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【農業女子にインタビュー】未経験から夫婦でいちご農家へ転身✨️こだわり尽くした"いちご"への思い

こんにちは!農GIRL×農LIFEプロジェクト事務局です。

農GIRL×農LIFEでは、全国の農業女子の皆さんと共に、農業のイメージ向上や魅力発信、コミュニティづくりに取り組んでいます。

SNSでの農業女子紹介や、農作物のプレゼント企画、直売所での加工品販売など、様々な企画を実施してきましたが、
農業女子ひとりひとりの魅力をもっと伝えたい!』という想いから、
このnoteでは農業女子により密着したインタビューを配信しています。

《前回の記事はコチラから↓↓↓》

今回は、愛媛県の大三島でイチゴを栽培している「井上苺園」の井上衣美さんにお話を伺いました!

未経験から農家になったきっかけと決意、イチゴやオリジナル商品のこだわり等々…たっぷりお聞きしました⭐



■農業を始めたきっかけ


Q.農業は未経験から始めたとのことですが、それ以前は何をされていたのですか? 

 ‐‐‐以前は専業主婦をしていました。夫はエンジニアとして働いていましたね。夫婦ともに農業はやったことがなくて…夫の両親が苺園をしていたので、当時は帰省したら力仕事を手伝う程度でした。
農業に対するイメージも「いちご狩り楽しそう!」ぐらいしかありませんでした。

Q.そんな中、どのようななきっかけで農業を始められたのですか?

 ‐‐‐苺園は夫の両親が始めましたが、
ご両親から「高齢で大変になってきたから農業を辞めようかと考えている…」という話を聞きました。
小さな島の小さな農園へ来てくださるお客さまがいて、皆さん笑顔で帰っていくこと。そしてお義父さんの作るイチゴが絶品なこと。
美味しいイチゴの味を守り、笑顔が生まれる場所をなくしてはいけないと感じ、Uターンをして就農することを決めました😄

Q.農業についてはどのように勉強されたのですか?

 ‐‐‐お義父さんに付いて回ってわからないことがあったら何でも聞いていましたね。お義父さんはかなりのベテランですから、話を聞いて毎日知識を吸収していました。あと県の職員さんにも話を聞いて、より専門的な目線でアドバイスをいただき、勉強させていただきました。

Q.農業を始める前後でギャップや、驚いたことはありましたか?

 ‐‐‐驚いたことだらけですが、”いちご農家には休みがない”ということが一番の驚きでした。イチゴの収穫が終わった後も次のシーズに向けて片付けや育苗、定植など一年中忙しくしています💦

■井上苺園のこだわり


Q.農業をされている大三島はどのようなところですか?

 ‐‐‐大三島は、愛媛県の瀬戸内海に浮かぶ自然豊かな島です。瀬戸内海の温暖な気候の影響で、果物や花が豊富に育ち、自然がとても美しい所です!
また、大三島はしまなみ海道のちょうど真ん中にあり、サイクリストに人気の中継地点なんですよ🚴‍♂️

Q.そのような豊かな自然で栽培されたイチゴにはどんなこだわりがありますか?

 ‐‐‐私達が栽培しているイチゴは『あまおとめ』『紅い雫』という愛媛生まれの品種です。
『あまおとめ』は果皮が柔らかく、甘味と香りが強い光沢があり、まるで宝石のような美しい見た目が特徴です✨️
『紅い雫』は、甘味と酸味のバランスがとれた濃厚な味で、果肉全体が赤く色づき中まで赤いことと、雫のような綺麗な形が特徴ですね🍓
 私達は、イチゴの甘みをお客様に楽しんでほしいと思っているので、一般的なイチゴは熟す数日前に摘みますが、私達はいちばん美味しい完熟いちごを朝摘みしてその日のうちに発送するようにしています!

Q.お客様にはどちらの品種が人気ですか?

 ‐‐‐人気は半々ぐらいですね。元々お義父さんがやっていたのは『あまおとめ』だけだったんですけど、私達夫婦が『紅い雫』もやってみたいなぁ~と思うようになり栽培を始めました。
『あまおとめ』の柔らかくジューシーな果肉を好むお客様と『紅い雫』のバラみたいな香りを好まれるお客様と面白いぐらいに人気は二分してます!

Q.朝摘みは、他の収穫の仕方と甘みが違うんですか?

 ‐‐‐朝収穫する理由はたくさんありますが、朝一番はイチゴが一番甘い状態で、身もしまっており傷がつきにくいことが理由として大きいです。また、その日のうちに発送するのでとても新鮮で甘い状態で発送できます。毎年冬は日が出る6:30〜7:00頃に収穫してます。

Q.苺の栽培で「難しいなあ」と思ったエピソードはありますか?

 ‐‐‐師匠であるお義父さんの経験と勘所を聞き出しながら栽培を行っていますが、お義父さんも経験したことないような暑さや長雨が続いたりするので、毎年の気候変動に対応するのが難しいと感じています。
 特に夏場は、毎年暑すぎてお義父さんでも見たことがない病気が多く、専門家に診断をしてもらってます。夏場に苗がダメになってしまうと、苗が足りず収穫量が落ちてしまうんです。実際、県の職員さんから「他の農家さんが苗が足りないので、余っていませんか?」と声が掛かることもしばしばです。
毎年違う状況に手探り状態で対応していますが、それを乗り越えて美味しいイチゴが作れることにワクワクしています!

■井上苺園について


Q.現在は何名で、農園を運営されているのですか?

 ‐‐‐私達夫婦と両親の4名とパートさん11名、計15名でやっています!

Q.15名で運営する上で、大変なこと・逆に良かったことはありますか?

 ‐‐‐特に大変だと感じたことはありませんね。休憩時間をバラバラにせず、休憩中に情報共有するようにしています!
Iターンの方や元々島にいるシニアの方等々、様々な方が働いているので、情報交換やエピソードを聞くのが楽しく、アイデアをもらいながら働けていますね!

Q.キッチンカーもされているのを拝見しました。キッチンカーを始めたきっかけがあれば教えてください。


 ‐‐‐両親の苺園に私と夫の2人が加わることに対して、何か付加価値というか今までとは違う収入源が必要だと思っていました。単純に作るイチゴの量を増やすだけではなく、加工品を作ったり、キッチンカーで販売をしたり…根幹には農業があるんですけど、私がずっとやりたかったお店屋さん(キッチンカー)という夢にも繋がったので、キッチンカーを始めました.


Q.キッチンカーを始めて良かったこと、逆に大変なことはありましたか?

 ‐‐‐夏場は観光農園もやっていないので人と話をする機会が少なくなるのですが、毎年夏場になったらキッチンカーでイベントに参加して、直接お客さんとお話ししています。笑顔でうちの商品を購入してくださる姿に嬉しくなりますね。ただ、(在庫を入れておく)ストッカーを置いていたりするのでキッチンカーの中が暑くて…そこが大変ですかね😅

Q.キッチンカー・ECショップで販売している商品にはどのようなものがありますか?
 
 ---キッチンカーでは、『濃厚いちごスムージー』『贅沢けずりいちご』『オリジナルジェラート(ソルベ、ミルク)』、イチゴのある季節は『いちごサンド』を販売しています。
ECショップでは、イチゴ、ジェラートを販売しています!

Q.魅力的な商品がたくさんありますね!商品のアイデアの源はどのようなことですか?
 
 ‐‐‐四六時中、夫やスタッフとイチゴの話をしたり、常にアンテナを張ってる状態なのでいろんな情報が入ってくるんだと思います。たくさん失敗もしますが家族やスタッフと楽しく商品開発をしています。
スムージーやジェラートのカップのデザインにもこだわって、派手で目を引くものではなく、島の暮らしに馴染むような井上苺園らしいエシカルを感じるようなデザインになるようにしました😀

Q.今後作ってみたい商品はありますか?

 ‐‐‐ずっと考えていて夫婦で話しているのは『いちごのバームクーヘン』ですね!私はバームクーヘンが大好きなので、自分でバームクーヘンの機械を買って作ってみたいなあと考えています。イチゴの美味しさが十分に感じられる、香料が入っていないものを作ってみたいです!なかなかバームクーヘンを作るのは難しいんですけどいつか叶えてみたいです!


■衣美さん×農LIFE

Q.就農で苦労したことや辛かったエピソードがあれば教えてください。

 ‐‐‐就農直後にコロナ禍でいちご狩りをお休みすることになり、販売先に苦労しました。新たにネット販売を始めたり、友だちに買ってもらったりしてなんとか凌ぐことができました。
あとは、1日の作業を終わらせて家に帰ってからキッチンカーの準備や経理をしているので、1日の大半作業をしていて体力勝負な部分を感じますね。

Q.日々これがあるから頑張れると思うことはありますか?
 
 ‐‐‐そうですね「これだ」って言えるものはあまりありませんが、平日作業・土日キッチンカーというスケジュールで大変ですが、どっちも好きだから続けられるんだと思いますね。あと、農園にいるヤギたちとふれあいながら休憩して、また頑張ろうかなと思える瞬間がありますね🥰

Q.バイタリティ溢れるご活躍のイメージですが、衣美さんのエネルギーの源はなんですか?

 ‐‐‐自分ではバイタリティが溢れているとはあまり思っていなくて、むしろゆっくりだなぁと思います。ただ、辛い農作業の中でも笑っていたいし、スタッフやお客様にも笑顔になってもらいたいという思いがエネルギーになっています。

Q.衣美さんが感じる農業の魅力はなんですか?

 ‐‐‐やっぱり作ったイチゴや商品がお客様に美味しいって言ってもらえるのが魅力だし、やりがいにもなってますね。お客様からの声もダイレクトで聞けるので、一喜一憂しながらまたイチゴと向き合うことができます😆

Q.ご夫婦で農業をする上で「良かったこと」「大変だったこと」があれば教えてください。

 ---ずっと一緒に仕事をしていて、お互いに足りない部分を補い合っているんだなという事を改めて感じるようになり良かったと感じます。

Q.苺農家をこれから始める人に伝えたいことはありますか?

 ‐‐‐イチゴは特に、初期投資がネックになると思います。だからこそ経営計画の精度を高めておくことが大切だと思います。

補助金や研修など、わからないことは「わからない!」と声を出して相談してみることが重要です。周りに助けてくれる人やサポートの環境はきっと揃っているので、一歩踏み出すことで一気に現実味を帯びてくるはずですよ。

■最後に


Q.衣美さんの今後の目標・チャレンジしたいこと・夢があれば教えてください!

 ‐‐‐井上苺園“島時間”を体感してもらえるような場所にしていくことが夢です。いちご狩りができて、ヤギとふれあえて、キッチンカーでスムージーなど加工品を味わえて、自然の中で親御さんと子どもたちが目いっぱい楽しめるような場所でありたいです。
来られたお客様の価値観が変わるような経験を提供できるよう、その為にもいちご作りにも手を抜かず、がんばりたいことがたくさんあります!

Q.読者の皆さんへのお伝えしたいことはありますか?

 ‐‐‐来シーズンに向けて、もういちご作りは始まっています!みなさまに美味しいと言ってもらえるようなイチゴを作りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

■井上苺園のイチゴやオリジナル商品の購入はこちらから!

Q.井上苺園様の農産物を購入できる販売場所(実店舗・ECサイト等)を教えてください!

‐‐‐HP、ふるなび、食べチョク等から購入可能です!よろしくお願いいたします🙇‍♀️

【井上苺園 公式HP】

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