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「選」ばれた歌、「選」ばれなかった歌(2023年8月号)

会報誌に短歌を投稿している。
10首まで投稿できて、採用は5首前後の人が多い。
歌はその歌が選ばれる「選」もフィードバックの一つ。何が選ばれて、何が選ばれなかったか、その基準を自分で考えることで歌を見直すことができる。手書きの投稿という面倒さも受け入れて、毎月送っている。

今月は6首採用。

採用された歌(掲載順)

スーパーに並ぶ「うるい」と「こごみ」あり エアコンのような名前と思う
明日の昼 初めて歌会に伺います 責められる画が浮かび吐きそう 
「話しましょう」そう言われたる25時 僕は布団で返事を打った
歌会の余韻が体の底にいて言葉にいちいち理由求める
連休が近づいてくる お仕事も一度区切って5月に放る
あんなにもがんばったのに歌だけは詠めなかったから四月を憎む

選ばれた歌、選ばれなかった歌をみて感じたこと

「うるい」と「こごみ」が採られていてよかった。ちょっとしたことだけれど、これ俺だけ? という瞬間だったから。

短歌を詠む皆さんが感じることだと思うけど、歌に対することで起きること(使う言葉に理由求める)、他のことはできているのに、作歌だけうまくいかなくて、何もかもうまくいかない感じとか、、当たり前すぎて採られないかとも思ったけど、採用されてよかった。誰かの共感が得られますように。少しでも他の方の目に留まるような歌が詠みたい。

投稿した歌

(投稿順、日付は詠んだ日、太字は採用歌、矢印は投稿時に推敲したもの)

4/28金
スーパーに並ぶ「うるいとこごみ」あり エアコンのような名前と思う
スーパーに並ぶ「うるい」と「こごみ」あり エアコンのような名前と思う
4/4火
明日の昼 初めて歌会に伺います 責められる画が浮かび吐きそう 
4/9日
「話しましょう」そう言われたる25時 僕は布団で返事を打った
4/7金
歌会の余韻が体の底にいて言葉にいちいち理由求める
4/11火
酩酊し四ツ谷を離れ上野まで酔いを抜いてく苦行と呼んで
4/17月
大皿に盛られたかた焼きそばのような固い絡まる仕事が眼前
→大皿に盛られたかた焼きそばのような固く絡まる仕事が眼前
4/19水
受け取った血液検査が満点で 卵を乗せた丼を食む
4/23日
出遅れたつつじ祭りはしなびれて 脳内に見る盛りのつつじ
4/27木
連休が近づいてくるお仕事も一度区切って5月に放る
連休が近づいてくる お仕事も一度区切って5月に放る
4/30日
あんなにもがんばったのに歌だけは詠めなかったから四月を憎む


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