1月5日。

夜中に食べるカップラーメンより、夜中に吸う煙草がおいしいと感じるようになったのはいつからか、きっと、大人になりきれなかった証拠でしょうか
わたしの体内を駆け巡る血液が勢いよく灰色に染まっていく感覚
だれにも愛されなかった絶望が加速したまま朝に焼かれて
愛されなかったのはわたしじゃなくて
だれも愛さなかったのがわたしなんだよって
神さまは毎年呆れていて、新年だからって義務感であいさつするのは失礼だと思ってわたし、初詣になんか、行かない
一生手に入らないであろう心を、かすかに指先に届いた感覚を宿しているあいだが一番尊いのだと気づいたの
わたしを好きだという人が隣にいながら、さみしくなるのは心が離れているからで、昔好きになった人を手放せず、一生手に入らない人にも手を伸ばして、宙ぶらりんだったわたし
あなたが煙草を吸っている姿が好きでした、知らない人に教わった煙草を覚えたのはあなたが忘れられなかったからです、未完成欠陥品となったのは誰のせいなのか、結局軌道修正できなかったわたしのミス

与えられる痛みこそ生きている実感をくれる貴重な瞬間だろ


あなたは朝に焼かれるのと夜に焼かれるのどっちが好きですか。

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