司法試験のデジタル化に関する考察

6月25日の日経新聞の朝刊に、「司法試験、パソコンで 26年、筆記からデジタル転換」という記事がありました。

<記事要約>
・法務省は、司法試験について2026年からパソコンによる受験へ切り替える。
・インターネットにはつながらない端末を使用する。
・試験会場に用意した端末を操作して受験するCBT(Computer Based Testing)方式と呼ぶ方法を想定。
・論文が主体の国家資格試験でCBTを方式の導入は初めて。※短答式の試験では取り入れた例もある。
・米国や英国では導入済み。

新司法試験の導入後、受験者数と合格者数の推移は下記の通り。
受験者数は、2011年をピークに下がってきているが、合格者数はほとんど減っていない。

弁護士の総数も、2010年から2020年の10年間で約1.5倍になっている。



あらゆる職種で人手不足が叫ばれている中、逆に弁護士業界では人が増えて、1人当たりの案件数(仕事量)が減っているのではないだろうか?



【所感】 
・chatGPTなど、AIが進化していく中で、人として弁護士に必要能力は何かを今一度考えた方が良い。それを見極めるための試験方法を考えていくことが重要。
・様々な業種で人手不足感がある中、弁護士の人数は増え続け、1人当たりの仕事は減っている。弁護士だけでなく、今後は会計士、税理士、社労士、コンサルタントのような仕事もAIが代替する部分を増えていくため、その人材(資源)をどこに再配分して、上手く活用していくことが重要。
※元々能力は高い人達なので、そういう人に経営や人間力を教える仕事などは良いが。

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