誰だって老害未満でいたい

可能な限りはね～

老「あ～若さん、ちょうどよかった、【例の件】だけどさぁ～」
若「…例の件？　は？どの件ですか？」
老「ほら、【例の】　こないだ話してた件だよ」

老思考：こないだの案件、不備なかったかな？
あ、そうだ、若さんにこれも伝えておいた方が…　
若さん、若さん…あ、ちょうど来たじゃん！

考えていたことの続きを、そのまま口に出すのはやめよう
他人の頭と自分の頭が同期化される時代はまだ来ていない
便利すぎる代名詞を使う理由はばれている　たぶん

老「若さん、ここ直してって言ったじゃん？」
若「？？？言われてませんよ？？」
老「え？言ってなかったっけ」

老思考：あれえ～？誰かに言ったような
若さんじゃなかったか？　昼休みの雑談か？　考えただけだったか？

記憶力の良い自分・・・は、傷つかないうちに忘れよう
履歴を残すツールは幸いたくさんある
まだツールは使えるはずだ、と信じたい

老「え～～では打合せを始めます
え～～まずは～～え～～この数字ですが…え～～」
若「（まとめてから言えよ、ってか、まだ顔しか出てねぇし）」

老思考：あれ？何話すつもりだったっけ？
そもそもzoomミーティングって、何度やっても慣れんし
普通に顔見て打合せじゃいかんの？
あ、画面共有、画面共有
どこだっけ？　

「え～～」を封印してみよう
とまどいは「間」に変換してみよう
Excelの置換機能をイメージすると良いかもしれない

若「この部分間違ってるような？」
老「え？　あ～ごめんごめん
最近夕方になると老眼ひどくてさ
細かい文字が見えんのよ」

老思考：やらかしたか？
いやいや誰にでもある単純ミスだけども
ちょっと疲れてたし、こんなんスルーするほど
まだ落ちぶれてないしな

老眼のせいばかりにするのはやめよう
スペック不良は元々だと、たぶんばれている
老眼鏡をプレゼントされたら言い訳封印された打撃を受ける、きっと

ご老人を『シニア』と呼んでもらえる優しい時代
もしも乗り物で席を譲ってもらったら、
笑顔でありがたく座らせて頂こう
（え、そんな年寄りに見えたか？）
そんな顔は決してしてはいけない

仕方ないか…いやいやちょっと不愉快かも…
あ、荷物が多かったからかも…いやいややっぱり…
葛藤は帰宅するまで待って、ビールと共に号泣しよう！

ご高齢のみなさま、ごきげんよう
若者さま、どうぞお気遣いなく
中間管理職気分の『新人類』
まだ『アップデート』って言葉も忘れちゃいない！　はず…