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オレ人生初!「メタルマクベス」鑑賞したよ

ほぼ日の学校の第一弾がシェイクスピアだったことをきっかけに、
「メタルマクベス」のご招待という企画があった。

「劇団 新感線 宮藤官九郎 「メタルマクベス」ライブビューイングご招待。」

以前に比べるとほぼ日の記事を読んでいるが、このアナウンスは気づかず、ほぼ日の学校の同窓会用のLINEで知った。同窓生ありがたし。

無理かな、と思いつつ、申し込んだら、なんと当選!

趣味に仕事に、出費が嵩んでいて、節約しようと思ってたばかり。
ありがたいとしか言いようがない!「劇団☆新感線」「ほぼ日」にも感謝。

ということで、
10月4日(木)18時、『メタルマクベス』disc2 を、新宿バルト9で観てきました!

人生初「メタルマクベス」!

メタル × マクベス。
マクベスには、ちょっと親しんだけど、メタルのほうはさっぱりだし、ストーリーや場面、セリフ、どのくらい「マクベス」をデフォルメされたものかも知らず。
今回は、予習なしで臨む。

「メタルマクベス」は、

宮藤官九郎さんが脚本を書いたお芝居。初演は2006年。

舞台は、2218年(と1981年)。
2218年、度重なる戦争で、いろんなものがリセットされた世界。戦の帰り道、勇猛な将ランダムスター(尾上松也)が、森でいずれは王になるという予言を受ける。

なんと、この予言、1981年のジャパニーズ・メタルブームにのっかった「メタルマクベス」というバンドの歌に書かれていた!予言の背景以外は、マクベスと同じ筋。(1981年の世界では、ボーカルのマクベス魔II夜(まつや):尾上松也)

2218年と1981年、ランダムスター(マクベス魔II夜)が、それぞれの世界で、マクベスの筋のもと、王を殺し、友を殺し、苦しみ、落ちていく。


観た!

出だし、シェイクスピアが好きな人には、クスっとくるところ
「いいは悪いで悪いはいい」(小田島先生訳)
「きれいは汚い、汚いはきれい」(松岡先生訳)
小田島先生と松岡先生の訳が違うことに触れつつ、
結果、「疲れたときはSEXがしたい!」(笑)

訳の苦労を伺ったことがあるので、気楽にイジってくれるなよ・・とも思ったけど、私もほぼ日の学校で、いろんな人の訳を見比べつつ、マクベスのTomorrow Speechを翻訳したので、まぁ、いじりたくなる気持ちもよくわかる。

まず、魔女3人が、おもしろかっこいいー(ババアメタル w)
(高田聖子・村木よし子・保坂エマ)

透けて見えるベビm・・これ以上言うまいw

「マクベス」の魔女3人は、男性だけで演じたもの、僧風のもの、着物姿の女性がたくさん登場する、など、いろんな種類を目にしたけど、これは、騙されたい、のっかりたい、
「バンザーイ マクベス」
と聞いて、ギュッと心を掴まれた。

<役者さん>
徳永くん(徳永ゆうきさん)の報告ソング、笑いながら行進したくなるw

レスポール王(木場勝己さん)の声がいい。飲んだくれるだけではない。声を発する場面、パッと王の威厳が感じられる。

尾上松也さん、いい。
以前書いた「彩の国シェイクスピア・シリーズ じゃじゃ馬馴らし」が、二代目亀治郎(猿之助)さんもそうだが、歌舞伎役者が、歌舞伎の動き入れるのずるいw

しつこいほどの顔芸も持つなーww

マクベス夫人の大原櫻子さんも、よかった。はっちゃけてる舞台だと、浮いたり、やりすぎ感が出てもおかしくないのに。すごいなー。
(マクベス夫人には、本でも、舞台でも名前がないが、なんとローズという名前があった!)

<舞台と映像>
映画館でのライブビューイングで、体感はできなかったが、客席が回るとより広く活かせるなー、役者さんは走るの大変だけど、その分、舞台が広くなる。
移動のシーンはそういう使い方が豊富。こういう表現は、映画でも、普通の舞台でも難しい。

また幕に映している映像(?)がすごい。

場面説明のための装置やセリフが不要になりますね。よりわかりやすくなるし。
(城に「鋼鉄城」と出すだけで済む)
本や体、道具を使わずに、子ネタを入れることができる。
(レスポール王の居城、鋼鉄城は、豊洲あたりという設定で、映像に映った看板でそれとわかる)

気になったこと。

2018年、ほぼ日の学校でシェイクスピアにかなり触れることができた。

そこで感じたシェイクスピアらしさと思ってたところが、映像を使うことで、失われてしまったんじゃないか?

シェイクスピアは、舞台の仕掛けがいまのように転換できない時代のなごりで、セリフの中に、今がどこかを含ませ、観客に想像させる。

この想像を強いる行為が、舞台の世界への没入感を醸成する。

これからもっとプロジェクションマッピングを使うようになれば、説明として映像を使うようになると、想像するということが失われるのでは?と感じた。

ただ、想像するということは、場面・世界だけでない。登場する人の気持ちや背景もある。メタルマクベス でも、歴史(2018年)情報を含ませて、こういう世界になるまでの時間を想う場面があった。
(2218年には、ブックオフはなくなっていたのね・・)

単純にわかりやすいいなー、これいいなーと思ったので、これからも映像をいい感じに使って、驚かせてほしいな。

夫婦としても見れるけど、

マクベスとマクベス夫人は、もちろん夫婦だが、やはり一心同体、本人とその影という色彩が強い。「メタルマクベス」 disk2では、夫婦として見る場面が多かったけど、場面場面では、これまで観た「マクベス」より、一心同体感が強かった。だから、離れて最後の戦いの前に死んでしまうときの喪失の悲しさにつながる。


感謝感謝

まだまだ演劇、舞台を見始めたばかりだけど、機会は増やしたい。チケット取るもの大変だから、こういう機会は、ありがたい。

この機会をくれた「劇団☆新感線」「ほぼ日」、ほぼ日の学校の同期に感謝。




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