売上を拡大したいなら、カテゴリーエントリーポイントを増やせ!!
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売上を拡大したいなら、カテゴリーエントリーポイントを増やせ!!

強いブランドは、なぜ強いのか。

多くの人が買い続ける商品、多くの来店客を獲得しているお店、多くの旅行者が訪れる旅行地には、カテゴリーエントリーポイントが多いという共通項があります。

カテゴリーエントリーポイント(CEPs:Category Entry Points)とは、誰かが何かを食べよう、飲もう、行こう、買おうと思ったときに想起される入口(の数)を指します。

たとえば、国内旅行先。

いまはコロナの緊急事態宣言下ですが、感染者の拡大が落ち着き、(たとえば夏頃に)国内旅行の需要が回復したとします。

長い自粛生活で抑圧された欲求を抱え、多くの人はどこを目指すでしょう。

調査によって様々ですが、HISの検索・閲覧数TOP3は下記でした。ほとんどの人は「まあ、そうだよね」と違和感無いと思います。行きたいですね、北海道と沖縄。

1位:北海道
2位:沖縄本島
3位:石垣島・宮古島

人気旅行先として不動の上位を獲得し続ける北海道は、なぜそんなにも多くの人を惹きつけるのか。

カテゴリーエントリーポイントの視点で見てみると、一目瞭然です。

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周辺にあるものがカテゴリーエントリーポイント、つまり、想起の入口です。この数が多いのです。

もうちょっと身近な場所で考えてみましょう。

東京近郊に住む人が天気の良い週末に3密を避けて遊びに行きたいと思ったとき、多くの人がこんな思考の入口を持ちます。

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さあ、どこが想起されるでしょう。

そうです(僕が住む)鎌倉です(自慢)。

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だから鎌倉は混むんですね…。

強いブランドは多くの入口を持つ

私たちは、何か(たとえば週末の行き先)を決める際、何かしらのカテゴリーから入り、次に、その中の選択肢から検討し、1つに決定します。

このプロセス、特に入口の多様さ(カテゴリーエントリーポイントの数の多さ)が重要なのです(鎌倉の場合、記憶連想の数が多く、かつそれらが相互につながっているため、記憶連想の集合体としてさらに強みが発揮されていると考えています)。

逆に言えば、集客力の弱い観光地は、カテゴリーエントリーポイントが少ないのです。

強いブランドは「入口→想起」がつながっている

たとえ入口が多くても、その中で想起されなければその時点で負けが確定してしまいます。

大事なのは、多くの入口を持つこと、そして、その中で、想起の上位3つ、できれば1位(第一想起:Top of Mind)になることです。

想起集合(Evoked Set)とは、何かを購入する際に純粋想起される好意的な選択肢の集合体で、たいていの製品カテゴリーにおいて3つ(少ない場合は1つ)しか入っていません。

「天気が良い週末、近場(なんだけどちょっとだけ非日常的な場所)でまったり過ごしたい」という欲求があったとき、カテゴリー(過ごし方・行き先)の選択肢として想起されない、もしくは想起されたとしても4位以下だったら検討すらされないということです。

当然、一番最初に思い出してもらえるブランドは最も多くの顧客を獲得する可能性が高くなります。

※想起集合と第一想起(Top of Mind)の重要性については、こちらにかなり詳しくまとめています

売上を増やしたいのなら、カテゴリーエントリーポイントの数を増やせ!!

想起される場所(カテゴリーエントリーポイント)が1つしかないと、ひとつの市場しか獲得することができません。

東京ディズニーリゾートは、なぜ強い集客力を持つのか。それは、カテゴリーエントリーポイントを数多く持っているから、とも解釈できます。

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家族と、友人家族と、恋人と、友達と、素敵な時間を過ごしたい(素敵な思い出をつくりたい)。卒業旅行の行き先どこにしよう。非日常的な場所で楽しみたい。むかしデートした場所に今度は家族で、むかし告白した場所でプロポーズしたい…。

ディズニーリゾートは、あらゆる人の多様なニーズのカテゴリーエントリーポイントにいつも顔を出すのです。

「近くて便利」のセブンイレブンが、古くは朝食メニューを打ち出したり、最近では晩ごはんのおかず(惣菜)の充実さをアピールしているのも、

・手軽に朝ごはんを済ませたい
・忙しくて時間がない。今日の晩ごはんどうしよう

というカテゴリーエントリーポイントの想起集合に入るための戦略です。

爆発的な人気商品としてすでに不動の地位を獲得した100円コーヒーも、

・"ちゃんとしたコーヒー" をテイクアウトしたい

というカテゴリーエントリーポイントにおいて、従来であればスタバやタリーズなどのカフェチェーン、マクドナルドなどのファストフード店で形成されていた想起集合に対して、高い商品力と地理的優位性を獲得しているチャネルパワー(すぐ近くにある)で、あっと言う間に想起集合の上位に食い込むことに成功しました。

カテゴリーエントリーポイントは、徹底した顧客発想から

カテゴリーエントリーポイントは顧客ニーズそのものです。ニーズの起点とも言えるでしょう。

マーケティングは、徹底した顧客発想から戦略を組み立てるのが当たり前ですが、多くの企業(特にメーカー)は、どうしても売り手発想で考えてしまいがちです。

(例)
・この商品のターゲットはXXだ
・この商品の強みはXXだ
・この商品をどう売り込もう?

ですが、昨今の競争は、同業種・同業態の中で起こっているのではなく、異業種・異業態間で起こっています。

異業種・異業態間競争に勝利するためにカテゴリーエントリーポイントの発想を

「暇をつぶしたい」というカテゴリーエントリーポイントの想起集合には、SNS、YouTube、NetflixやHulu、ゲーム、漫画などが入っています。

Netflixの競合は、同業種(Huluなど)だけでなく、異業種・異業態のSNSやゲームと考えたほうが妥当です。

「手軽にランチを済ませたい」というカテゴリーエントリーポイントも、想起集合には、コンビニ、ファストフード、外食チェーン、ラーメン店、立ち食い蕎麦、ファミレス、お弁当屋さんなどの異業態で奪い合っています。

真の競合は、もはや同業種・同業態の中には存在しない」とは言い過ぎかもしれませんが、そこでの競争だけでなく、自社にとって重要な顧客のカテゴリーエントリーポイントの数を増やす、そこの想起集合に入る、第一想起を獲るという視点は、必ず新しい発見を与えてくれるはずです。

ぜひ一度考えてみてください。

※カテゴリーエントリーポイントについては、ニューバランスの鈴木さんが詳細に整理されています。もっと深く知りたい方はこちらもどうぞ。

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池田紀行@トライバル

サポートされたお金で熱く胸たぎる自己啓発本か元気になるDVD買います ∠( ゚д゚)/

ヤーマン!
ソーシャルメディアに強いトライバルメディアハウス代表。得意領域はソーシャルメディア、ブランド、インフルエンサー、効果測定など。著書・共著書10冊。年間講演回数50回以上。サーフィン、ワーゲンバス、キャンプ、登山、DIY、ロードバイクが大好きな48歳。鎌倉稲村ヶ崎在住の2歳児パパ