今月もひとり歌会（2022年5月）

月が終わると、毎日詠んだ歌を整理する「ひとり歌会」
誰のフィードバックも得ず、詠んだ歌を見ながら一人、仕事や生活をふりかえる。

近況

連休は彼女と日光まで行った。付き合い出して3か月。一緒に過ごす時間がとても楽しい。嬉しい。
仕事はあまり貢献ができない月だった。ちょっと先の未来に、仕事の貢献に結び付けたいと、毎日noteを続けている。ただ文章を多く書くことで、短い言葉で捉える短歌が作りにくい弊害を感じている。
そうはいっても今、毎日noteをやめるわけにはいかない。もう少し、note中心に考える生活が続きそうだ。

歌について

今、毎日note投稿チャレンジをしている。noteを書くことが精一杯で、短歌を詠めていない。
一応、毎日、何か書きつけていて、月末・翌月の月初に三十一音に整えるだけ。
今は、短歌をやめない、という点だけを守ることにする。おもしろくもない三十一音を並べる作業がとても苦しい。在宅勤務ばかりで、平日は家を出ない日も多い。変化がないと歌心も生まれない。生活に変化を作ろう。

今月の歌（33首）

5/1日
昼前に起き出し二時までねっとりと過ごして五時までだらだらとして
5/2月
四日間肌を合わせた女（ひと）が去り　連休中日の仕事はじめる
5/3火
愛息に「結婚したい人がいる」と伝えたいから酒は飲まない
割れた器の代わりを探しに出かけてく合羽橋まで35分
5/4水
連休の高尾山には人溢れ　地獄に向かう人の列に似る
5/5木
子に料理作って出して「おかわり」の声聞くまでが緊張の時
5/6金
月一度文字を並べて並べ替え歌に仕立てる憂鬱な午後
5/7土
こんなにも輝く舞台で名を聞けばキラキラネームも納得ですね
（「塔」短歌会6/20締切投稿①）
5/8日
彼の女（ひと）が俺をどのくらい好きなのか　ゲームのパラメータのように知りたい
→この人が俺をどのくらい好きなのか　ゲームのパラメータのように知りたい
（「塔」短歌会6/20締切投稿③）
5/9月
朝会は連休のアクティビティに花が咲く（ごめん、先週、仕事してました…）
5/10火
ドラマロケ　役者を守る壁厚く余計に興味そそられ群がる
5/11水
アイデアを出すため散歩して帰り　煮詰まった後、も一度散歩
5/12木
連休の気配が職場から消えて忙しくする表面だけは
5/13金
できたことよりもできないこと数え今日の評価を赤字でつける
5/14土
他人にご飯作ってあげれば手を付けて笑顔見るまでが調理の時間
→愛する人にご飯を作ってあげる時　手を付け笑顔を見るまでが調理
（「塔」短歌会6/20締切投稿⑤）
5/15日
息子とは初見の感想を話したく公開初日は歯噛みして過ごす
5/16月
息子からの土産のクッキー缶を開けニヤニヤしてから大事にしまう
宝毛も白くなっては見つからぬ鏡にただの中年一人
→宝毛も白くなっては見つからぬ　鏡を見ればただの中年
（「塔」短歌会6/20締切投稿⑥）
5/17火
全身を痒みの感覚が支配して、掻き毟るだけの機械になった
5/18水
中年もウルトラマンを語る時、同じクラスの仲いい友だち
→中年もウルトラマンを語る時、相手は同級生の男子に変わる
（「塔」短歌会6/20締切投稿⑦）
5/19木
出社すればマスクをつけて仕事してお昼にマスクにキムチを食わす
→出社すればマスクをつけて仕事する　お昼にマスクがキムチを食った
（「塔」短歌会6/20締切投稿②）
5/20金
進まない仕事はどっかに投げ出して金曜の午後を土曜にしたい
（「塔」短歌会6/20締切投稿⑩）
5/21土
折り畳み傘を忘れて久々にただ雨を待つ静かな時間
5/22日
自分から何かしたいと言わぬ女（ひと）が「ちょっと寄り道しよう」と言った
（「塔」短歌会6/20締切投稿④）
5/23月
会社員気質が体を作っている　会社を出ればただのおじさん
5/24火
弁当のおかずの配置を絵に描いて手帳の余白がなくなっていく
5/25水
ちょい先の苦しい家計のことばかり思って仕事が浸食される
5/26木
隅田川、夜はマスクをしない人が増えて世界の変わり目に風
5/27金
24時過ぎになっても歌心起きず何にもない日を恨む
5/28土
新玉ねぎの佐賀県産の文字を見てふる里思う刻み終わるまで
→新玉ねぎの「佐賀県産」の文字を見て故郷を思う刻み終わるまで
（「塔」短歌会6/20締切投稿⑧）
5/29日
彼女を家まで送っていくと言いながら疲れて電車で舟を漕ぎます
5/30月
妹の留守に猫らの餌やりに向かうが怖がり姿は見えず
→妹の留守に猫らの餌やりに行くが人見知りして顔見せず
（「塔」短歌会6/20締切投稿⑨）
5/31火
ただ静かに過ごしたい時酔客が向かいの店から吐き出されてく