ご飯を分け合う :アイルランド留学【57日目】

今住んでいるシェアハウスは、中国人のオーナーが経営しているため、アジア人の入居者が多いです。台湾人5人、日本人2人、マレーシア人2人という感じです。

欲を言うともっと国際色豊かなシェアハウスの方が良かったなぁと思いますが、ダブリンの部屋探しの厳しさは悪評高く、この物件を逃したら、立地や家賃が同レベルの物件を見つけるのはかなり難しいので、今のところは住み続けています。

ご飯の力はすごい

基本的にハウスメイトの人たちとはダイニングを使うときくらいしか絡まないのですが、その時はもちろん英語で会話します。

ただ、台湾人の人たち同士で会話する時は中国語を話しており、自分の部屋にいるときも、ダイニングから中国語で談笑する声が聞こえてきたりします。発音の仕組み的に仕方ないらしいですが、中国語はなんだかうるさく聞こえてしまって、ちょっとイライラすることもありました。

「いやみんな留学きてるんだから英語話せよ〜」というような気持ちも相まって、当初は台湾人たちにあまり良い印象は持っていませんでした。

しかしある時、何気なくダイニングに行くと、台湾人たちが料理をしており、「食べなよ食べなよ!!」と私にご馳走してくれました。

スパイシー系な台湾料理のようでしたが、とても美味しかったので喜んで食べていると、台湾人達も嬉しそうにして、別のおかずやらお茶やらデザートやら次々に持ってきてくれて、もはやレストランにきているような気分です。

単純な私はここで、「この人たちめっちゃいい人じゃん!大好き!」と、これまでの印象が180°変わりました。笑

ご飯の力はすごいです。

人間関係の根本

ここから思ったのは、人間関係を構築する一番の基礎となるのがこの「ご飯を分け与える」という精神なのかなということです。

集落を作って仲間で協力して狩りや採集をしていた原始時代みたいなのをイメージするとわかりやすい気もします。自分が得た獲物を仲間に分け与えると言う行為からは、言葉では表現できないような信頼と安心が生まれるのではないでしょうか。

特に、言葉での意思疎通が十分にできない状況であればあるほど、こういった行為による信頼関係の構築は途轍もない力を持つなぁと思いました。

ふと思い返すと、友達の中でも、「自分のお菓子をみんなに配る奴」ってどのコミュニティにもいる気がします。自分の分まで配り切っちゃって、自分は食べられないみたいな人。そういう人って、なんだか信頼できる感じがしますよね。

その点、私自身は、自分のお菓子は自分一人で食べちゃうタイプで、誰かに分け与えるということが得意ではありません。器が小さいのか独善的なのかわかりませんが、なんだか苦手です。最初に自分の取り分を確実に確保しようとしたりと、全体のことよりも自分のことを考えてしまいます。

ただ、そのまま自分の利益だけを考えてしまう人は多分、人から本当の意味での信頼を得ることは難しいですし、幸せにはなれないだろうなと思います。

いきなりそういう性格を変えることは難しいので、まずは、友達に自分のお菓子を積極的に配ることから始めてみようかな。笑




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