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「選」ばれた歌、「選」ばれなかった歌(2023年9月号)

会報誌に短歌を投稿している。
10首まで投稿できて、採用は5首前後の人が多い。歌はその歌が選ばれる「選」もフィードバックの一つ。何が選ばれて、何が選ばれなかったか、その基準を自分で考えることで歌を見直すことができる。手書きの投稿という面倒さも受け入れて、毎月送っている。

今月は5首採用。

採用された歌(掲載順)

人はなぜ連休の前に石を積み 終わると消える夢をみるのか。
連休の最終日の夜「寝たくない」「寝たくないよぉ」と縋りつく君
二年経ち、三年経ってもごくたまに左薬指のハサまった感じ
ただ一人憎む相手のあるだけでどんな人にも優しくなれる
安い酒飲んで安っぽい息を吐く それでも疲れが癒える安い身

選ばれた歌、選ばれなかった歌をみて感じたこと

より普通のシチュエーション、普通の感想の歌が落とされた感じかな。なんか今月は根拠のない自信があったけど、まぁ掲載されたもの、掲載されなかったものを見ても凡庸な感じ。うーん、、、自分の中の詩的な言葉に存在しないなら、もっと歌を摂取しないと駄目かな。最近、Twitter(X)を通じて、『現代短歌の鑑賞101』を読んでいる。こういう活動が少しでも歌の栄養になればいいが。。

投稿した歌

(投稿順、日付は詠んだ日、太字は採用歌、矢印は投稿時に推敲したもの)

5/1月
人はなぜ連休の前に石を積み 終わると消える夢をみるのか。
5/7日
スーパーの安いビールを飲みながらキッチンに立つ最良は今
5/5金
連休の最終日の夜「寝たくない」「寝たくないよぉ」と縋りつく君
5/22月
占いに元妻の星座目に入り どうでもいいと言い聞かせてる
5/25木
二年経ち、三年経ってもごくたまに左薬指のハサまった感じ
5/7日
ただ一人憎む相手のあるだけでどんな人にも優しくなれる
5/23火
安い酒飲んで安っぽい息を吐く それでも疲れが癒える安い身
5/25木
酒にうらぎられる機会が増えてきて でも愛したい気持ち肴に
5/15月
万年筆を押し付けてもただ滲むだけ 白いページに僕の歌はない
5/30火
週三度の出社でさえも気に入らぬ 理想の働き方は「禍」じゃない

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