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インプレッションやクリック数じゃない! 安藤さんに学ぶ広告・マーケティングの本質

無料のオンラインマーケティング講座「マープス」は第14回です。

今回はゲスト回。
博報堂DYホールディングス取締役 常務執行役員CTOの安藤元博さんがゲストです。

安藤 元博
AaaSビジネス推進センター担当
株式会社博報堂DYホールディングス取締役常務執行役員CTO
株式会社博報堂取締役常務執行役員
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社取締役             株式会社アイレップ取締役

役員 | 博報堂DYメディアパートナーズ

『マーケティングの中の「広告」の位置づけ』というテーマでしたが、ずっと「広告とは?」「マーケティングとは?」という本質の話でしたし、さらに「ビジネスってそういうことでしょ?」といった安藤さんの本質への問いかけが止まらない回でした。

きっとこれまでも、本質に対する自身への問いかけを重ねてこられたと感じましたし、本質がわかってない人にも、主張が伝わらなくても、諦めず伝えてこられたから、あれだけ語気を強めに話されたんだと思いました。

穏やかに見えて、熱い人でしたね。安藤さん。

結論は明確で、広告の目的は
「インプレッションやクリック数じゃない。
 広告は、事業成長に貢献しないといけない」
というお話でした。

現在起きている問題

今、テレビとデジタルが、広告の中に占める割合が大きいですが、両方の広告のKPIは違います。

そもそも、
・広告は最終的に何のためにあるのか?
・KGIは販売や売上?
・ではそこに至る広告のKPIは?
を考える必要があります。

例えば、売上につながる以下のようなゴール(中間目標)があったとします。

・20代女性が商品を知る
・20代女性が商品を好きになる
・20代女性が興味をもって検索する
・20代女性がお店に来る
・20代女性が商品を買う

もしゴールが、上記のものであるのであれば
広告会社は、
「20歳代の女性が興味をもって検索する」
「20歳代女性の認知度が20%向上する」
を売ればいいのに、ゴールにつながるこれらの行動変容を売ってはいませんし、KPIがこれらのゴールにちゃんと紐づいていません。

テレビやネットで、それぞれに数値設定を行い、広告の評価をして、さながらカオス状態になっています。

今後どうあるべきか?

最終的なビジネスのゴールにつながるような数値を測定することが大事になります。現在、放送局でも、テレビの放送枠の売り方を変えましょう、効果を可視化しましょう、と言い出しているそうですが、まだまだだそうです。しかし、今後、これらの数字がもっとビジネスのゴールにつながるようになります。

「このアクションをしたから、これが起きた」がわかるデータが揃い、広告会社やプラットフォーマーはそれをダッシュボード化して提供するようになります。池田さんから「行動変容に至る意識の変化は、アンケートじゃないと拾えないのでは?」という質問がありましたが、それも今後、リサーチを重ねることで、把握できるようになるのではないか、というお話でした。

2030年にはそれが当たり前になる、と安藤さんはおっしゃいました。

AIに負けない

昔は、知的な仕事に価値があると言われていましたが、知的でも、専門的なものは、AIに取って代わられていこうとしています。しかし、広告やマーケティングの仕事は、企業と一緒にどこに価値があるかを探り、ゴール(問い)を設定します。

自分たちでゴールの設定ができ(問いを設定し)、その結果として「価値創造」ができるから、マーケティングの仕事、広告の仕事は、AIに取って代わられることはない、と言います。もし、決まったルール内で戦うならAIに仕事を奪われる、という主張でした。

まとめ

普段の仕事を通して、「どこに、どんな価値があるのか?」「どういう施策を重ねてビジネスのゴールを達成するのか」、目先の数値(インプレッション、クリック数)だけではなく、他の数値はないか、我々は、ビジネスのゴールに至る経路に思いを巡らす必要があります。何が起きたから次の結果が起きたか? を日々考えて、AIに奪われないように、広告やマーケティングの仕事をしていきたいですね。こういう熱い回もよいです。

参考になる考え方

講義途中に出てきた考え方などを解説したページを貼っておきます。

参考図書


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