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リモート演劇って、観客と役者がすごく近い-尾崎由香&青山郁代&めがね『むこうのくに』キャスト対談

劇団ノーミーツ第2回長編公演『むこうのくに』。
この作品やリモート演劇について、出演する多種多様なキャストが語る対談noteをお届けします。

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今回は声優・尾崎由香さん(スズ役)、ミュージカル女優・青山郁代さん(議員役)、YouTuber・めがねさん(DJめがね役)の3人。普段の活躍のフィールドは全く異なりながらも、一つの舞台に挑戦する3人のリモート対談です。

それぞれの想いを胸に集まった異ジャンルのキャストたち

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―――『むこうのくに』出演のきっかけはなんですか?

めがね 『ダルい上司の打ち合わせ回避する方法考えた。』を初めて観たときにバンッ! って衝撃が自分の中で生まれて「めちゃくちゃ面白いじゃん」って思って、そのあとすぐに自分で一人6役演じてYouTube動画を作ったのが始まりです。まさかオーディションに受かるとは思っていなかったです。(笑)

青山 私は出演舞台が中止になったりする中で、俳優として何かできることないかなって、すごい探してて。SNSでなにか発信したり、いろいろ生配信とかやったりしてたんですけど……。
でも、あくまでも俳優として何かできることないかなって探してたときにノーミーツさんと出会ったんです。

いざ、オーディションのフォームを打ってたら、言葉がすごく浮かんできたんですよ。お芝居にかける想いみたいなのが。たぶん、自分でも俳優をやりたい、続けたい、自粛の中でも続けたいと思いながらも、外に出せない気持ちがけっこうあったんですよね。応募書類に向き合ってるとその気持ちがすごい流れ出てきて! やりたい、やりたい、っていうのが。

私もめがねちゃんと一緒でまさか受かるなんて思ってなかったし、キャストの方を見たときに、「まさかこの中に入れるなんて!」 って。二段階でびっくりしました。本当にいろんな世界から魅力的な人が集まってるから、ここによく選んでいただけたな、っていうのがすごい何重にもなって喜びがあふれてきました。

めがね めっちゃわかります。キャストの幅が本当にすごいですよね。

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尾崎 ほんと異色ですよね。多彩すぎて、いろんなものが日々吸収できて、楽しいです! お芝居していても、アプローチの仕方がみんな違うけど、それがすごく楽しい。
私の場合は、マネージャーさんからお話をいただいて、「ぜひ受けてみたいです!」っていうのがきっかけでノーミーツさんを知りました。私も『ダルい上司の打ち合わせ回避する方法考えた。』の動画をTwitterで観て、わあすごいな、新しいエンターテイメントだなって感じて、すごくわくわくしてました。

日々リモートで向き合う稽古は、自分との戦い

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―――リモートでの稽古はどうですか?

めがね ぶっちゃけて言うと、私はめちゃめちゃ難しいなって思ってます。ごまかせないです。それぞれの強みがものすごい出るなって思いますね。
例えば、尾崎さんは声!もう圧倒的に声がすごい。声がパッて入ってきてそのあとに映像見てる感覚になるんですよ。

青山 由香ちゃんの声が美しすぎて「どんなマイク使ってるの? 」とかみんなに聞かれてたよね!(笑)

めがね 私もそれほんとに思ってた!!

尾崎 ふつうにMacBookですよ (笑)

青山 めがねちゃんが今回選ばれたのもすごく納得っていうか。この脚本の中で客席を盛り上げる部分を作るならこの子しかいない!って思った。

めがね え、めっちゃうれしいな!青山さん好きです~~!

尾崎 めがねさんは画角の使い方もすごく上手い!表現の仕方とかがYouTubeで慣れてて、すごく勉強になります。

青山 あと、芝居的な「間」が難しい!
お芝居をする中で心の動きに必要な「間」を感じて演じていたつもりが、あとから映像を見返してみると、それが意外と無駄な「間」になっていたりするんです。
感情の変化の分たっぷりと時間をとったつもりが、舞台上とは違ってオンラインだとただ死んだ「間」みたいになっていたり。本当に難しいです!

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―――リモートでの稽古とリアルでの稽古とで違いを感じる時はありますか?

青山 ここ、my homeじゃないですか。だからすごいリラックスしてできるなって。自分の家でお芝居って滅多にできないから。いつもいる場所でのお芝居なので、そこまで緊張せずにすんでいるかも。あと、見られてる感も少ないですよね!
稽古場だと先輩とかが近くで見ていてくださって、「どうでしたか?」と聞きたくなるんですが、my homeのお芝居は自分との戦いに感じます。

めがね わかります!!

青山 どれだけ自分に厳しくいられるか……。
由香ちゃんは声優さんのお仕事と比べてどう?

尾崎 声優の画面にアニメと一緒にアフレコしている技術と、女優さんの舞台と、またこのリモートの演技って全然違います。本当に自分の武器がもう一つ増えると感じてて、すごくわくわくしてます。いろんな分野の演技の引き出しからクロスして出せるなってZoomの演技をしてて感じますね。この数日間、すごい楽しいです。

キャストも観客も同じ目線で、『むこうのくに』へ

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―――公演『むこうのくに』での挑戦を教えてください。

めがね 「できるを増やす」だと思います。リモート演劇は「出ハケ」は自分でミュートして、自分でビデオ停止する。今までだったら照明を当ててもらってた側じゃないですか。舞台に作られてた側だけど、リモート演劇は全部キャストが自分で選択して、自分で作る。
それに『むこうのくに』って、みんなで考えていきましょうスタンスなので、私はそれが楽しいなと思うんです。例えば世界観の設定について話したり、参考の映画をリモートでみんなで観たり、そこから意見を出して一緒に作っている感覚が強いですね。

青山 私の場合は、逆に今までやってきたミュージカルや舞台とかと同じようにすること。オンラインだからといってなにか区別したり、特別に意識したりしないで、いつもの演劇としてできるようにしたいなっていつも思っています。家だからリラックスしちゃうんだけど、いつも通りの舞台お芝居への取り組み方を変に意識して変えずにやりたいなってのはすごく思っています。

尾崎 私は自分の成長の場にしたいなって思っています。やっぱりこういう機会ってなかなかないですし。家でやってる分、一番自分が出しやすい場でもあるので一番自分が成長させやすいはず。ここで一皮むけたいなって、自分を成長させたいなって思っているので頑張ります!!

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―――最後に『むこうのくに』の見どころをお願いします!

めがね 『むこうのくに』はですね、キャストだけでもこんなに面白いのに、世界観と話が面白くて。『むこうのくに』に捨て役が誰一人いないってのはリモートの強さでありノーミーツさんの素晴らしさだなって思います。登場人物みんな何かしら思いがあって『むこうのくに』にいたりとか、信念をもっていたりする。一人一人が個性豊かに輝いている。みなさん本当に天才で面白い人たちばかりだからそこも見どころだなと思っています。

青山 役者もパソコンの画面に向かってお芝居して、コミュニケーション取るじゃないですか。一方で、お客様もパソコンの画面に向かっているので、まるっきり同じ条件なんです。オフラインの舞台だと、舞台上と客席が分かれているけど、お客様と同じ場面をキャストも体感できるのがオンライン演劇のいいところだなと思っています。ぜひ入り込めるところまではいりこんでいただいて、できる限りお客様にも役者と同じ目線で『むこうのくに』の世界を楽しんでいただきたいです!

尾崎 『むこうのくに』とタイトルがあるように、遠い世界の、ファンタジーな内容です。でも登場人物一人一人の思いはすごく共感できる。それぞれのお芝居に説得力があって、お芝居なのかなって思わせる素の感じが画面上から伝わってきます。みなさんも家から観て、本当に自分が『むこうのくに』にいるような感じを楽しんでいただきたいです!
登場人物のフィルター技も『むこうのくに』らしさがあるので、そこもぜひ、楽しんでいただけたらと思います。

文:さとうみずは

尾崎由香(おざき・ゆか)/スズ役
1993年5月15日生まれ。東京都出身。2016年『私たち、らくろじ部!』で声優デビュー。2017年『けものフレンズ』(サーバル役)。2019年アーティストとして、アルバム『MIXED』をリリース。2020年、アニメ『りばあす』(岡崎育未役)、『BanG Dream! 3rd Season』(戸山明日香)のほか、舞台『DECADANCE~太陽の子~』に出演。6月30日に2nd写真集「OZAKI YUKA」を発売。ミニアルバム『NiNa』(ニーナ)を8月26日に発売予定。
めがね/DJめがね役
大阪府出身のYouTuber・女優・タレント。
チャレンジ動画からメイク動画、コント動画、短編映画まで、さまざまな
ジャンルにトライする個性全開の動画が話題となり、同世代の女性を中心に支持を得る。
YouTubeだけでなく、現在は女優・タレント・MCなどでも活動の幅を広げている。
YouTubeチャンネルの登録者数は35万を超える。
青山郁代(あおやま・いくよ)/議員役
大阪府出身。『レ・ミゼラブル』コゼット役(帝国劇場)をはじめ、『ミス・サイゴン』ジジ役、『ナイツ・テイル』三人の王妃役、『メリー・ポピンズ』アニー役(東急シアターオーブ)など、ミュージカルを中心に活躍。広い音域で奏でる歌声とキャラクターの振り幅の広さで、様々な役柄を個性豊かに演じる。
ほか、テレビ朝日「関ジャニの仕分け∞」カラオケ対決、ドラマ「相棒14」三輪里香役、『美女と野獣 イン・コンサート』(横浜アリーナ)など。8月、東宝『ナイツ・テイル』inシンフォニックコンサートに出演。

劇団ノーミーツ第2回長編公演『むこうのくに』

“世界はひとつになった。はずだった。”

7月23日(木・祝)~7月26日(日)
4連中にオンラインにて生配信上演決定!

●一般チケット:¥2,800
●RT割引チケット:¥2,500
 劇団ノーミーツ公式Twitterの固定ツイート
 をリツイートすると購入できる割引チケットです!
 購入時、リツイートした状態のお客様のツイッターアカウントURLを備考欄にご記載くださいますよう、お願い致します。
●U18チケット:¥500
18歳以下の方が購入できるワンコインのお得な割引チケットです!『むこうのくに』公式サイトのU18チケット購入申請フォームよりお申込みください。事務局にて年齢の確認後U18専用チケットページへご案内いたします。

▼『むこうのくに』公式サイト

▼『むこうのくに』一般/RT割引チケット販売ページ

▼『むこうのくに』U18チケット専用フォーム


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