📘️ Book Club： UXデザインの未来と将来に期待できる重要な適応とトレンド

2022年6月27日 10:21

UXデザインのキャリアに興味がありますか？

UXデザインは、製品開発、インタラクション・デザイン、UI、さらにはコーディングのための信じられないほど包括的な基盤を提供する、堅実で必要な分野です。

私はUXデザイナーとして海外で働く上で、このままこの仕事を続けていくべきか否か日々葛藤しています。UXの将来が実際に何を保持しているのかはわからないからです。さまざまな幅広いスキルセットを持つことを求められることもが重荷にも感じることも多々あります。このは幅広いスキルセットを持つことを重視するカルチャーはあまり納得がいきません。個人的には最終的にキャリアの解散につながっていくように感じます。そして、それがUXのキャリアラダーが停滞していることを懸念しています。私は時々、何年も前と同じ作業をし、そこに停滞しているような気分になります。

そこで今回はUXの未来はどうなるのか、さまざまな方々の意見をまとめてみることにしました。

ここ数年、世界はかなり激しい変化を遂げました。私たちは世界的な大流行に集合的に耐え、ソーシャルメディアの急速な台頭と日常生活への統合を目の当たりにし、テクノロジーの非常に未来的な進歩を目の当たりにしています。これらの向上した技術力と現在の世界の状況が相まって、現代の課題に対するソリューションをデザインする際に、デザイナーは常に気を配っています。

UXの現状

UXデザインの未来を垣間見る前に、現状を見ていきたいと思います。

1990年代初頭にドン・ノーマンが「ユーザー・エクスペリエンス」という用語を作り出して以来、UXは長い道のりを歩んできました。

日常の道具から巨大装置まで、使いにくく、ミスを生みやすいデザインが満ちあふれているのはなぜだろうか？それをどう改善すべきか。第一級の認知心理学者がユーモアたっぷりに論じた痛快な内容となっています。

ニールセン・ノーマン・グループによると、UXデザイナーの数は1980年代から2017年の間に1,000人から100万人に増加しました。彼らは、職業が2050年までに100万人から1億人のUX専門家にさらに成長すると予測しています。

この数は何に起因すると考えられますか？
ニールセン・ノーマン・グループはそれを3つの主な理由に分解しています：

パーソナル・コンピューターの革命　
Webサイトの革命
マスコミ報道

Web革命、UXの黄金時代

パーソナル・コンピューティング以前は、コンピューターやメインフレームを購入する人が実際にそれらを使用することはめったにありませんでした。そのため、一般の人々がパソコンを使い始めるにつれて、デジタル製品の使いやすさが売上に大きな影響を与えました。

その後、1990年代と2000年代初頭のWeb革命が起こりました。これ以前は、ユーザーは通常、製品をインストールして操作する前に製品を購入していました。Wenサイトブームの後、ユーザーは製品の代金を支払う前に会社のサイトに訪れる機会が増えました。したがって、企業がオンライン・プレゼンスにより多くの投資を行うことが重要でした。

最後に、UXが2010年から2017年にかけて「黄金時代」に入ると、ユーザーエクスペリエンスを注意深くデザインすることの重要性について、より多くの人々がその分野に精通し、主流メディアに急速に広まりました。この前向きなPRをすべて観察している会社の幹部、スタート・アップ・ファウンダー、および採用マネージャーは、チームのUXプロフェッショナルのためのスペースを作ることに熱心になりました。

それでも、UXプロフェッショナルのこのような急速な発展と、世界中で100万人近くのUXデザイナーが雇用されているため、ニールセン・ノーマン・グループは、この進行が成長率に対して減速すると予測しています。

UXの必要性はなくなっているのか？

製品の性質と質感は、ほぼすべての技術分野が行うことを実行します。新しい技術が登場するにつれて、ユーザーのニーズに合わせて適応および進化します。

UXの黄金時代以来、ユーザー・エクスペリエンスに注意を払うことは当たり前のこととなっています。楽しいインタラクションをデザインすることの重要性を確信する必要のあるCEOはごくわずかであり、高品質のデザインを作成することは、クロスオーバーの専門家やエントリーレベルのデザイナーにとってよりアクセスしやすくなっています。

シニアUXデザイナーは依然として非常に望まれ、求められていますが、そのような高度で完全なデザイン・システムへのアクセスにより、ジュニア・デザイナーは多くの上級者と同様のスキルと能力を身に付けています。

💡キャリアラダーとは？：「キャリア」と「ラダー」を掛け合わせた単語です。「キャリア」は経歴という意味で、「ラダー」ははしごという意味です。キャリアラダーは、会社で働く従業員がはしごを順々に登るようにキャリアアップできるようにした人事制度・能力開発のシステムのことです。

UXデザイナーは相変わらず需要があります。この分野は技術の進歩とともに適応し進化するため、UXデザイナーへの期待はそれに伴って自然に進化します。

UXの世界に厳密に存在する概念を熟知するだけでは、もはや十分ではありません。バランスの取れた競争力のあるUXデザイナーになるには、ユーザー・エクスペリエンスに包括的なアプローチをとることが賢明です。これには通常、使用するテクノロジー、製品のコーディングと配信の方法、製品を人々の手に渡すためのビジネス戦略と目標を理解することが含まれます。これが「UXデザイナー」の称号を混乱させ、そのような幅広いスキルセットを持つことは最終的にキャリアの解散につながる懸念になっています。そして私が思っているように、多くのデザイナーが新しい称号を専門化または主張しています。

ただし、ここで重要なのは、UXデザイナーが単に他のスキルセットを習得しているのではないことを強調することが提示されます。私たちはUXデザインの専門知識に追加する他のスキルを学んでおり、それらのスキルをどのように実践するかは、UXデザインの考え方に強く影響されます。

過去10年間にテクノロジーが飛躍的に進歩したことは、UXデザイナーの職業のこの急速な進化の主な原因です。一部のUXデザイナーは、最終的にAIが彼らのために仕事をし、彼らの立場が時代遅れになるのではないかと心配するかもしれません。

ただし、今後数年間でSiriにアプリの作成を依頼することは完全に可能かもしれませんが、テクノロジーがまだ埋めていないギャップがあります。これらは、UXデザインの分野が満たすために適応するギャップであり、この急速な技術環境で繁栄します。

言い換えれば、UXの未来は良いとされています。

UXはどのように変化していくのか？

UXデザイナーの要件とスキルセットは、私たちのハイテク生活に適応しており、新しいテクノロジー、新しいユーザーの要求、および専門分野の拡大が影響を与えるため、私たちが「UX」と考えるかもしれないものは、おそらく今後数年間で少し異なって見えると言われています。

テクノロジーは、高品質のUX作業の必要性を完全になくすことにはほど遠いです。職業自体が衰退しているように見えるかもしれませんが、UXは単に時代とともに進化しています。

UXデザインの将来に期待できる重要な適応とトレンド

今年、来年の最も注目すべき傾向のいくつかをレビューしてみました。これらはUXUI業界で起こっている絶え間ない急速な発展の特に強力な証拠として機能します。これらのトレンドのいくつかは短命で、いくつかは再考され、いくつかはこれまで以上に焦点を絞って繰り返されています。

インクルーシブ・デザイン

単なるトレンドではなく、インクルーシブ・デザインはこれから最も大切になります。人間の存在と共存の否定できない重要な側面を表しているからです。ますますグローバル化するが複雑化する世界では、私たちは自分自身と他の個人の間、および私たちと他のコミュニティの間の違いのスペクトルに常に気づいています。共感を持ってこれらの違いを乗り越え、すべての文化、性別、セクシュアリティ、人種、能力、障害を適切なグローバル社会に有意義に含めるよう努めることがデザイナーたちの義務です。

デジタル空間が私たちの世界のグローバリゼーションの先頭に立っていることで、それは当然のことながら私たちの包括的取り組みの最前線にもなっています。ブランドや企業は、包括的な言語を採用し、より包括的なプラットフォーム、製品、およびサービスに移行することがこれまで以上に期待されています。画像、言語、視覚言語での多様な表現を推進することを奨励されています。

ネイティブ・デスクトップ・アプリ

Figma、Todoist、SlackなどのWebおよびモバイル・アプリは、デスクトップ・ネイティブ・バージョンに時間と労力を注いでいます。

調査によると、ユーザーがそのように快適で安全だと感じていることが明らかになったため、ますます多くのアプリがそれに追随しているようです。
ユーザーは、自分のアプリをインターネット・ブラウザーから離し、開いているすべてのタブから離して、より広々として焦点を合わせた指定のアプリ・ウィンドウに戻すことを望んでいます。これらのアプリを使用しているときに気が散るタブを何十も処理する必要がないことは、間違いなく改善のように感じます。さらに、通知をデスクトップに直接送信することで、通知管理が確実に向上します。

ローカライズされたユーザーエクスペリエンス

人間心理学の分野からの洞察とユーザビリティ・テストを使用して、デザイン研究チームは、最大限の満足と快適なユーザー・エクスペリエンスを提供するようにインターフェイスを形成します。これは、ここ数十年の間、ユーザーエクスペリエンスデザインの中核となっています。

急速な技術の進歩により、デジタル製品体験の忠実度がかつてないほど向上しました。この開発により、さまざまなユーザーの人口統計間の微妙な違いについての新しい理解も得られました。年齢、文化、地理、日常の習慣、社会構造の違いは、満足のいくユーザー・エクスペリエンスを構成するものについての大幅に異なる期待につながる可能性があります。そのため、これらの経験には、おそらく類似しているが、確かに同じデザインア・プローチではないことが必要です。

テクノロジーと調査方法が整ったため、ユーザーの人口統計を同時に分離するために、製品の複数のバリエーションが発売され始めています。多くの大手ブランドがユーザー・オーディエンスの拡大を推進しているため、製品エクスペリエンスのローカライズされたバリエーションを作成することは、標準ではないにしても、大きなトレンドになる可能性があります。

エアー・ジェスチャ・コントロール

エアー・ジェスチャ・コントロールは、ユーザーが身体のジェスチャーや空気の動きを通じてデバイスを制御できるようにするタッチ・レス・メカニズムです。手を振る、つまむ、手のひらを開く、スライドまたはスワイプするなどの動きはすべて、さまざまなアクションを開始するために使用できます。この例として、ユーザーが携帯電話に手のひらを見せて正面カメラを開き、自分撮りを撮影する場合があります。

Google Pixel 4にはモーション・センシング・レーダーが搭載されており、これらのタッチレス・インタラクションの多くを促進し、この種のデバイスの1つになっています。2020年以降はタッチレス・インタラクションが引き続き勢いを増しているため、2022年と2023年にエアジェスチャ制御が全面的に統合されることがわかります。

マイクロ・インタラクション

クリエイティブでインタラクティブなアニメーションは、ユーザーの注意を引くのに役立つだけでなく、ユーザーエンゲージメントを高めるのにも役立ち、2022年と2023年も引き続き頻繁に使用されます。

UXトレンドのままであるアニメーションのサブグループは、マイクロ・インタラクションです。ユーザーへの絶え間ないフィードバック。それらは本質的にアニメーション化されたイラストとマイクロインタラクションであり、ユーザーとインターフェースの間に感情的なリンクを作成します。アニメのイラストが活気づいていて、これがストーリーテリングの最も効果的な方法であり、これは勢いを増し続けるトレンドだと思います。

マイクロ・インタラクションは、すべてのソフトウェア・アプリケーションに存在します。さまざまな用途で毎回使用しています。 Instagramの「いいね」機能とTwitterの「リツイート」は、マイクロインタラクションの完璧な例です。

マイクロコピーとUXライティング

ブランド・アイデンティティを高め、ビジターを製品にもっと引き付けるための優れた方法は、サイトに書かれたコンテンツをより非公式で、よりユニークで、より刺激的なものにすることです。企業やコピーライターは、訪問者への連絡方法を変える必要がありました。もちろん、ターゲット・オーディエンスの好みに基づいて、対話を形式的ではなく、より規則的で、友好的で、少しユーモラスなものにしました。

マイクロコピーは、Webサイトに独自のトーンを与え、ユーザーにさらに近づくことができるため、UXUIデザインを後押しするもう1つの優れた方法ですが、ブランドのアイデンティティを獲得できた場合にのみ機能します。それらは本当にブランド固有であるため、高度に個別化する必要があります。それは完全に理にかなっています。これらのテキストブランドに密接に関連している必要があります。

アダプティブUI

画面サイズのレスポンシブデザインは、相対的な単位スケーリングなどの手法をすでに採用していますが、アプリで表示する場合でも、さまざまなブラウザで表示する場合でも、一貫性を維持したアダプティブUIが急成長しています。

デザイナーとデベロッパーは、時間帯に関係なく、製品の一貫性と使いやすさを維持する方法を模索しているため、ダークモード/ライトモードへの切り替えがこの標準化の一部になる可能性があります。

ダーク・モードの必要性
ダークモードの追加の利点

デバイスがOLEDまたはAMOLEDスクリーンを使用している場合、バッテリーを節約します。
テキストの読みやすさの点で優れています。
夜間にデバイスを使用しているときの眼精疲労を最小限に抑えます。
画面のまぶしさを軽減し、青色光を最小限に抑えます。

これらは、2022年から2023年にかけて見られると予想される傾向と現象の一部です。これらは、現時点での一般的なデザイン傾向を思い出させるために存在することを忘れないでください。それらを使用して、デザイン上の決定をサポートおよび強化しますが、すべての人にとってよりポジティブな影響を与えるエクスペリエンスを作成するために、それらに挑戦したり、それらを基に構築したりすることを恐れないでください。

UXデザイナーはより専門的に

UXの未来は特別な未来です。すべてのレベルのUXデザイナーの専門知識と能力が向上するにつれて、デザイナーが専門分野または集中的な分野を持つことがはるかに重要になります。

これは、UXポジションの現在の求人情報の多くにすでに反映されています。 UXUIの組み合わせのスペシャリスト、インタラクション・デザイナー、UX・リサーチャー、コンテンツとプロダクト・デザイナー、さらには音声ガイド付きのUIスペシャリストを求める企業の傾向が見られています。

ジェネラリストからスペシャリストへの移行は、UXですでに確立されたバックグラウンドを持っているため、とても簡単です。今こそ、スキルセットを拡大し、専門知識を多様化する絶好の機会です。

私も、ジェネラリストになることを求められていたので、さまざまなスキルの習得に努めましたが、納得のいく成果が求められず、負の連鎖が続くように感じられることもありました。スペシャリストへの移行は専門的なスキルセットを磨く良いチャンスになると思いました。

コーディングを学ぶこと、デザイン戦略とチームリーダーシップをブラッシュアップすること、または分析にさらに踏み込むことは、UXの将来に向けて前向きに考え、準備するための優れた方法です。

私も色々勉強中なので、皆さまのご意見・ご感想をお聞かせください。
お読み頂きまして、ありがとうございました。

メルボルンを拠点にプロダクトデザイナーとして働いています。主にデジタル・プロダクトの制作に携わっています。

［参考資料］