桜と北風

少し歩くと、頻繁に桜を見かける。どれ今年の桜はどんなもんだと、ゆっくり立ち止まって桜を見たい。何なら茣蓙でも敷いて小一時間桜を眺めていたい気もする。でも実際は横目に眺めるだけで、スタスタと足を前へ前へ進めてしまう。まるで桜が嫌いな人の仕草の様である。若しくは忙しく移動中の人の様である。特段そんな事情がある訳ではないのに。

桜が咲いているから暖かい日だったのかと問われれば、今日の場合答えは否である。例のイートインで読書をしてその帰り道、北風が強く吹いて、時折身震いをした。実際はそうではないとは云え、ふと遠くの山を眺めたら目には白い山頂が映りそうな、背中に冷たい強風が当たる感覚が、この季節にもまだこの様な風が吹くのかと、少し喜びを与えてくれた帰り道であった。

今、何時もの様に阪神戦を観ている。タイガースは開幕から無勝である。今日は東京ドームでの巨人戦。今日も勝てる気があまりしない。昨日は遂に日本ハムも初白星を挙げた。最早無勝球団は阪神タイガースのみである。どうなる事やら。