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映画視聴・観劇記録

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シェイクスピア、歌舞伎、映画、観る娯楽の記録
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記事一覧

ゴジラは"かすがい"。息子と育むゴジラ愛

私は、2016年『シン・ゴジラ』を見て、ゴジラが好きになりました。 当時、息子は特撮にハマるほど、いろんなコンテンツに触れてはいませんでしたが、プラレールが好きだったので、『シン・ゴジラ』の終わりのほう、ゴジラを凍結するヤシオリ作戦のシーン(無人在来線爆弾、無人新幹線爆弾)は、絶対興奮するだろうと思っていました。 息子は当時3歳。 さすがに映画館でずっと座ってみるのは難しいだろうと、配信されるのを待った4歳の時、自宅で『シン・ゴジラ』を見せました。 おかげで、私同様に

『シン・ゴジラ』の台本から盛り上がるシーンを分析する

ちょっと未来。ちょっとした動画を作成するために、台本を作る練習をしたいと思っている。着手しやすさから考えると、盛り上げたい見せ場が先にあって、そこから逆算するほうが作りやすそうな気がする。まずは、ピークにしたいシーンをどんな風に台本に表現すればよいか、調べるところから始めたい。 『シン・ゴジラ』息子ともども、ゴジラが推しの私としては、ゴジラの盛り上げシーンをまず参考にしたい。幸い『シン・ゴジラ』の台本が手元にある。『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』の付録についていた台本で確

『PERFECT DAYS』60秒レビュー

12月25日に引っ越しをしました。段ボールに占められた部屋に嫌気がさした大晦日、近所のTOHOシネマズ錦糸町に行って、見てきました。 60秒レビューあなたの人生は、何十年あるでしょうか。 80年だと思う人もいるでしょうし、70年だと思う人もいるでしょう。 想定する人生の年数を折り返して、そこから数年くらい経った人なら、老後の生活を思い描いたことがあるでしょう。 あなたは、人生の終盤にどういう暮らしを想像してますか? スクリーンには、少し前、私が想像した人生の後半の姿が

『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』早口60秒レビュー(一般向け/ゴジラファン向け)※ネタバレ無し

11月4日(日)、公開日の翌日、息子と二人で『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』を鑑賞してきたので、おすすめレビューを書いておきます。ネタバレなしです(たぶん)。 さらにもう一度、二度、見に行くことがあれば、解釈的な部分や、素晴らしかった部分をネタバレありで書きたいと思います。 レビューは、ゴジラ映画をあまり見たことがない「一般の方向け」と「ゴジラファン向け」の2つ書きました。ファン向けのほうが類推させてしまうので下手なこと言えないですね。 早口60秒レビュー(一般向け)

映画館で躍動する猪木を見て思い出したプロレス愛

大学の時、ゼミの先生が「馬場と猪木のどっちが最強だと思う?」と聞いてきたことがあった。「俺は馬場だと思う」とも。 先生は10歳くらい上だったろうか? 私がプロレスを見はじめたのは、中学生の時だ。猪木は、プロレスラー以外の格闘技者との数々の戦いを重ね、すでに伝説だった。一方、当時の馬場さんと言えば、タッグチームの味方選手がロープに振った相手がロープの反動で戻ってきた時に、大きな足を相手に向けるだけ。相手がその大きな足にぶつかり、倒れるシーンを毎回繰り返していた。日本プロレス

観劇後の余韻、『シン・タイタスREBORN』との対話

『シン・タイタスREBORN』を観てきました! 以下、めっちゃネタバレしてるので、見た人、見に行けない人だけ読んでください。 終わって最初に感じたのは、 「あぁ、たった今、目の前で劇を見たんだな…」 ということでした。 観客を劇の中に巻き込もうとする行為も多いですし(手拍子させようとしたり)、重いドアの開閉、外気を入れること、倉庫内の階段を使うなど、その場を感じさせる行動はたくさんあります。 でもたぶんそれだけじゃありません。 久しぶりに劇を見たせいもありますね。コ

今年のベスト3『バービー』の感想が難しくて、記事を漁るの巻

先週、バービーを観てきました。 2023年に観た映画で、観てほしい映画3本に入れていいと思える映画でした(今年9月上旬までに映画館で観た映画は、17本)。 以下、『バービー』の映画について書いています。途中までネタバレ無しです。 バービーのことを知らなくても楽しめるバービーのことを知らない人にもお勧めできます。私もバービーで遊んだことはありませんし、母や叔母など、周りにバービーで遊んだ親類もいません。G.I.ジョー同様に、こち亀でネタにされる内容くらいしか知りません。でも

『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』早口60秒レビュー

土曜の午前、『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』を観ました。 8月下旬までなので、明日の日曜(8/20)、もしくは来週の平日に行ける人は行ってくださいね。 映画のいいところを十分に伝えることはできません。監督のこと、シモーヌ・ヴェイユのこと、フランスのこと、大事なことをほとんど何も知らないので。私は映画の予告が好きで、予告を観るとすぐに観たくなるほうです。絶対本編を観るよりおもしろい予告に溢れています。そう、観たくなるのに情報量はいりません。1分くらいで、映画の魅力

西新宿での偶然と出会い。そして4年ぶりのケチャまつり

日曜の晩、西新宿に行ってきた。 4年ぶりのケチャまつり最終日、19時のケチャに間に合うように。 到着した時には、すでに一階は、入場制限がかかっていた。 俺以外にも、こんなにもケチャを楽しみにしてる人がいるんだな。 ケチャとの出会いケチャを知った最初は『島耕作』だったと思う。 島耕作は、派閥に所属することが嫌い。だが、いつの間にか社長派に間違えられ、常務派から会社を追い出される。会社も愛しているし、辞めたくない島耕作は、周りには有休と伝え社長派の走狗として、株主工作の

『ザ・フラッシュ』早口30秒レビュー

ヒーローに求められるスーパーパワー。 でも、パワーではなく、圧倒的な超スピードを持った「フラッシュ」が主人公の『ザ・フラッシュ』 「ビュン」を超えて、「ドヒュー」って感じもあるし、それを超えて圧倒的なスピードの描写・表現が超かっこいい。 フラッシュの正体はだいぶ頼りない法医学捜査官のバリー・アレン。屈強で迷いのない人間よりも頼りない男子に感情移入してしまうのは、アムロ・レイ、碇シンジくんでも経験済。 あまりの速さについに光の速さを超え、時間を逆行してしまう。 スピー

ようやく古谷徹さん(マリオ)と水島裕さん(ルイージ)の声を上書きできそうです! #スーパーマリオブラザーズ

金曜の21時回、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(Dolby-ATMOS・字幕版) [上映時間: 94分]は、かなり空いてました。 お子さんがいるところは、子どもと観に行くので、吹替版で観に行くからでしょうか? 映画が好きな人でも、それがどんなにいい映画でも、必ず複数回見るわけでもないので、吹き替えで一度見ちゃった人は、字幕でもう一度、見ようとも思わないかもしれませんね。 私にとってのマリオの映画と言えば、 『スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!』 で

『Winny』を見てきた。開発者の皆さんがんばってください

公開2日目『Winny』を観てきた。 やたらと食事シーンが多い映画だった。 NG出ちゃうと、食事の作り直し、役者さんによる食べ直しもあるので、撮り直しが大変そうだけど、食べるシーンは生活の一部だと感じさせてくれるので、食事シーンを用意するのは映画としてアリだと思う。取材した人が、弁護士の取材中に、よく一緒に食べていたのかもしれないし、脚本・監督の松本優作さんが食事シーンが好きなのかもしれない。 Winnyに関して、当時、私は利用しなかったはずだが、もちろん存在は知っていた

『ワース 命の値段』を見てどういう人と仕事をしたいか理解した

2001年9月11日、乗客乗員計92人を乗せたボストン発ロサンゼルス行きのアメリカン航空11便が、ニューヨークの世界貿易センタービル北棟に衝突した。その17分後、乗客乗員計65人を乗せたユナイテッド航空175便が、世界貿易センタービルの南棟に突入した。 テロが起きた日のことはよく覚えている。私は仕事から帰ってきて、テレビをつけると、飛行機がビルに突っ込む映像が流れていた。何も理解できないうちに、友だちから電話がかかってきた。彼はすごく興奮していて、不安な世界の入り口に立って

『耳をすませば』で好きなところはここだ

『耳をすませば』を久々に見てしまったよ。 思春期から青春時代。 雫みたいに頑張ったこともないし、恋にキラキラもしてなかったけど、どこか郷愁を覚える。 キャラクターの描写が丁寧なのがいい。 仕草がいい。表情がいい。 雫が首を斜めにする癖とか、ね。 リアルなだけじゃなくて、もっとコミカルなシーン、大事なシーンの漫画的な表情もいい。冷蔵庫を閉める雫、杉村と神社での瞳と瞳、屋上の聖司と二人のシーン。 人としての自然な表情と、漫画的な表情のバランスがいいんだ。 色もいい。地