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理系の研究生活ってどんなもんだ??~「理系のための研究生活ガイド」

学部4年生になって研究が始まったが、新型コロナウイルスによる巣ごもり生活も相まってどうにも「研究生活」というものがイメージしづらいと感じる今日この頃。

そんなとき、BLUEBACKSシリーズの一冊、坪田一男先生の「理系のための研究生活ガイド」(講談社出版)が本棚を整理していた際に発掘された。以前おじいちゃんがひとり暮らしをする前に買ってくれたものだった気がする。

読んでみた感想だが、研究者としての生き方やロマンを感じることができ、将来の研究者を志す人にはぜひともおすすめしたい一冊である。

以下には自分の目からウロコだった数点をメモを兼ねて挙げておく。

1. 自分とのコミュニケーションを取る。

これは日々を忙しく生きる方々こそ実践してほしいことだと思った(もうしてたらごめんなさい)。

自分の日々の行動を記録する。自分の気持ちと向き合う。日々を「ごきげん」に過ごす。などなど。「そんなの言われなくても分かってるよ」と思うかもしれないが、言われてみれば疎かにしていることが多かった。

例えば研究者が毎日論文を読むのが大事だってことは皆知っていると思うが毎日できているかと言われれば答えに詰まってしまう(少なくとも僕は)

だからこそ自分の行動記録を取り、自分を客観的に見つめ直すことは何らかの目標を達成する上でとても大事なことである。

2.2:8の法則は時間と仕事能率にも適用できる。

上位2割がある事象の全体の8割を占めるいわゆる「パレートの法則」だ。僕は今まで、これは顧客と利益の話としか思ってなかった。(8割の利益は2割の顧客から生まれるというあれである)

しかしどうやらこの法則は時間にも適用できるらしい。

つまり一日の内の8割の仕事を処理している2割の時間があるということである。

これには大変驚いた。一日の作業時間が10時間であるとすると、その内の2時間で一日の8割の仕事をしているというのだから。

これを意識するだけで、日々の仕事にも緩急を入れてうまく力をコントロールできると思う(10時間フルで集中してられる人は関係ないがそうそういないはず)。

自分にとってのこの「魔法の時間」を把握しておくことで日々の作業がより効率的になるようカスタムできるのではないだろうか。

僕にとってこの「魔法の時間」はいつだろうと考えてみたら、夜12時から14時とかだった。。。まず夜型をなんとかせねば。

3.1週間を時間単位で管理する。

1週間には何時間あるか皆さんは即答できますか?(正解は168時間です。)僕は紙上の坪田先生にこの質問を投げかけられたとき僕は即答できず撃沈した。

坪田先生によると1週間スパンかつ時間単位で予定を管理するのが良いらしい。

「7つの習慣」や「時間術大全」を読んでもやはり一週間での計画立てをおすすめしている。今の社会や生活スタイルに合っているからだろうか。

なおここでの計画とは長期目標ではなく、日々のライフマネジメントのための計画を言う。

この方法は上述のように色んな本に書かれているので知っている人も多いだろう。しかし、しっかりと実践できている人はまだそんなに見たことがない。

今度こそ習慣化できるように「この時間は計画を立てる時間!」とちゃんと枠を作ってやってみようと思います。できてなかったら僕の意思が弱かったんだと思っておいて下さい。

4.英語学習は海外インターネットラジオで

大トピックにするほどのテーマではないかもしれないが、目に鱗だった。実際にやってみたらこれはいい勉強になる。リスニングにちょうど良い教材がほしいと思っていたので使ってみようと思う。

ただ最小は速くてほぼ聞き取れない。

5.研究費調達は夢を売り込むことと等しい。

この研究費用に関するトピックは正直学部4年生のひよっこである僕にはほぼ関係ない。でもとても面白かった。

「研究者はビジネスと対極にある」という固定観念も手伝って、研究者にお金というイメージがあまり結びつかない人が多いかもしれない。

しかし、坪田先生は「研究費の調達は社会に夢を売り込む行動」と言っている。

ビジネスが「商品やサービスの良さを自分が信じているのと同様に相手に信じさせるプロセス」であるのに対して、研究資金の調達は「研究の重要性と実現可能性を、自分が信じているのと同様に相手に信じさせる行為」であるとのこと。

確かに研究は今まだこの世に無いものを発見したり、発明する行為であるからこれは核心を付いていると思う。

本章では業績リストやメディアを作るなどの工夫について本書では述べられており、ビジネスマンや学生に通じる部分が多いと思う。

僕はまず自分がこの研究の重要性と実現可能性を信じれるように研究を進めようと思う。


ここまで挙げたトピックはあくまでほんの一部なので、僕のような研究生活がこれから始まる学部4年生辺りの人にはぜひ手に取って読んでみてほしい。

研究者でない・研究者を目指すわけではない人でもこの内容は楽しめる所が多いと思うので読んでみることをおすすめしたい。

僕もこの本の教えに従い寝る前にもう一度本書を眺め返してみようと思う。


おじいちゃんこの本をくれてありがとう。。


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