新卒内定期間中にセクハラを受けて会社を辞めたお話

これは、題名通り内定期間中にセクハラを受けて会社を辞めた私の話です。
とにかく不安で常に「安心したい」と思っていたあの頃の自分を励ますために書きました。

私は新卒で行きたかった会社から内定を頂きそちらに入ることにしました。インターンなどを通じて同期とも仲良くなれて、このまま正式に仕事をするのが楽しみだなぁと思っていました。そんな楽しい日々は長くは続かず題名通りセクハラを受けた訳です。

セクハラ自体も勿論辛かったし、しんどかったのですが、それよりも誠実な対応をしてくれない会社に憤りを感じました。そして新卒を失ってレールを外れてしまった自分をどうしたらいいんだろうという焦りも感じました。日々投げかけられるセカンドレイプの度にHPが少しずつ減っていきました。悲しみ、憤り、焦り、焦りからくる底無しの不安、、、
楽しいとか喜ぶとか明るい感情が1つも湧いてこなくて、黒々とした騒々しい感情に飲まれて日々沈んでいました。

ここに救世主、精神科の薬が現れます。薬を服用すると頭の中のノイズが消えて冷静な思考を取り戻すことが出来ました。

それで思ったんです。

「このまま私が終わってしまったらあの会社に負けた事になるの？そんなの許せない！私の人生こんなことで終わってたまるかよふざけんな！」って。

もう原動力なんてなんでもいいって振り切れました。会社への憤りを、会社よりもいい会社を見つけて絶対にそこに入ってやるという原動力にして再就活のスタートです。
その年の就活はもう終盤だったのでその年は見送り、次の年の就活に懸けることにしました。

ただでさえ新卒一括採用なんて人間のHPを削る装置として十分なのに、そこに「セクハラを受けたこと、内定を辞退したこと、2度目の就活であること」を隠すハンデがあるなんて本当に地獄でした。

最初はなんでセクハラを受けた被害者なのに必死に隠さなきゃいけないんだよ！って思ったんですが、セクハラを受けた人を「キズモノ」と捉える価値観も少なからずありますし、印象はよく思われません。セクハラを受けたと公言する事により自分の就活が更に難しくなるなら言わないほうがいいと思い最後まで隠し通すことにしました。
幸い私は海外に行っていたので留学していたと言うことにより謎のブランクを埋めました。

新たな葛藤が出てくるくらいなら我慢しようと思った所存です。
2度目の就活というプレッシャーもありました。私と会社の関係で見たら私は「フレッシュな大学4年生」ですが、実際はセクハラ受けて内定先辞めて就活2回目の大学4年生です。

普通に2回目ってだけでほかの就活生よりも有利なのに、全然名前の知られていないような所しか行けなかったらどうしよ…
友達や家族など周りに結構な迷惑をかけてしまったこともあってみんなを安心させるような会社に入りたい＝大きくて名前が知れててコンプラしっかりしている会社に入ろうという気持ちが強くなっていてその使命感が自分を疲れさせてました。
(勿論仕事に貴賤はないのでこれは一般的ではありません。ただ私は前の会社に対する復讐心が強かったのでこう思っていました)

今思い出すとこの頃はガソリンが入っていないのにアクセルべた踏みで気合だけで前進していた感じです。

そんな感じでとにかくがむしゃらに頑張り続けて第一志望の内定を頂くことが出来ました。
友達や家族に本当に沢山助けてもらいました。感謝してもしきれないほどです。

それまではとにかく毎日セクハラのこと前の会社のことを思い出しては涙したり憤ったりしていましたが、全て報われたような気がしました。

そこからめきめきと元気になり少しずつ思い出さなくなり、たまーにそんなことあったなぁって思う程度です。

今はこの事があってからかなり時間が経っていて、私はもう既に働いています。今日の昼間にふと思い出したので綴りました。やっと事件の当事者じゃなくなって客観的に見れるようになりました。なんだかんだありましたが今は幸せです。なんなら前よりいい状況になってます。

以上、
レールを踏み外したけど意外と何とかなってる人の話でした。

あの頃の自分へ
毎日不安だし怖いし頭のノイズはうるさいし、安心したくてとにかく同じ境遇の人をネット上で探してもいなくて、「なぜ私だけこうなのか」と更に不安になってるよね。
そんな自分のために今回は初めてノートを書いたよ。貴方と同じようにレールを踏み外して何とかなった人の話だよ。少しでも不安な夜が昇華されるといいな。
よく寝て英気を養ってください。