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「楽しみながら進む。」 フリーライター、夏生さえりさんに学ぶ「無理しない生き方」

 経済メディア『NewsPicks』のオリジナル番組「STEPs 私らしい一歩」でフリーライターの夏生さえりさんのインタビューが公開されていました。
番組のコンセプトは、「目まぐるしく変わる時代に、どうすれば『自分らしい一歩』を踏み出せるのか? ゲストの過去のターニングポイントからヒントを探る。」というものです。

 私はこの夏生さえりさんへのインタビューを拝見して、キャリアというものに対して「もっと肩の力を抜いていいんだ」と、なんだかとても勇気づけられ、また、優しさに包まれたような気持ちになりました。
今回は私がこの夏生さえりさんのインタビューから学んだことを書いてみたいと思います。
(番組リンクはこちら ↓ )

社会人一年目で早くも経験した人生のターニングポイント

 私がこのインタビューの中での夏生さえりさん(以下、さえりさん)を見て感じた彼女への印象は、春のそよ風のようなふわりとした温かさのあるものだった。
今でこそ成功している人物の一人であり、もともとその道の素質があってストイックなのかと思いきや、話を聞いているとどこか親近感が湧くような、まるで身近にいそうな普通の女性のようだった。

 新卒入社の会社を1年で辞めたというさえりさん。
会社を辞める時、両親や周りの人からは「まだ辞めないほうがいいんじゃないか」「3年間は少なくとも頑張った方がいい」「今辞めてしまったらどこでも上手くいかないよ」などと言われたそう。
それでも、「ここではもう無理だ」と思い、先のことを何も決めずに会社を辞めたという。

 そして、次に就職した会社ではwebの編集の仕事をしたそうです。
前職では紙媒体の編集の仕事をしていたさえりさん。同じ編集という仕事とはいえ、webのことには全く無知でパソコンの使い方すら分からなかったというのに、その業界に飛び込んだ理由は何だったのか。
きっかけは、友人の紹介でその会社に遊びにいったことだった。
その会社に行ってみると、職場の雰囲気がすごく楽しそうに感じられたという。
初めての転職で、しかも経験のない仕事。不安も大きかったという。
しかし、さえりさんは、自分に出来るかどうかよりも「楽しそうだな」「ここに行ったら何か変わるかもな」みたいな気持ちがあって、その会社に転職することを決意したそうです。

無理だったら、嫌だったら、やめればいい

 そして、心機一転、新たな環境でリスタートしたさえりさん。
新しい環境のもと様々な挑戦をする中で、人生の2度目のターニングポイントが訪れる。
それは、フリーランスとして独立するということ。
きっかけは、「海外に住んでみたい」という気持ちと、様々な挑戦をする中でさえりさん個人にも仕事がくるようになり、そっちを頑張りたいと思ったから。

 さえりさんは、この人生の2つの大きなターニングポイントを振り返って、ある共通項を見出している。
それは、「やってみたいことをやる」ということと「無理だったら、嫌だったら、やめればいい」という「気負わない生き方」だ。

 大学生時代に一度引きこもりを経験したさえりさん。
当時は、「やらなきゃ!」「1回決めたらそれを貫き通すのがかっこいい」「絶対にそれをやり通さなくてはならない」というふうに自分に課せすぎてしまっていたという。
そのような経験から、自分にはこういう考え方は向いていない、ということが分かったのだそう。

さえりさんは、『いつでもやめていいんだ。いつでも逃げるぜ。っていう気持ちでいると楽しんでいられる』という。

自分の気持ちに正直に

 さえりさん自身は、考え込んでしまうタイプでなかなか決断できない、という。
最初の転職の時も、周りが言っていることのほうが正しいような気がして、上手くやっていけるのかという不安もあったそう。

 さえりさんは当時をこう振り返る。
『会社帰りに家の近くにすごく気持ちのいい道があって、その道を歩いて夜の空を見ながら考えて、友達に電話したり、親に相談したり、一人で考えたりした。泣きながら歩いたこともあった。』
『決断したときは気付いたら「辞めます」って言っちゃってた。』
最後は衝動だったという。

 当時の自分にどんな言葉をかけてあげたい?と聞かれると、さえりさんはこう言った。
『そのまま悩んでいていいよ。悩んだ先の決断なので、悩むっていうこともすごく大事な時間。辛いと思うけど、そのまま悩んでいて大丈夫だよ。』

 気負わず、自分の気持ちに正直に生きてきたさえりさんだからこそ、心に響く説得力のある言葉だろう。

悩んだときは「書き出す」

 昔から「書く」ということが好きだったさえりさん。
悩んだ時の彼女なりの対処法もやはり、「書く」という行為だった。

 さえりさんは悩んだ時、ひたすらパソコンに独り言を打ち込んでいくという。
まとまっていなくてもひたすら書き出す。
そうすることで、だんだん自分が本当にしたいことや本当に悩んでいること分かってきて頭の中が整理される。
そうすると、悩んでいると思ったけど実は単純に疲れているだけだった、ということもあるそう。

 悩んだ時、夢を実現した時、さえりさんのそばにはいつも「書く」ということが存在していた。
「書く」という行為はさえりさんの人生そのものなのかもしれない。

楽しみながら進む。

 さえりさんの次の挑戦は、これまでと変わらず楽しみながら進んでいきたい、という。
楽しそうと思えることにどんどん挑戦していきたい。

「楽しみながら進む。」と。

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