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子どもを怒ってしまうことが続いたら~幼児期のヒント~

子どもに対してすごく怒ってしまうんです、という声を、ここのところ連続して聞きます。どの方も偶然にお子さんは3歳~4歳くらい。だめと言ってもやる、もっと早く寝て欲しい・・・理由は色々です。

怒らないでいられる人はまずいないですから、怒ってしまったことを過度に後悔したり自分を責めたりしないで欲しいのですが、怒ってしまった側も辛いのですよね。ではどうしたらいいかを考えてみたいと思います。

ちょうど3~4歳は言葉も達者になり、ものごとの少し先が見通せて、想像力もついてくるので知恵も働きだし、そして自分の力を色々と試したくなる年齢でもあるので、怒りたくなることをしてくれる年齢です。反抗期でもあるので、自分はこうしたい!を真っ向からぶつけてくる頼もしい年齢でもあります。

怒ってしまったとき、少しクールダウンした時に考えて欲しいのは

どんなパターンで怒るのか、なにで自分は怒りやすいのか、すぐにイライラっとしてしまうポイントがどこなのか探ってみること、です。

落ち着いたときに少し冷静に分析してみましょう。何かに書きだすといいです。

子どもがテレビをやめない時 ご飯を食べない時 早く寝ない時 片付けない時 ズボンを前後ろ逆さに履くとき お風呂に入らない時 etc・・・色々出てくるでしょうか。


その中でちょっと見渡してみると、

①その年齢にもとめすぎていること(ハードルがまだ高いもの)

②大人側の工夫で改善できること

③自分の中の美徳に触れること

④上のどれにもあてはならない、子どもが悪いと思えること

に分けられると思います。

①はそこまで怒らなくてもいいよ、まだ毎日出来るのは難しいんだよ、という項目です。そういうものはお子さんによって異なりますが、例えば靴を左右間違わずに履く、とか、おもらしをしない、とかですね。そういうものでイライラしてしまうときは、ちょっと年齢を下げて考えてみてあげてください。

テレビを30分と約束したのにやめない、お風呂に入らない等は、少し②と重なりますが、時間をまもるということがまだこの年齢では難しいのです。特に我慢は、疲れたり眠い時はとても難しく、午前中なら出来た我慢も夕方は出来ないことがあります。もしその時間帯にあまりもめるようでしたら、生活全体のリズムの見直し・・・お風呂の順番やテレビをその時間帯にしない等の工夫が必要かもしれません。

②は片付けなどがそれにあたることが多いので、片付けを例にお話しますと、次から次へと散らかして遊ぶのが子どもです。ですのであまりにも片付けしない、と気になって怒ってしまう場合は、物を減らす大人側の工夫やしまう場所の分かりやすさで乗り切れると思います。物が多ければ、散らばる量も増えますし、それを片づけるのはこどもにとってはかなりの難易度です、そこは大人が量や収納を工夫するとイライラする度合いがぐっと減ります。

③ですが、これに気づけた人はすごいと思います。多かれ少なかれ皆がもっていることなのですが、見たくなくて目をそらしがちなことです。そしてこれはちょっと根が深いです。大人自身が、それをとても大切に思っているのに、それを子どもがしない、できないケースです。これにとてもイライラしてしまうのです。

例えば出されたご飯は全部食べることを美徳に思っていた場合、子どもはそんなことは出来ないことが多いですから、残すことにとても怒りたくなります。

ご飯のあとは何時にお風呂、そのあとは何時に寝る、というスケジュールを大事にしていたら、子どもは大体は守れますがきっちりは出来ませんから、なかなかお風呂に入らなかったらとてもイライラしてしまうことになります。

子どもと自分は違うんだと、自分の大事にしていることと、それを子どもが守るかどうかはまた別だとよく納得しないといけません。これはある意味自分との戦い、自分を見つめなおすことになります。


④そして①~③にもあてはまらない場合。これは個々のケースになってしまいますから一概にはいえませんが、それはその子の個性でもあり、見方によっては良い面になっている場合も多々あります。

いつも悪ふざけをしてばかりでちっとも話を聞いていない、という場合など、まじめなお母さんに対してそういう性格のお子さんは本当に理解できなく思えてしまいます。でも、見方によっては明るくて楽しいともいえるのですよね。

いつも乱暴で・・・とか、他のお子さんのおもちゃをとってしまって…等々も、必ず良い面があるのです。正義感が強かったり、頼りになったり。

そういう子にはうんとほめることです。気になるところを直そうと叱るよりも、良いなと思うことをした時にうんとほめてあげます。叱るよりほめることが、何よりの効果的な対応方法だと思います。


いらいらしたり、怒ってしまうことが続いたら、上のことをちょっと考えてみて下さい。

そして、どれにも共通して言えることですが・・・

怒ってしまった日は出来たら夜一緒に少しの間でも寝てあげて下さい。寝る時に

「今日すっごく怒っちゃったよね・・・」とお話出来れば、子どもの中は、うんうんそうだよ、と気持ちが解消されて軽くなっていきます。

怒られてもお母さんお父さんは好きなのですから、出来れば夜にそれを笑い話にしてしまえるような、そんな時間を持っていただけたらなと思います。





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