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2023年は、ホンモノに出会う機会を増やそう

2022年末、「ほぼ日の學校」アドベントカレンダーという企画を一人でやっていた。

「ほぼ日の學校」は、著名人からそうじゃない人まで、スポーツ選手、俳優、研究者、いろんな職業の人を講師に立てて、授業、対談、ワークショップの様子を伝える株式会社ほぼ日のサービスである。

アドベントカレンダーの期間中、毎日、授業を聞いて、授業の内容を抜粋して紹介した。その中で、何回も同じようなメッセージを受け取った。

「ホンモノ」を知ることの重要性だ。

noteの中には書いてないけれど、土井善晴さんも若い時に、ひたすらに美術館通いをした経験がよかったと語っていた。

写真家の幡野広志さんも、写真だけじゃなく、映画、絵画、料理に、器、掛け軸、刀、他の芸術分野の優れたものを知っているかが、いいものの判断ができる根っこに必要だと話していた。

ブランドコンサルタントのシー・ユー・チェンさんも、優れたもの、その一次情報にあたることの重要性を語っていた。

他にも、似たようなことをおっしゃる方が多かった。

間違いなくホンモノというものがあって、それにできるだけ触れることで、自分が作るもの、同業の他人が作るものを好き嫌いでなく、評価できる目が生まれるということだろう。

ただ、だいたいは「若い時に」という枕詞がつくのだけれど、若くないのは、矯正できないのでそこは諦めるよりしょうがない。いいものを作るために1mmでも足しになることはしたいし、今さら、ホンモノに触れたところで、労力に見合わないことかもしれないけど、ホンモノに触れるという行為は、それでも必要な作業だろうと思う。

美しいものは、型、配置の比例(黄金比など)で、間違いなく美しいと感じやすいものはあるだろう。

絶対的に数をこなすことで、よくなっていく作品というものもあるだろう。最初からその分野に適していて天才的にうまい人もいるだろう。そして、その天才が作ったものの中でもさらに出来がいい作品は、見る人が見れば、間違いなくホンモノというものだろう。工芸品には、そういうものが多そうだし、書や写真にもそういう側面がありそうだ。

2023年は、何かの企画展のついでに見ることが多かった、博物館や美術館の常設展にもできるだけ行ってみよう。企画展より安価に見れるので。近くの美術館、博物館は頻繁にチェックしよう。時間があれば、ちょっとのぞきに行く、くらいの感覚で行けると嬉しい。

仕事で使う言葉だって、ホンモノに触れることでよくなるはずだ。
絵や写真と言葉は違うのだけれど、言葉や文章選びの時、どちらがいいか判断できることも増えるだろう。どちらの言葉が美しいか、どちらの文章がよりホンモノの断面を切り取っているかわかるようになるだろう。

毎回、書くわけじゃないけど、見に行ったら、noteに書いておこう。
若くはないけれど、少しでもホンモノに出会ったことを残しておいて、感覚だけに頼らず、いいものを言語化できるようになれば、それはきっと自分が作るものの骨、タネ、土台、養分になるはずだから。


いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。