【もうひとつの地元】夜が暗いとはかぎらない/寺地はるな
あらすじ
大阪市近郊にある暁町。閉店が決まった「あかつきマーケット」のマスコット・あかつきが突然失踪した。 かと思いきや、町のあちこちに出没し、人助けをしているという。 いったいなぜ―? だがその思いがけない行動が、いつしか街の人たちを少しずつ変えていく。いま再注目の著者が、さまざまな葛藤を抱えながら今日も頑張る人たちに寄りそう、心にやさしい明かりをともす13の物語。
引用:文庫本裏表紙より
優しい本が読みたくて手に取った一冊
短編集のようでいて、登場人物の関連人物が次の話の主人公になっているという
リレー形式で構成されている
老若男女、「暁町」に暮らしている人々の日常を切り取った話を読んでいると
自分の周りの人たちもなんだか尊く思えてくる気がする
そしてなんだか地元に帰ってきた気分
生活風景、登場人物のルーティンや噂話
昔から自分も暁町の一員として暮らしてきたような気にすらなる
私が特に好きだったのは『バビルサの船』というお話
大切なもの、好きなものが手を離れる時にも、悲しくならなくて済む
魔法をかけてくれたお話
特に、お別れが怖い人に読んでほしい…
このお話を読んだ後、藤井風の『ガーデン』を聴いていたら
相乗効果でとても清々しい気持ちになった
そんな『夜が暗いとはかぎらない』の評価は
アカツキンが踏み潰した飴、7個分!
やったね!
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