フィギュアスケート:4A挑戦をした羽生結弦さん、オリンピック王者である誇り〜明日の自分がきょうを見たとき胸を張っていられるよう〜
はじめに:羽生くんの記者会見を見て
今回の北京オリンピックで羽生結弦さんはメダリストにはなれなかったけれども、取材が殺到したため記者会見を開くこととなり。丁度仕事が切り良く終わったのでリアルタイムで会見を見させていただきました。
詳しくは、YouTubeや記事になっているのでご覧なっていただければと思います。
記者会見冒頭のリスペクトと感謝の言葉
今回の記者会見を見て、羽生くんは心技体を兼ね備えたオリンピック王者であり、彼の中での哲学が彼の強さの軸となっていることを改めて感じさせられました。冒頭、彼から金メダリストとなったネイサン・チェン選手に対するリスペクト、オリンピック関係者への感謝を伝えているのですが、本心から他の選手やメダリストを讃えていることや感謝を伝えたかったのだろうなと感じさせる言葉でした。
その後、記者からの質問に答えるかたちで進行していったのですが、いくつか素敵な言葉がありました。
僕だけが特別とは思っていなくて、みな生活のなかで何かしら挑戦してる
今回の挑戦に対する質問に対する言葉で、自分だけが特別だとは思っていなくて、誰しも生活の中で何かしら挑戦しているし、それが生きることだと思う。という言葉を紡ぎだす27歳。なんて成熟した27歳なんだろう。
たまたま自分にとっては4Aへの挑戦だったりオリンピックへの挑戦だっただけ。自分自身が発信する言葉の影響力を十分理解していて、自分のことではなく言葉を受け取った方へのエールも含めた言葉として伝えてくるあたりに彼の懐の深さを感じさせてくれます。
アクセルは9歳のときの自分と一緒に跳んだ
9歳の自分が跳べと言っていた。今回のアクセルは9歳のときの自分と一緒に跳んだ、羽生結弦のアクセルはこれだったと納得している。という言葉に対する納得感。もちろん、世界中から注目され私には計り知れないプレッシャーと戦いながら今に至っている彼と本当の意味で同じレベルで理解出来ているわけではないことは十分に分かっていますが、好きなことを純粋に上手くなりたいと思った頃の初心の自分との向き合いは、なんとなく誰しも大なり小なりあるのではないかと思っていまして。
少なくとも私自身にはあって、「今やっていることは、本当にやり切れたのか。」という気持ちと向き合う瞬間があるんです。それは羽生のそれは少し違うのかもしれませんが、小中高時代にやっていた部活動で強化選手になったのに、どこかで強い気持ちでやり切れなかった自分がいる気がして、苦しい時や辛い時ほど思い出すんですよね。なので、大人になってからは「やり切ったなと思える納得感」をとても大切にしていて、私にとっては14~15歳の自分がたまに何かを語ってきます。
明日の自分がきょうを見たときに胸を張っていられるよう
僕はオリンピック王者だし、二連覇した人間だし、誇りをもって胸を張って、明日の自分がきょうを見たときに胸を張っていられるようにこれからも過ごしていきたいというコメントに、羽生くんはオリンピック王者としての誇りと哲学を持って今回のオリンピックも臨んできたのだなと思ったことと、この人はこれからどんな人生を歩んでいくのかを見守りたいなと思わずにはいられませんでした。スケートリンクの上で魅了させてくれる羽生結弦はもちろん魅力的ですが、人としての魅力と深さを感じる27歳は、これからもきっと多くの人に影響を与えてくれるんだろうなと。
さいごに:仙台市出身の羽生くんへ
個人的には、これからも現役を続けて欲しいなと思いますが、トップアスリートが長い間現役を続けていくことが怪我との闘いでもあり、羽生くんが納得できるタイミングで引退してもらえたらいいな。
311のあの日、私自身も仙台在住で被災地ど真ん中にいて。その後、羽生くんが被災地に向けて暖かい言葉を発信し続けてくれて。多くの人たちの心の支えとなり気持ちを明るくしてくれて。たくさんの希望を与えてくれていますよ!
羽生くん、北京オリンピックお疲れさまでした。そして、挑戦と素敵な演技をありがとう。
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