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わたしが短歌にハマっている理由

9月某日、塾の採点バイトを終えた私は、中央線に揺られていました。

目的地は西荻窪にある今野書店。歌集『荻窪メリーゴーランド』の刊行を記念して、木下龍也さんのサイン会が行われるのです。

頂いたサイン。なんと為書きしていただいた。

最近、短歌にハマっています。

きっかけは塾の国語の授業だと記憶しています。7月の序盤に俳句・短歌の講義があり、クイズを齧っていた私はサラダ記念日が近いことを知っていました。そこでふと、現代短歌も紹介してみようかなと考えたのです。

その後、有名な現代短歌を探そうと検索をかけ、工藤吉夫さんのこのnoteに辿り着きました。

この記事を読み終える頃には、私はすでに短歌の虜になっていました。

私は人の話を聞くのが好きです。特に、その人の根底にある考えや思想に触れることに面白みを感じます(やや危険なことではありますが)。

別の言い方をすると、私は”人がどう世界を切り取っているのか”に興味があるのです。

短歌は、詩や散文と違い、31音という制限があります。推敲に推敲を重ね、時には文字を削ぎ落とすのです。この点で短歌は、作り手の世界の切り取り方がわかりやすい媒体といえるでしょう。

最後に、私の好きな短歌を3つほど紹介して終わろうと思います。

「はなびら」と点字をなぞる ああ、これは桜の可能性が大きい

笹井宏之『えーえんとくちから』

生きなくちゃ 会う約束をしたために暗に生まれる会わない日々を

木下龍也『オールアラウンドユー』

抑圧されたままでいるなよ ぼくたちは三十一文字で鳥になるのだ

萩原慎一郎『滑走路』

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