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野菜パワーランキング 2021年版

2019年より独自指標により野菜に得点をつけてそれをパワーランキングとして発表しています。
過去のランキングはこちらです。

このランキングは「マーケット規模」「流通量最大月と最小月の比」(季節性の指標)・「流通量」「取引単価」の4つを基準年(2008年~2010年の平均)からの変化率をその順位に応じて得点化したものです。

それでは早速2021年のランキングを見てみましょう。
1位から20位はこちらです。

1位はブロッコリー。3年連続で得点もぶっちぎりの1位です。まだまだ勢いは衰えていないようでどこまで行くのでしょうか。
注目は2位のにらです。昨年大幅ジャンプアップを果たしていますが,今年も高順位を維持。最大のポイントは季節性の改善で,産地の広がりを示唆しています。単価のポイントも高くまだ伸びそうな雰囲気がありますね。

3位に入ったかんしょ(さつまいも)も焼き芋ブームなどの後押しもあり相変わらず人気があります。ピーマンなすトマト・ミニトマトきゅうりの施設栽培主力の果菜類も上位で安定が続きます。

ごぼうにんじんは大幅ジャンプアップです。根菜類は露地栽培が中心で栽培期間も長いため天候の影響を受けやすく,このランキングでも変動が大きいので,今後の動きも含めて注目です。

上位20位で個人的に注目なのはえだまめ。もともと夏がメインで季節性が強かったのですが,かなり改善してきて幅広い季節に栽培されてきています。嗜好品的な要素もあり単価的にも期待ができるため要注目の品目だと思います。

次に21位以降のランキングです。

20位台のにはだいこんねぎはくさいたまねぎレタスなどそれこそ中堅どころの必需野菜が並びます。はくさいは2020年は天候の影響もあり単価がかなり上がっていて上位につけていましたが,これらいが通常の位置というところでしょうか。

気になるところではアスパラガスがだんだんと順位を下げているところでしょうか。一時期は収益性の面などから注目度が高かったですがここのところは勢いがありません。
その他でもセルリーほうれんそうちんげんさいなど葉物野菜が20位以下に多く入っており,最近の緑の葉っぱはあまり人気がないのかなあというイメージと合致しています。

30位以下の品目は流通量がかなり減っているものが多いです。しかし逆に見れば需要の掘り起こし余地があるとも言え,おもしろみのある品目であるとも言えるのではないでしょうか。

ランキング一般に言えることですが,このランキングも続けていくことで単発では分からなかった果菜・根菜・葉菜などグループごとの傾向や,品目ごとの変化の傾向などつかみやすくなってきました。
この順位つけ方法が万能といわけではないですが,何か気づきのヒントになればと思います。

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