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覚悟は伝わらない

環境には勝てない。

仕事を辞めて留学にいくまでの間、1週間は実家にいる予定だ。住民票などの事務処理や、引き払ったマンションの荷物を一時保管するための片付けなどをする。

これまでもそこそこ帰省してはいたのだが、会社を辞めて時間ができたからと、親戚に顔を出したりする予定を親がどんどん入れてしまい、逆に自分の時間がない。

色々心配をかけたり、周りにも今後迷惑をかけることもあると思うので、そういった付き合いをしておく大切さはわかるのだが、どれだけのリスクと損失を受け入れた上で作り出した時間なのかということがイマイチ伝わりきらないのが苦しい。

言ってしまえば、ふつうに働いていれば得られたであろう数百万円をドブに捨てて獲得した時間なのだ。

正直、一分一秒でも無駄にしたくない。勉強したいことが山のようにある。

ただそれを真正面にぶつけるのかというのも、向こうも悪いと思ってやっていることではないので、また難しいところだ。

当たり前だが、当事者でない全ての人は、目に見える結果や現状しか認識できない。

私が、自分の勉強の時間を確保するために、毎日のように会社の飲み会の誘いを断り続け、それでも気まずくならないように仕事ではそれを挽回するくらい真面目に成果を出すまで取り組み、それを3年間休まずに続けた先にやっと見えてきた道が「今」なのだ。あそこで一回でも流されて飲み会に時間を費やしていたら、留学に行くなんて決断はできなかったと思う。

ただそんなことは知ったこちゃったない。わかってほしいというのもおこがましい。そして、言葉では伝わったとしても、その感覚というか実感までは絶対に伝わらないだろう。

「こんなときくらいいいでしょ」、「たまには力抜いた方がいいでしょ」、「そこまでやる必要あるの?」というのは、優しい言葉に見せかけた僕たちを下へ下へと引きずり込む悪魔の言葉だ。

そしてそんな環境にずっといると、自分の意思では絶対に勝てない。

ただ繰り返しになるが、それは決して悪気のある言葉ではないし、むしろ私の体を思いやった上での声かけだとは思うので、本当はありがたいものだ。

こんな時の最適解は、感謝の言葉だけ伝えて、早めにその環境を去ることなんだろうな。

気を抜くと不安に押しつぶされそうになるけど、前に進もう。

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