「繊細さ」を「しなやかさ」に昇華させてみませんか?
Instagramのストーリーズでジャーナリングや気持ちの切り替えについてお話ししていたら、こんなDMをいただきました。
(ニュアンスはそのままに、若干文章を変更させていただいています。)
このDMを読ませていただいて、まず最初に「相談者さんはとってもとっても優しい方なんだろうな」と思いました。
と、同時に繊細な心をお持ちの方なのかもしれないとも。
人間関係にとても疲れ切っている様子を文面から感じました。
優しい人柄にツケいられて、もしかしたら沢山傷ついてこられたのかもしれません。
このDMをいただく前、「人に愚痴を言わなくて済むようになるには、ジャーナリングで気持ちを整理したり切り替えたりできるようになると良いですよ」というお話しをストーリーズでしていました。
でも、この相談者さんの悩みの本質は、愚痴をついつい言ってしまうとか気持ちを切り替えるのが下手とか、そういうことではなく
どうしたら人に傷つけられることを減らせるか。
どうしたら人との付き合いの中で疲れることを減らせるか。
これが悩みの本質だと思いました。
だから、どんどん人との関係を切っていこうとするのではないでしょうか?
コミュニケーションを取る人が減れば、それだけ傷つけられたり疲れる回数も減ります。
でも相談者さんもご承知の通り、全ての人間関係を切ることはできません。
いろんな人と繋がっていく必要があります。
でしたら、コミュニケーションを取る人を減らして傷つけられたり疲れる回数を減らすのではなく、コミュニケーションを取る人を増やしても傷つけられにくく疲れにくい自分になりませんか?
簡単に言うと「しなやかに強くなりませんか?」です。
優しく、繊細な方々はとても素敵です。
優しいから安心感があるし、甘えられる。
繊細だから心配りも細やかだし、何かを言わなくても気づいてくれたり勘づいてくれます。
微妙な空気感をキャッチして、場の雰囲気を良いものにしようとしてくれます。
でも、その安心感ゆえにこの人なら放漫な態度を取っても大丈夫と見做されたり、甘えられるゆえに愚痴を吐かれる。
心配りも相手が慣れてしまうと、心配りをされて当然と常に求められるようになってしまいます。
場の空気を支配したい人、自分が主役でありたい人は、優しい人を脇に追いやるでしょう。
こんな風に優しさや繊細さにツケいる不遜な人はたくさんいます。
繊細さは繊細のままだと、不遜な人に対して脆く、崩されやすいです。
なので、その繊細な柔らかさを「しなやかさ」に昇華させませんか?
「優しくて繊細な人」から「優しくてしなやかな人」になりませんか?
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「繊細さ」を「しなやかさ」に昇華させるには、知性や教養を磨くのがとても効果的です。
知性や教養は人に品格を授けてくれて、品格は人を強くします。
「知性や教養、品格を兼ね備えた優しくてしなやかな人」
想像しただけで、とても格好良いですよね。
ただの理想論だと思う人もいるかもしれません。
でも誰でも知性や教養、品格を身につければ「優しくてしなやかな人」になれますし、目指してはいけない人もいません。
みんなが強くなる権利を持っています。
知性や教養、品格からくる強さは、暴力的な強さとは質が全く違います。
弾力があり、なめらかで柔らかで上品で、まさに「しなやかな強さ」です。
しなやかな強さを持つと、相手が何か不遜なことをしてきてもこちらには余裕があるので気にならなくなります。
優美なライオンの周りでネズミがうろちょろしているのと同じです。
品格のある人の周りには品格がある人が集まってきます。
品格のない人が品格のある人を見ても眩しくて近寄れません。
もしくは品格のある人に自分もちょっとでも近づけるようにと、敬いの眼差しを持って接するようになるかもしれません。
「自分の導いた答えが正しいか誰かに確認したくなる…」とありましたが、知性や教養が磨かれると、その知性や教養をもとに論理的に答えを導き出せるようになるので、誰かに相談しなくても自分の考えに自信を持てるようになります。
もしくは自分の中に答えがなくても、本当に相談するべき人を見極められるようになります。
誰かがマウントをとってきたり愚痴を言ってきても、その言葉に対して知性で返していたら「この人なら自分を良い方に向かわせてくれるかもしれない」と思われて、その瞬間からマウントや愚痴は「真剣な相談」に変化します。
元来の繊細さを持っている方は相談相手として重宝されるはずです。
この方向の努力のほうが報われやすいのではないかなと思いました。
余裕を持つために、知性を高め、教養を身につけ、自分のキャパシティと視野を拡げることができたら、きっと今見ている景色とは全然違うものが見えてくるはずです。
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本を読む、映画を観る、様々な土地を旅行する、美術館や博物館に行く、リベラルアーツ的な勉強をする……
知性や教養を磨くためにできることは沢山あります。
ですが、知性や教養は積み重ねるものですから、最初は本当に些細なことからのスタートで大丈夫です。
→歴史の淘汰を経ても残った王道の思考法を学ぶことができます。
知識が増えることによって難解だった本も読みやすくなります。
→品格ある人の立ち振る舞いを身につけることができ、そういうお誘いにも乗りやすくなります。
→繊細な感性を持ったミュージシャンやデザイナー、アーティストがどんな時代の空気感を感じ、どんな背景を背負って、何を表現しようとしているのかが考えられるようになると、世の中の見え方の解像度が上がります。
漫画も映画もドラマも、レストランもバーも、音楽もファッションもアートも、これらは全て余暇でおこなう「遊び」です。
これが、遊んでいる人がしなやかな理由です。
遊び方がわかっている人はレジリエンスも高いです。
そして交友の幅もひろがっていきます。
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もうすでに優しくて繊細な感性をお持ちなら、しなやかな人になる素質が十分にあります。
今はまだ傷つきやすい柔らかさかもしれませんが、その柔らかさに知性や教養や品格をプラスすれば強度が上がり、弾力のあるしなやかさに昇華します。
具体的な即行動に移せるアドバイスではなく、理念的な話ばかりでごめんなさい。
でも人は理念や理想を掲げてこそ、目標を持つことができ、自分の行動に芯を持たせることができます。
理念は道標です。
手帳の話をするとしたら、理想から逆算して計画を立てたほうが効率的です。
とは言えさすがに理念的な話ばかりになってしまったので、最後に手帳でできることも提案させてください。
読書メモや、良いなと思った言葉を書き留めていく言葉ノートを作って、知性を積み上げていくと良いのではないかと思います。
語彙力はダイレクトに知性を上げてくれます。
遊びの中から学んだことをメモする日記帳を作るのも意識的になれて良いと思います。
例えば「美術館に行ったら、○○というアーティストがいて、こういう社会問題を提示する作品を作っていた」や「フレンチレストランに行ったら塩は1つ穴の容器、こしょうは3つ穴の容器に入っていた、なぜなら〜という理由があるかららしい」などの日常に転がっている教養を書くことによって意識的に拾い上げていくことができます。
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どうかその優しい「繊細さ」が「しなやかさ」に昇華されて、あなたの魅力がより多くの人に気づかれますように。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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\\ 読んでくれてありがとうございます// これからもより良い投稿ができるようにがんばります(^ ^)