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クリエイティブになるための読書(45週目)

年末に今の住所に越してきてから、まだ図書館に行けていない。

国立西洋美術館のキュビズム展がもうじき終了するのに合わせ、キュビズムの画家らと交流のあったアポリネールの詩集が多め。
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クリエイティブになるための読書「毎日、物語1つ、詩を1つ、論考を1つ」を継続中。基本は平日のみ。はじめた頃は、無料の青空文庫と、読み放題のKindle Unlimitedから選んでいたが、最近は、もっぱら図書館で借りている… はずだったのだが、年末に引っ越しをして、部屋の整理が追い付かず、図書館の本が埋もれては困る、と、年末、引っ越しとは関係なく帰省した際に、学生の時から積ん読している本を本棚から持ってきて、それを消化している。

当日、読む作品を選んでから読み終わるまで30分弱。最短で10分、最長でも1時間弱。毎日続けることなので、できるだけ時間はかけない。

感想

たまたま年末、阿佐ヶ谷の古書店で手に入れた「アポリネール詩集」。今週、国立西洋美術館の「キュビスム展」で知ったのだが、アポリネールは、ピカソたちと交流があったそう。今週は、キュビスムという大ムーブメントに親しむために、アポリネール多め。

評論

最近のロシアがすることについて、その原理を探るため、およそ30年ぶりに手に取った。毛皮や鉱物といった利が欲しくて、広大なシベリアを領土としてしまった不幸。慢性的に食糧が足りず、長い間、人間の蛮性に頼らねば、開拓できなかったシベリア。広大なシベリアを維持するために、周りの国に国交を要求せざるを得なかった。また、異民族同士の争いに口を挟み、その一方に肩入れし、領土のきわに楔を打ち込んでいったやり方は、今も変わらない。

物語

漱石の表現よ… !

 ある日回診の番が隣へ廻ってきたとき、何時もよりは大分手間が掛ると思っていると、やがて低い話し声が聞え出した。それが二三人で持ち合って中々捗取(はかどら)ないような湿り気を帯びていた。

変な音(夏目漱石)

そのものを表現するのではなく、言い得た表現、というものがたまらない。私が知らないだけで、よくある表現かもしれないけれど、話がはかどらないことを湿り気を帯びるというのか。なるほど。

実績

太字は、特に気になったもの、気に入ったもの

2024/1/22(月)
・【詩】汝墳/綢繆(「中国の古代歌謡 詩経」白川静)
・【評論】裕太たちとの出会い/沖組という建設会社/沖組での仕事(「ヤンキーと地元」打越正行)
・【物語】朝顔の音(玄侑宗久)

2024/1/23(火)
・【詩】アンニー/クロチルド/マリジビル(アポリネール詩集 堀口大學訳)
・【エッセイ】酔っ払いガニに恐れ入った(「食あれば楽あり」小泉武夫)
・【物語】大洲城の人柱(大洲市)/石神様(北宇和郡)(四国の昔ばなし)

2024/1/24(水)
・【詩】マリー(アポリネール詩集 堀口大學訳)

・【エッセイ】やまだ(「東京カレー食べつくしガイド104/380店」小野員裕)
・【物語】仙人(芥川龍之介)

2024/1/25(木)
・【詩】白雪/サロメ(アポリネール詩集 堀口大學訳)
・【評論】死について(「ベーコン随想集」ベーコン 渡辺義雄訳)
・【物語】変な音(「文鳥・夢十夜」夏目漱石)

2024/1/26(金)
・【詩】辻芸人/ジプシー女/秋(アポリネール詩集 堀口大學訳)
・【評論】湖と高原の運命(「ロシアについて」司馬遼太郎)
・【物語】瑣事(「小僧の神様・城の崎にて」志賀直哉)

これまで読んだリスト

(誰か同じことをする時、本を選ぶ参考にどうぞ)


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