【雑記】カルカッシのエチュードが終わりました!


●25のエチュード Op.60が終わりました!

言わずと知れたクラシックギターの定番のエチュードである、カルカッシの"25のエチュード Op.60"が先週のレッスンで完了となりました。記録を見ると2022年2月からレッスンで取り上げ始めたので、完了までは約1年半かかったようです。これが長いか短いかのは全く分かりませんが、終えられたという充実感は感じでいます。

終わった記念ということで、振り返りながら感想を書いていきたいと思います。1曲ずつというよりは全体的に思ったことのまとめです。

●感想

今回使用したのはこちらの全音楽譜出版社の楽譜であり、溝淵 浩五郎が校訂されたものです。運指はタレガの弟子であるM.リョベートの運指を基にしているそうで、比較的歴史のある運指だったようです。

◾️良かった点
カルカッシが19世紀前半に活躍した人物であるため、曲はいわゆる古典的な構成です。4小節か8小節単位で一塊とし、それを転調させたり変化させながら最後に向かっていくという、わかりやすい構成です。音階や、アルペジオ、スラー、和音など、曲ごとにどういった練習を目的としているのかがわかりやすく、曲の構成も予想しやすいので、イメージを持って練習しやすかったのは良かった点です。

また、定番の曲ということもあり参考となる音源や演奏動画が豊富にあり、それらを比較しながらどういった演奏をすれば良いかということを考えやすかったです。私の好きな現代の曲だと参考になる演奏が本人の演奏くらいということも多く、定番であるからこそ利点というものを感じました。レッスンにおいても、定番であることから先生もレッスンで解説しやすく、適宜的確なアドバイスを受けることができたのも良かったです。

◾️悪かった点
25曲を1年半かけて練習したのに、レパートリーになっていないことです。エチュードならではの問題かと思いますが、エチュード=練習曲ということもあってか、プロのギタリストの演奏会では聴いたことがなく、練習会でもコンクールの課題曲となったときに聴くくらいで、演奏としてしっかりと聴いたことも、演奏したこともないです。同じエチュードでもヴィラ=ロボスのエチュードは聴く機会があるのですが、あちらは難易度も高く聴かせる曲という雰囲気があるためでしょうか。

結局のところ、カルカッシのエチュードは、レッスンで先生と一緒に確認しながらスキルアップに使う曲、という位置付けになってしまっているのが現状だと思います。あくまでレッスン用の曲で人に聴かせる曲とは別物であり、難易度的にも中級者くらいに適しているので、ある程度のクラシックギター歴が長い人は過去にやっていて今更演奏することもないでしょう。

エチュードに共通する問題な気もしますが、時間をかけて練習したのに、日の目を浴びぬまま記憶からも消えていってしまう曲というのは寂しいものです。私はそのまま消えていってしまうのが嫌で、途中からエチュードの演奏動画を撮影してYouTubeにアップロードすることで、人に聴いてもらうというモチベーションを高めるようにして25曲を終えることができました。

●まとめ

25曲もあるので、曲の練習やレッスンで扱うのは非常に有用なエチュードです。さらには手本などが沢山あるので、疑問や考えを検証しながら練習に取り組むことができました。

一方で、レパートリーにならずレッスンの中だけで消えていってしまうという難点があります。終わってしまった今だから思いますが、もっと練習会で演奏するようにして曲を楽しむようにしておけば良かったです。

これからカルカッシのエチュードに取り組む方は、ぜひレッスンだけでなく、他の場所でも演奏して楽しむようにしていただきたいです。

●レッスン記録 2023年8月26日

1: シンプル・エチュード No.1/L.ブローウェル

先生にお願いしてレッスン課題にしてもらった、ブローウェルのシンプルエチュードです。カルカッシのエチュードと違い、確かに現代曲風になっていることで、演奏していても楽しさを感じる曲です。
この曲は低音がメロディーになっているので、それを目立たせつつも高音部部分は軽く弾くという、まさに私が苦手にしている部分は特徴的な曲です。それを練習するためのエチュードでもあるので、しっかりと取り組んでいきたいと思います。

2: カプリス Op.20-7/L.レニャーニ

慣れてきたこともありテンポを上げてみました。テンポにはついていけていますが、左手の動きが追いつかず音がこもってしまったり、指の開きが甘くそもそも音がなっていなかったり、この曲ならではの難しさに直面しています。他にも、アクセントのつける位置がずれてしまい、まだまだ曲を理解しきれておらず、流れで練習しているだけになっているのが反省点です。

とはいえ悪いことばかりではなく、休符に気をつけることで演奏にメリハリがついてきて、演奏全体として聴ける状態になってきています。課題もありつつも進歩もしているので、練習を続けていきます。




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