いい湯になあれ
お風呂は素晴らしい。
暖かい湯船にゆっくり浸かるだけで全てが癒される。頭もシャッキリする。
ヒーヒー言いながら、体に鞭打って朝から晩まで働いているのは、「ああ、この瞬間のためだったのか」ということを湯船に浸かった瞬間いつも思う。ついには、複数種類の入浴剤を買いだめ、その日の気分に合わせて使用するというところまで辿りついた。地方でハードワークをするにつれて、なぜか感性は上京中のOLみたいになってしまった。
思えば、安アパートで一人暮らししていた大学生の頃は、ユニットバスでシャワーしか浴びていなかった。その時は、体を洗うための作業に近い感覚の方が強く、ここまで湯船に浸かるということに対する執着はなかった。
なぜかと考えると、当時はたぶん湯船に浸かるほど疲れていなかったんだと思う。めちゃくちゃシンプル。笑
毎日のびのびと暮らし、シャワーだけで元気に過ごせた当時と、日々疲れているが、その分ゆったりとした入浴の時間を楽しめる、ある意味大人な感性が育った現在。
どちらが貧しくて、どちらが豊かなのだろうか。
明日もいい湯になりますように。
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