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クリエイティブになるための読書(76週目)

週初、ちょっと心と体に疲れを感じていた。一週間くらいなら、無理もできる感じはあったけど、この状態が続くと金属疲労を起こすみたいに、パキッと何かが折れてしまう予感もあった。今週は、自分の生命力を奮い立たせるような題材を選んだ。「食」「性」、山の生活(「山のパンセ」)、オーストラリアの大自然の傍に住む人々の物語(ローソン)、原始的な詩(詩経)などを読んだ。

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クリエイティブになるための読書「毎日、物語1つ、詩を1つ、論考を1つ」を継続中。基本は平日のみ。はじめた頃は無料の青空文庫と、読み放題のKindle Unlimitedから読んでいた。その後、もっぱら図書館で借りていたのだが、2023年末に引っ越した際、部屋の整理が追い付かず、借りてきた本が売ってしまう本の中に埋もれては困る、と帰省の際に自分の部屋にあった本棚から持ってきて消化していた。今は、自分の本棚にあった本の他、主に、古書店で手に入れた本が中心。

当日、読む作品を選んでから読み終わるまで30分弱。最長でも1時間くらい。毎日続けることなので、できるだけ時間はかけない。

感想

普段、短歌を詠むけれど、ちゃんと他人の短歌、先人の歌に触れることが多くない(詠むための養分が足りてない)。しょうがないので、この「詩の読書」枠で、時々、短歌を読んでいる。今週、佐藤佐太郎歌集で読んだところは、老いによる衰えがべったりと体と心に張り付き、死を意識せざるを得ない時期。自分の死なんて、もっと先のことだと思っていたけれど、昨年末に父が亡くなったばかりということもあり、この短歌を読んで、自分の死をくっきりイメージできるほどに老いと死を近く感じだ。いずれ、この辺の佐太郎の短歌は、読み直すと思う。

評論

立花隆さんの仕事の仕方が好きでずいぶん前に読んだ本。読んだ後に、ずいぶんといろんな経験をしたので、当時よりおもしろく読めたと思う。ただ1970-1980代のデータなので、だいぶ古い。現代の性に関する状況はどうなっているんだろう。

物語

『ローソン短篇集』読了。オーストラリアの大自然の中で生活する白人たちの暮らし。ごまかしの効かない大自然の中にいるため、実直な生活ではあるが、そんな暮らしにも楽しみもある。希望もある。知らない世界だっただけにおもしろく読めた。

実績

太字は、気になったもの、気に入ったもの

2024/8/26(月)
・【詩】石膏/耳を通じて/無精三昧(「現代詩の鑑賞101」)清岡卓行
・【エッセイ】桜エビ、舌の上の舞/京菜、食卓に春告げる万能薬/卯の花炒りでタイムトリップ(「食あれば楽あり」)小泉武夫
・【物語】スカートの中(「10分間の官能小説集2」)草凪優

2024/8/27(火)
・【漢詩】山有枢(唐風)/蟋蟀(唐風)(「詩経・楚辞 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典」)牧角 悦子
・【エッセイ】甘鯛の姿焼き/アメリカの牛豚/鮎の食い方(「北大路魯山人全集」)北大路魯山人
・【物語】おまえのおふくろはべったべた(「10分間の官能小説集2」)平山夢明

2024/8/28(水)
・【詩】プロメートイス/新しい恋、新しいいのち/愛するベリンデへ(ゲーテ詩集 髙橋健二訳
・【エッセイ】エーデルワイス/残雪の頃/山人の春(「山のパンセ」)串田孫一
・【物語】帽子回し(ローソン短篇集・伊澤龍雄編訳

2024/8/29(木)
・【短歌】天眼(昭和五十年―五十三年)佐藤佐太郎
・【評論】ポルノの生態学(「アメリカ性革命報告」)立花隆
・【物語】ジョウ・ウィルソンの求婚(ローソン短篇集・伊澤龍雄編訳

2024/8/30(金)
・【短歌】星宿(昭和五十四年―五十七年)佐藤佐太郎
・【エッセイ】どん底での食欲/赤ン坊の蒸し物・酒飲みの煮込み/パンに涙の塩味(「食の王様」)開高健
・【物語】草のいのちを(「昭和の名短篇」)高見順

2024/8/31(土)
・【詩】雪の男/アイスクリームの皇帝(「アメリカ名詩選」)ウォレス・スティーヴンス
・【評論】民主主義の仮説である「多数決」は正しいか?/民主主義の最小unitは何か?(「大前研一の新・国富論」)大前研一
・【物語】人間椅子(江戸川乱歩)

2024/9/1(日)
・【詩】シャクナゲ・ホテル(「現代詩の鑑賞101」)佐々木幹郎
・【エッセイ】夢屋/ダージリン(「東京カレー食べつくしガイド104/380店」)小野員裕
・【物語】ゲルゴウィアの戦闘と攻略断念(「ガリア戦記」)ユリウス・カエサル

これまで読んだリスト

(同じことをしてみたい人のために。本を選ぶ参考にどうぞ)

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。