「ご苦労さまでした」は、目上に使っちゃいけないの?
※「ほぼ日の學校 Advent Calendar 2021」20日目です。
日本語のはなし。「敬語はじぶんでつくればいい」? | 飯間浩明 | ほぼ日の學校 (1101.com)
仕事で「書くこと」が多いので、日本語の使い方は、日々、気をつけています。でも、あやふやな言葉があっても、毎回紙の辞書を引いて、ちゃんと調べるまでは行っていません。もっと言葉に真摯に向き合う時間を作らねば、、と思いつつ、普段は、ネットの辞書で意味を確認するくらい。
今、言葉を大事に扱っている人の一人として、辞書編纂者として、有名な飯間浩明さんのことは気になっていました。
Twitterがおもしろいですね。
フォローしているといろんな投稿が流れてきます。
言葉の意味のおもしろさを知ることもありますし、
普段、意識しない漢字の使い分けにも気づかされます。
言葉の趨勢に関する投稿も、興味深いですね。
今回は、敬語についての授業ですが、言葉を大事にしている人による言葉にの授業だと思って、視聴しました。
予想通り、敬語の話題に移る前からおもしろい!
皆さん「エチケット」「マナー」「ルール」の違いってわかりますか?
敬語は、このうちどれに当たるのか? そんなところから話が始まります。
今は、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」以外に、「美化語」「丁重語」という言葉まで敬語として教科書に載ってるそうです。私なんか、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」だけでもインプットできなかったのに、ちゃんとした敬語を正しく使うなんて絶対できないと思います。
(実際に、教育の現場でも、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」を中心に説明して、「美化語」「丁重語」については、ちょっと触れるだけだそう)
でも、飯間さんは、昔から言葉が大好き。
高校、大学と、きちんとしすぎるほど正しく敬語を使われていたそうで、先輩の友人に「気持ち悪い」と言われてしまったことがあるそうです。
正しく使っているのに、「気持ち悪い」と感じさせてしまう原因は何だろう? 敬語に疑いを持ったそうです。
つまり、言葉のルールとして正しくても、どういう状況で使うべきものなのか、わかっていなかったということです。教科書には、「例外として、目上の人にあるシチュエーションでは使ってはいけません」なんて書かれてませんよね。
目上の人と話す経験を積んだ大人からすれば、当たり前すぎる結論ですけど、辞書を作る方、しかも、言葉の洞察がすごい方から、聞くと重みが違います。よく使い方を指導される敬語なのに、さらに暗黙のルールがあるなんて。そりゃ難しいですよね。
飯間さんのように言葉が好きで、辞書をたくさん引き、言葉をたくさん覚えてるだけではダメなんですね。言葉は変化していくものですし。
飯間さんは、昔は、敬語警察だったという言います。
黒澤明監督作品の中、星新一のショートショートの中にも、用法の間違いを見つけ、一人、悦に入っていたそう(笑)
でも今は、使い方の間違いを見つけても、言葉の間違いとは考えないそうです。
あまり敬語の話には興味がなかったんですが、興味深い話題もありました。
目上の人への「了解しました」「ご苦労さまでした」は失礼? という話。
昔から目上にも使われていた言葉だそうで、ある時期から、マナー教室で、誤った利用方法が伝わったことが事実のようです。
あまりにも、「了解しました」「ご苦労さまでした」が、理不尽な責められ方をしているので、間違った使い方ではないですよ、と飯間さんは、啓蒙しているそうですが、使っちゃダメと感じている人が多くなれば、そのまま間違った用法になっていくのかもしれません。実際、私も、両方とも間違った使い方ではないということを承知していますが、不快に感じる人がいるかと思うと、怖くて使えません。ネットでは、誤解がすごいスピードで拡散されることがあります。こうやって、何の罪もない言葉が、殺されていくかもしれない世界に恐怖を感じます。
使い方が怪しいなと思ったら、単に、その言葉を避けて使わないのではなく、なるべく辞書を引くなどして、言葉を使う理由を探して、判断していきたいと思います… 大変だけど、なるべくそうします…… がんばります。
いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。