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ジャズのプロミュージシャンと世間一般の方の意識の乖離(かいり)について

そもそも音楽に限らず、アーティストというものは自身の価値観における創造性によって生きています。

特に若いジャズミュージシャンは自ら練習、研鑽を重ね、努力すればそれで生きていけると思っています。
僕も若い時はそうだったし、今でも少なからずそれが理想だと思っています。
「こんな素晴らしいものがあるのに、なんで世間の人はこの素晴らしさに気づかないんだ」とかよく考えたものです。

しかし、よくよく考えてみると、それは単なる自己満足か自身が所属する狭いコミュニティの中のみで認められているだけで大半の世間の方々にとってはどうでも良いことなのです。

逆に考えてみると世の中にはたくさんの趣味趣向で溢れていますし、
自らの生活のためにお金を稼ぎ、生きていかなければなりません。
そして、頑張って稼いだお金で家族を養い、その中でやりくりした時間とお金で自身の趣味などを楽しんでおられます。
音楽だけ考えて生きているわけではないのです。

そのことを音楽家は肝に命じて理解しておくべきだし、そういった方々がたまたま興味を持ってくださった音楽を決して自らの音楽の好き嫌いから押しつけてはいけません。

これはあらゆる人間関係において言えることです。
ただ、この個人や狭いコミュニティにのみ通じる価値観を超えるような素晴らしいものがあることも事実です。

音楽は人と人を結ぶ架け橋であるのが理想だと僕は思っています。

互いの価値観を認め、相互理解を深めること。
もしかして、僕はそのために音楽をしているのかもしれません。


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