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社歴・職歴にとらわれず、メンバー全員で成果を出せるチームに導く

5年後に組織の中核を担える人材を育成することを目的に、浜松地域を中心に15社以上の企業から次世代のリーダー人材が集い・共に学ぶ『次世代リーダー育成プログラム』。今回は半年間に渡るプログラム(浜松第1期)が修了しましたので、プログラムでの学びや受講後の変化に関して、常盤工業株式会社の岩間さんに伺いました。

営業部
岩間俊樹氏

大学卒業後、愛知のゼネコンで約12年間に渡り、施工管理業務に従事し、主事補(係長)まで経験。2021年7月からは常盤工業株式会社の法人営業の一員に。2年目からは、部下育成の役割も担当。


前職時代のチームリーダー経験を踏まえての研修

ーー前職でもチームリーダーをされていたとお伺いしました。前職でのリーダー経験をお聞かせください。ーー

前職では約12年間、施工管理業務(現場監督)に携わっており、主事補まで経験していました。当時は長期間の職務経験があり、なおかつ顔馴染みのメンバーで仕事をしていたので、専門領域の知識や技術を中心としたコミュニケーションでもリーダー職が務まっていたように思います。

ーー現場監督時代を踏まえての今回の研修だったんですね。どんな学びをこの半年で得たのでしょうか。ーー

個人視点ではなくチーム視点で物事を捉えるということの大切さと、本質を捉えることの重要性を学びました。以前の職場でのマネジメント研修は、自分に課せられた使命を理解し、その中で自分自身は何をすべきか考えるという教えでした。本質というより、会社の中で上から落ちてくる自分の役割を咀嚼する重要性を教わったイメージです。一方今回の研修では、まず目の前の課題を把握し、それを踏まえて、本質的に自分の役割やチームの目標設定が必要ということを学びました。

期待役割言語化シート

職歴・社歴に関わらず成果を出す手法、ヘルプシーキング

ーー今回の研修で個人視点からチーム視点で物事を捉えることが大切と気づかれたということですね。どのような背景から、この気づきがあったのですか。ーー

研修を受ける前までは、会社や職種、一緒に仕事を行うメンバ―も変わる中で、どのようにメンバーと連携して仕事をしていくのが良いか試行錯誤をしていました。特に現場から営業へと異なる畑に来たため、その道のスペシャリストではない分、どのようにチームを牽引するかイメージが湧きませんでした。そのような状況にあった中で、今回の研修では「自分がスペシャリストにならなくても、今いるメンバー全員でチームの成果を最大化すればいい」と学びました。個人で考えるのではなく、みんなで意見を出し合えば高い成果を出すことができると現在は感じています。

ーーなるほど。視点の変化の背景が理解できました。変化の多いこの時代、確かに自分がその道のプロではなくても、チームを率いる必要がある機会や場面は増えていますね。ーー

だからこそ、このタイミングでチームで成果を最大化するという考え方(=ヘルプシーキング)をインプットできて良かったです。

周囲に援助や支援を求めるヘルプシーキング

今の会社に入って以来、違う会社から転職してきたからこそ見える景色や感じる違和感がありました。ただ、入社間もない立場上、発言を控えるべきか、それとも発言して良いのか葛藤もありました。しかし全員で連携して成果を出せるチームにするために、アイデア出しという形でチームでのブレーンストーミングを行い、立場や社歴に関係なく自分の意見を各メンバーが言えるようになり、自分が感じていたモヤモヤも解消されていきました。

入社する際に市川社長からは、常盤工業の将来展望とそれに対する熱い思いと、「その一員に加わり能力を発揮して欲しい」という期待を伝えられていました。どうやって期待に応えるか、考えあぐねていましたが、市川社長に選んでもらったからには、連携し合えるチームづくりで期待以上の成果を出したいと思っています。

会社でチームメンバーと対話する岩間さん

営業部内の連携について考えるように

ーー岩間さんが会社を想う気持ちが伝わってきます。今回の研修内容はどのように実務で活かしていますか。ーー

今は営業部内の連携を図るため、3つの取り組みをしています。

1つ目は、どのようにチームを運営していくかまずは景色を合わせるため、企画提案を担当するチームとの毎週の個別ミーティングを開始し、『ヘルプシーキング』『期待役割』といった、今回の研修で学んだ内容を伝える機会を設けています。考え方をチームに浸透させ、同じ方向に進めるようになりたいです。今後は営業部メンバー全員に今回の学びを伝えていければと思っています。

2つ目は、10月から新しい期が始まったため、自部門の目標設定をしています。その際に研修で学んだ目標設定のやり方を活用しています。

3つ目は、営業部の行動目標の1つとして、「営業部内の連携の在り方を考える1年にする」と設定し、1年を通してチーム連携の在り方を考えようと思います。研修で学んだヘルプシーキングの考え方を基盤に、頑張ります。

ーー最後に一言お願いします。ーー

今回の研修では内容はさることながら、他の会社に仲間ができたのも大きな収穫でした。名古屋出身で、常盤工業への転職を期に浜松に来たので、浜松での仲間ができたことも良かったです。

仲間と話すことで自分にはない意見がもらえたり、業種ごとに思考の特徴が違うことに気付けたりと、凝り固まった頭にならないように様々な意見が聞けたことも貴重な経験でした。今回の学びの場で繋がることのできた、仕事のことも話せる仲間を大事にしていきたいです。

上長から一言

ーーこの半年での変化を、営業部マネージャー 犬塚さんよりーー

今回のプログラムへの選出を伝えた際の本人の反応は消極的でした。しかし、研修のアウトプットが非常に早かったのが印象的です。研修経験を早くから実践していた様子で、その変化は研修中からも表れていました。本人コメントの「3つの取り組み」における1つ目の活動はまさに連携を意識した変化ですね。

日々起こる変動的な状況においても問題と課題を明確にし、横断的な組織マネジメントの実行力にも変化が現れました。Off-JT等で学べるスキルは使う場面によって常に変わりますが、彼はその使い方を重視し始めた様子。

自分の解釈や意図を一言で相手が理解すれば行動に移すまでの時間が短縮されます。論理的思考の重要性だけではなく、ロジカル・プレゼンテーションの大切さにも気づけたのではないかと感じます。      
                     
ーー岩間さん、犬塚さん、ありがとうございました!ーー


あとがき

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
現場監督から営業へ転身し、社歴は短いものの、会社のため・チームのために成果を出したいという岩間さんの想いが伝わる取材でした。研修期間中も受講メンバー同士のコミュニティ形成に積極的に貢献してくださった岩間さん、有難かったです。

この1年で、営業部内の連携の在り方を考えるということで、その過程で相談したいことがあったら、また次世代コミュニティを活用してくださいね!

インタビュアー|Haruna Yoshida
ライティング|Haruna Yoshida、Saki Aoyama


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