 2023 の 13 日目の記事になります。

はじめに

ジェネラティブアートのアイデアを作成するWebアプリケーション「Elevation.AI」を作りました。
このサービスでは、ユーザがジェネラティブアートのコンセプトを入力すると、生成AIによってp5.jsのコードが自動生成され、実行結果が表示されます。
下記リンクから試すことが出来ます。

p5.jsコードの実行結果を表示

How to use

このWebサイトでは、まず、あなたが生成したいジェネラティブアートのコンセプトを入力します。例えば「炎が燃え上がる」というコンセプトを入力してみます。

トップ画面

すると「炎が燃え上がる」というキーワードを基に複数のアイデアが生成されます。

「炎が燃え上がる」作品のアイデア

ですが、1回では思ったような作品は作成されません。ただ、4つ目の作品がなんだか良さそうです。そこで4つ目の作品を"Target"とし、自分好みの作品にするため、微調整していきます。

4つ目の作品アイデアを「青くしてください」と指示
「青くしてください」の生成結果
アイデア1に対し「火の粉が飛び散るイメージを追加してください」を指示
火の粉のようなイメージが追加される
アイデア3に対し背景色の変更や儚いイメージの付与を指示
他とは異なった表現がアイデア2にて偶発的に生まれている

以上のように、微調整しながら好みのアイデアを生成してきます。
ここで注目すべきなのが、右上のアイデアです。今までとは少し異なったアイデアが生まれています。

AIはただのツールと呼ばれることも多々ありますが、自分の想像の粋を超える表現が生成されることがAIの力でもあります。これはただのツールにはなかなか起きないことです。
このように偶発的な力も借りつつ、より良い、より標高の高い作品を作るための手助けになるのが「Elevation.AI」です。

しかしながら、偶発性があることでコードの出力失敗し、そもそも表示されないこともあります。なかなかこのシステム的なエラーを解消することは難しいですが、根気強く触ってみいただければと思います。また、一から作り直したい場合はリロードをしてみてください。

1点。料金が発生してるため、1週間ほどでサービスを停止するかもしれないのでご了承ください。

おわりに

生成AIの偶発性を利用したジェネラティブアートアイデアの生成ツールを紹介しました。p5.jsの強みを利用し、ChatGPTのようなコード生成で終わらず、すぐにアイデアを表示、検証、調整できるといったことが利点かと思います。
しかし、まだまだ様々な改善点があります。これから、以下のような点を直していこうかと考えています。

  • 作品自体に生成AIを取り入れる

  • 拡張ライブラリを利用できる

  • コードをすぐに参照できる、編集できる

  • 自分が書いたコードからアイデアを出す

  • より高精度のLLMを利用する(現状はGPT-3.5-turbo-1106)

LLMに関しては非常に重要でした。特に

  • 精度は高いか:このサービスが成り立つか

  • 応答スピードは十分か:体験が悪くならないか

  • エラーが起こりにくいか:体験が悪くならないか

  • 値段は高額になりにくいか:サービス継続可能か

の主に4点です。今回検証したのはOpenAIのGPT-3.5-turbo-1106・GPT-4-1106-preview、GoogleのCodey(code-bison)・Codey(codechat-bison)です。GPT-4-1106-previewは精度は良いが遅すぎる、Codeyは安いが、精度が低めでエラーが起こりやすいといった欠点が強く、結果バランスの良いGPT-3.5-turbo-1106にしています。
他にもCode Llamaなどもあるのでこちらも検証できたらいいなと思っています。

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