他業種からIT業界に入った人に何から伝えるか問題(第二回)
ある人から「他業種からIT系の企業に入った時に何すればいいですか?」
という相談を受けた話をちょっと前に書いた。
彼は、他業種からIT関連企業に転職し、コーポレート部門のもろもろの仕事をしている。
今日、改めて話したところ、社長をはじめ、社員(エンジニア)が、何をしているのかまったくわからないらしい。
そりゃそうか…
それなのに会社から給料をもらってるとか、わけがわかんないだろう…
システム開発を身近なサービスを例に仕組みを考えてみる
しかし彼も、何らかのシステムを利用したことはあるはずだ。
とりあえず、身近なショッピングサイトを例に説明した。
・ショッピングサイトに行く。
・欲しいものを検索窓から商品名を入れて検索する。ファッションECサイトなら、サイズ、カラー、アイテムを選択する。
・出てきた商品で気に入ったものがあれば、カートに欲しいものを入れて「購入」ボタンを押下する。
この時、何が起きているか?
・購入と同時に、クレジットカード会社に情報が連携する。
(正確には違うけれど…)
・注文情報を倉庫に渡す。
(正確には違うんだけど…)
・倉庫では、注文情報をもらって商品を確認して、商品を集めて出荷作業を行う
(端折りすぎだけど…)
・出荷したよという情報をサイト側に連携する。
こんなことが起きる。それぞれシステム間にデータを渡す仕組みが動いている。
どうやって実装するか?
・開発の要件を聞く。実装したい機能、実現したいことを、サービス提供者から話を聞く。
・それをどのように実装するか、上記のような仕組みを考える(設計)
・実装する(プラグラムを書く)
(たぶん、ここはすごくモヤっとしてるはずだ)
・機能を満たしているかテストする。
開発フェーズの話は、ITパスポート試験を受けようとしているので、用語としては知っていた。ただ、まだまだピンときてはいないようだ。
これから何度も、この話はするだろう。ショッピングサイトの話に寄せて、今後も開発のことを話していこう。何度も話せば、こちらの話し方もうまくなっていくはずだ。
設計・実装するって、具体的には、誰が何をするの?
そもそも、どういう職種の人がいるかわからないらしい。彼は採用関連のミーティングにも出るようだが、どういう人が欲しいのかまったくイメージできないようだった。
ただ、社内のAさんはインフラエンジニアというものらしい、Bさんは、プロジェクトマネージャという役割だ、というところまでは把握しているようだ。
職種やスキルマップか…
IPA(情報処理推進機構)さんのサイトを見に行けば、経産省が出している
正しい答えはあるが、開発をしたこともなく、プロジェクトに参加した経験もない。全部、読むにはあまりに量が多いし、頭から真面目に読んでいてはきっと眠くなってしまう。今の彼は正しさを求めているのではない。全体像だ。細かい分類や、できればこういう役割の人が欲しいよね、みたいな情報は今は不要だろう。まだアーキテクトの存在なんて知らなくていいし(プロジェクトによってはいないし)、データベースエンジニアなんて職種も知らなくていい。SIerにいるコードを書かないSEの存在も知らなくていい。外から提案してくるコンサルタントも存在しない。
今日は、話さなかったが、またECの開発に例えて、エンジニアの役割について話してみよう。
その他
今、動いてるプロジェクトがあるようなので、そこに関する技術領域の基本的な知識があったほうが社内で話が通じやすいだろう。とりあえず、ググって、初心者、エンジニア以外が理解しやすいサイトを見つけて教えてあげよう。
今日話したこと
今日は、システム(仕組み)、システム開発の流れ、エンジニアの種類、プロジェクトが関係する技術領域、エンジニアの採用あたりのことを話した。どれも駆け足だったし、私がうまく話せなかったので、どれも得心がいかなかったようだが、次にはもっとうまく話せるようにしよう。
いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。