日常の購入時行動を理解したマーケティング活動しよう #マープス
無料のマーケティング講座「マープス」は、「最寄り品(購入頻度が高い消費財)」のトライアル購入/リピート購入について、これまで扱った概念を使った解説回です。
それぞれの概念の理解も大事ですが、一つの事象について、複数の概念で理解することも大事です。いい復習になりますね。これまで学んだことを線としてつなげる回だそうです。今回の講義に関係する書籍は、こちら。
結論
1.最寄り品は、カテゴリー関与度が低く、ヒューリスティック(購入時、綿密な検討をしない。簡単な思考で購入を決定する)に処理される
2.9つの原理原則を「低関与」「ヒューリスティック処理」を適用して考える
3.必ず「自分の生活の実感」に照らして、施策を検証する
(使い慣れた商品から切り替えを起こすか?/想起されない商品を手に取るか?/使い慣れた商品でもファンコミュニティに参加するか?)
売上(購入回数)を増やすには?
①トライアル売上の構成:
「人口」×「想起率」×「配荷率」×「購入率」×「購入個数」×「購入単価」
②リピート売上の構成:
「トライアル客数(①)」×「再想起律」×「配荷率」×「再購入率」×「購入個数」×「購入頻度」×「購入単価」
このうちコントロールしにくいところは、「人口」「購入個数」「購入頻度」です。例えば、どんなに品質のいい商品でも、歯磨きの回数は変わらないし、休憩時間に食べるチョコレートの個数も変わりません。結果、購入個数が増えることはありません。商品を複数個にパッケージングしたところで、利用回数自体は増えないので、その場合、購入頻度が低下します。
結局、購入時にあまり検討がされない「最寄り品」は、「想起」「配荷」の勝負になります。
「メンタルアベイラビリティ(想起しやすさ)」と「フィジカルアベイラビリティ(買い求めやすさ)」、買おうとしたときに思い出されて、近くのスーパーにそれが並んでいるか、Amazonの検索でトップに上がるか、です。
「想起」「配荷」を高める方法
結局、想起を高めるには、「マス広告」が強い!
購入時にあまり検討されることがないので、マス広告が最強です。
新商品が出ると、すぐに想起集合からもこぼれてしまうので、再購入時にも再び思い出してもらえるように、トライアル購入の場合と同様に、思い出してもらえるための想起、そのためのマス広告が重要です。
買い求めやすさは、値引き、目立つところに陳列ですね。
今はブランドスイッチが起きにくい
・今は、日用品は、ECで購入することが多く、同じ商品を再購入しやすく、ブランドスイッチが起きにくい
・プレファレンス(選ばれる候補)は、シェアに引っ張られる(数が大きければ、再購入する人の絶対数も多く、目にする機会も増える)
ロイヤルティ施策偏重はNG!
最寄り品、日用品は、買う頻度も多いので、ファンとまで言える人は多くありません。最寄り品の一つ一つに、ファンコミュニティがあって、参加できるほど消費者にも時間はありません。一定数は必ず、離脱して、別の商品を買います。ロイヤルティ施策をやるなとは言いませんが、「想起」「配荷」などの基本施策に手を尽くした後にやりましょう。
カテゴリーエンドポイントの罠
原理原則の⑧に「売上は想起集合に入っているカテゴリーエンドポイントの数で決まる」があります。しかし、最寄り品については、カテゴリーエンドポイント(CEP)を考えすぎない方がいいと言います。歯磨きをしようと思い出す場面は多くありません。世の中の商品・サービスの集合の全体から見た場合、カテゴリーエンドポイントが5個も10個もあるほうが少ないでしょう。ほとんどが1個か2個で、最寄り品は、特に少ないです。
提出義務のない宿題
お買い物日記、最近書いてないな。。すぐさぼっちゃう。以前より知識も増えたはずなので、またちょいちょいやってみよう。自分の購入前後の態度を観察しよう。池田さんが言ってた通り、ただでできるし。
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