米国諜報員「我が国は地球外知的生命体のUFOを秘密裏に回収している」
COBRAの2023年6月8日の記事「Situation Update」で紹介された記事「INTELLIGENCE OFFICIALS SAY U.S. HAS RETRIEVED CRAFT OF NON-HUMAN ORIGIN」を翻訳しました。
※翻訳がお気に召しましたら、記事下部からサポートをお願い致します。
”水瓶座にいた冥王星が6月11日に水瓶座を去る前に、情報公開とファーストコンタクトに向けた第一歩として、墜落したシップが数日前に告発によって情報公開されました”
元記事
LESLIE KEAN AND RALPH BLUMENTHAL·
JUNE 5, 2023
元諜報員で現在は内部告発者となった人物が、米国議会と諜報部総監に対し、機密情報の公開を行なった。米国が、地球外由来の人工物を秘密裏に回収するという計画である。
この人物によると、議会ははじめ、この告訴を不法に取り下げ、さらに違法な報復を与えたという。
しかし同じ情報に触れたことがある複数の関係者がこの訴えを補完する形で、それぞれが独自に情報開示を行なっている。
その一人であるデイビッド・チャールズ・グラッシュ(36歳)は、アフガニスタンでの戦歴で勲章を受け取ったこともある、国家地理空間情報局(NGA)および国家偵察局(NRO)を歴任した軍人だ。2019年から2021年にかけて、未確認航空現象タスクフォースの偵察局代表を務めた。さらに2021年末から2022年7月までNGAでUAP(UFOの別称)解析の代表者でもあった。
「UAP(未確認異常現象)」とは、かつての「UFO(未確認飛行物体)」のことであり、これを正式に調査するための特殊部隊であったということだ。防総省の情報・安全保障担当次官室の下で、海軍が主導していた部隊だという。その後、水中で活動する物体の調査も含めた「全領域異常解決室」に改組・拡大されている。
グラッシュ氏によると、数十年前から現在に至るまで、政府、同盟国、防衛関連企業が結託して秘密裏に、UAPを部分的な破片から無傷の車両までの回収が行われてきたと述べた。それらを分析した結果、形態や素材に地球外由来の原子配列や放射線が見られることが判明したという。
グラッシュ氏の訴状提出は、初代情報コミュニティ監察官(ICIG)を務めた弁護士が代理人を務めた。
「これはヒトではない、何か別のところから来た知的生命体が作ったものだ」「無傷で回収された乗り物もあった」
氏の訴えは、その後国防総省の出版準備・安全審査局を経て公式的に公開されることとなった。2023年4月4日と6日の時点で、「公開を許可された」と発言している。
第二次大戦以降も軍と国民をたぶらかしていた国家安全保障を揺るがす可能性のある巨大な秘密を開示することには、国家のある種の
決意が見られる。これまで国家はこうした未確認飛行物体の目撃証言に対し、公的な偽情報の流布で対抗してきた。現在までに2回の公聴会と多数の機密開示会議が開かれ、今は議会からの正式な回答を待っている状況だ。
2021年から2022年までUAPタスクフォースの陸軍の連絡役を務め、そこでグルシュと仕事をした、最近退役した陸軍大佐で現在航空宇宙産業の幹部であるカール・E・ネルは、今回のグラッシュ氏の訴えを賞賛している。
さらにもう一人、米国の情報機関に20年近く在籍し、情報担当の国防副次官補を務めたクリストファー・メロン氏は、議会が隠していたUAPの秘密を見てきたという。
「これまで多くのUAP秘密回収を見てきました。さらに、現職も元職員の方々も、それら回収物についての洞察や詳細の情報を私に流してくれました。しかし、この情報は大きな危険を孕んでいることもわかります。これまで秘密が守られてきたのは、よかれ悪しかれ、議会が全領域異常解決室の連中を信用していなかったことが原因になっています」
それでも関係者の一部は名乗り出るのを厭わなくなってきているようだ。
トップシークレットクリアランスを持つ、元米国諜報員のジョナサン・グレイは、現在は国家宇宙軍諜報機関(NASIC)に勤務し、UAPの分析を担当している。それ以前は、民間航空宇宙企業や国防総省の特別指令部隊に勤務した経験を持つ。
「地球外知的生命体はいる。我々人類は、宇宙で孤立した存在ではない。UAPの回収が行われているのは米国だけではない。世界中で起きているのに、解決策が見つかっていないだけだ」
一方グラッシュ氏は、トップシークレット・機密情報のクリアランスを持つ上級情報能力統合担当官を務め、同局の未確認航空現象分析・トランスメディア問題担当上級技術顧問を務めた。2016年から2021年までは、上級情報官として国家偵察局に所属し、NRO長官の日報の制作を指揮した。グルーシュはGS-15の文官で、軍の階級では大佐に相当する。
情報官としては14年以上の経歴を持つグラッシュ氏は、さらに空軍の退役軍人としての顔も持ち、アメリカの安全保障を向上させるための隠密・秘密作戦への参加により、数多くの賞や勲章を授与されている。
2021年のNRO評価報告によると、「未確認航空現象レポートの分析」と「議会指導者のインテルギャップ(理解度格差)の改善」などを併任する優れた情報戦略家だったという。偵察局のオペレーションセンター副所長から、「熟練したオフィサーであり優れた戦略家。革新的な解決策と実用的な結果をもたらす、総合力のリーダー」と評価もされている。
そんなグラッシュ氏は、議会向けに未確認航空現象に関する多くの説明会を開き、カーステン・ギリブランド上院議員とマルコ・ルビオ上院議員の主導で、2023年度国防授権法のUAPに関する文言を起草し、2022年12月にバイデン大統領がこれを法律化するのを後押しした。この条項では、関連するUAP情報を持つ者は、過去の秘密保持契約にかかわらず、「報復されることなく」議会に報告することができる。
4月に国防総省から公表を許可された声明の中で、グラッシュ氏は、UFOの 「レガシープログラム」が長い間、様々な監督当局への適切な報告なしに、従来の機密プログラムの中に隠されたままになっていると主張した。
数十年にわたり「冷戦の裏では、墜落及び着陸をしたUAPの回収競争が国家間で行われており、それら回収した技術をリバースエンジニアリングし、戦争で有利な立場を得ようと秘密裏の戦いがあった」と議会で報告した。
2022年からは回収計画に直接関連した記録などを数百ページに書き起こし、議会に提供した。しかし議会は、残骸の実物などの物理的な資料は提供されていないと言う。
グラッシュ氏による調査は、プログラムに直接関与していた情報機関の高官へのインタビューが中心であった。しかし、議会から監視を受け続け、何度も嫌がらせを受けたと述べている。
なお、秘密回収作戦は現在も進行中であり、グラッシュは現職か元職員かにかかわらず、誰が関与しているか把握しているとのこと。
「これらUAPプログラムに関わった者は、私に対し連邦調達規則に反する違法な契約や、その他の犯罪行為、および適格な産業基盤や学界への情報の抑圧など、多数の不正行為をしている疑いが浮上してきた」
グラッシュ氏の証言を保証した人物らは、その情報の機密性の高さと、地球外の物体を回収する極秘プロジェクトの存在を裏付けていると言える。その具体的な場所、プログラム名などは機密のままだが、監察官と情報委員会のスタッフには、これらの詳細も提供されたという。回収プログラムの現役メンバー数名が監察官事務所に話を聞き、グラッシュ氏が機密扱いの訴状に記載した情報の裏付けをしたのだ。
氏は2023年4月7日付で政府を退職した。その理由は、国民の意識向上を通じて政府の説明責任を果たすためだという。彼には、諜報関係者の間で一定の支持者がおり、多くの情報筋が彼の信頼性を保証している。
UAPタスクフォースでグラッシュ氏と共に働いたこともある、元陸軍大佐のカール・ネルは、「過去80年間、起源不明の技術のリバースエンジニアリングに焦点を当てた地上軍競争が存在するという彼の主張は基本的に正しい。これらの起源不明の技術の少なくとも一部は、人間以外の知的生命体に由来するという、明白な認識が
ある」と述べている。
2022年の業績評価で、陸軍省本部情報部参謀次長のローラ・A・ポッターは、ネル氏を 「最も強い倫理観を持った将校」と評している。
グラッシュ氏の代わりに提訴したのはワシントンのコンパス・ローズ・リーガル・グループの上級顧問であり、2011年に米国上院で承認された情報コミュニティーの初代監察官であるチャールズ・マッカロー三世である。当初よりグラッシュ氏らと交流があったようだ。
2022年5月、マッカロー氏は、グラッシュ氏に代わりICIGに開示要求を提出した。
その中には、UAP関連の機密情報が意図的に議会によって隠蔽されているのを知っていると言う訴状もあった。
未公表の訴状だが、2021年7月、グラッシュ氏は国防総省監察官に対し、議会からのUAP関連情報の隠蔽に関する機密情報を、秘密裏に提供したという。それによると、彼の身元と証言を提供した事実が、国防総省と情報コミュニティ内の誰かに不適切に開示されたという。
その結果、グラッシュ氏は2021年からの数ヶ月間、これらの開示に対する報復として、嫌がらせを受けてきたという。それに加え、進行中の調査の完全性を守るため、これらの報復の詳細を控えるようにも求めた。
情報コミュニティ監察官は2022年7月、彼の訴えを「信憑性があり、緊急性がある」と判断した。グラッシュ氏によると、訴えは直ちに国家情報長官アヴリル・ヘイン、上院情報特別委員会、および下院情報特別委員会に提出されたという。
訴状は、マッカロー氏とマネージャーが起草し、署名した。その最後には、「私は偽証罪の罰則の下、前述の論文の内容が、私の知る限り真実かつ正確であることを、厳粛に確約します」と自筆を添えている。
報復として、グラッシュ氏への尋問が始まった。議会情報委員会の者が密室に彼を連れ込み、尋問を行ったという。しかし、その時の情報は証拠不十分と判断し、議会には見せなかった。
下院情報特別委員会の代表者も3月に、委員は苦情の内容についてコメントしたり、苦情者の身元を確認したりすることはできないと述べた。
「監視当局への適切な報告もなしに、SAP/CAPプログラムにUAP関連の活動を組み入れているのは大きな問題です」
リスクを冒してまで発言するグラッシュの姿勢は、情報の
透明性向上を支持する人々を勇気づけている。
NASICでUAP分析の専門家ジョナサン・グレイは、今回初めて公の場で発言しており、機関内で使用しているIDも公開している。
NASICはライトパターソン空軍基地に本部を置き、国防総省の主要な空軍情報源として、外国の上空と宇宙の脅威を分析している。同機関のウェブサイトによると、その使命は「航空、宇宙、ミサイル、およびサイバー脅威を発見し、特徴を見極める」ことだ。「同センターの専門家チームは、他では見られない独自の収集、利用、分析能力を駆使する」
グレイ氏は、グラッシュ氏の広大な知識について、ただの勉強熱心な若者にできることじゃないと述べている。「人間ではない他の知的生命体が作ったと思われる物体の改修や研究は、もはや周知の事実になりつつある。統計的に、この秘密計画が存在する可能性は0にはならない」
空軍の内部関係者が名乗り出るのは、やはり異例である。空軍はUAPに関して他の機関に比べて、極めて消極的であった。
グレイ氏は、「宇宙軍のプラットフォームなど、我々の持つ中でも最も洗練されたセンサーは、3重のフィルターを通して真偽を見極めている。対象物が地球上のものじゃないかも、さすがに見分けられる」と述べている。
国防総省の情報担当副次官補だったメロン氏は、UAPに関係する議員やその他の関係者への機密説明会の手配に尽力してきた過去をもつ。ニューヨーク・タイムズ紙が報じたように、彼が司会役を務めたUAP回収の最初の説明会は、2019年10月21日に行われた。相手は上院軍事委員会のスタッフ。その2日後には、上院情報委員会のスタッフにも情報提供がされた。
メロン氏は「提供された情報を、少しやる気を出して理解に努めれば、真実はすぐに明らかになるはず」と述べている。
「委員会にとって前例のない課題ではあるが、議会には、その課題に取り組むリーダーがいると信じています」
NASICのジョナサン・グレイと彼のチームには、しばしば機密情報が提供される。
「UAPも現実の話であることが歴史的に証明されている。そのような情報交換が、“知ることができる者”同士で行われている。私は10年間、そこにいた」
2023年度の国防権限法は、国防長官が国家情報長官と協議して、機密情報を防衛チームに公認報告するための、安全なメカニズムを初めて確立することを約束した。
さらに同法は、現在までの過去数十年にわたる未確認異常現象に関わる「資料検索、資料分析、リバースエンジニアリング、研究、開発」についての報告を求めている。
スタンフォード大学病理学部の教授であり、300以上の論文を発表している著名な発明家・起業家であるギャリー・ノーラン博士は、自身の研究室から生まれた技術に基づき、半ダース以上の企業を立ち上げてきた。ノーラン博士は以前、これらの技術のいくつかをUAP物質の分析に応用したことがあるという。物質調査の最初の査読付き論文まで発表している。
「人類の文明は、シリコンやゲルマニウムの小さな粒で全く変わってしまった。今日のあらゆる計算機や人工知能は、それらの
粒でできた集積回路を形成しているのだ」
「謎の物質とされている小さなサンプルでも、よく研究してみると人類に莫大な恩恵をもたらす宝に化けることだってあるんだ」
「自分たちの周りにある何気ないものにも、我々人類の技術を圧倒的に上回っている技術が隠されているかもしれない。マイクロプロセッサーを超える変革を文明にもたらすことだってあり得るんだ。
ただ、どうすれば動作するのかを想像するのが大事だ」
内部告発法案は、連邦職員が認可された情報開示を行う者に対して報復することを禁じ、将来の内部告発者の申し出を奨励するためにある。
「内部告発は政府のチェックとバランスに不可欠であり、報復を恐れて前に出るのを躊躇する連邦職員はいないはずです」と、アンドレ・カーソン議員は私たちに語った。2022年5月、カーソンは1968年以来初めてとなるUAPに関する公開議会公聴会を主宰している。
デイビッド・グラッシュの件は、これから名乗り出ることを決めた内部告発者を保護する能力について、重要な試金石となる。
ジョナサン・グレイは逆に、秘密保護に慎重な姿勢を見せている。「先進国の知識があれば、UAPの技術を兵器転用する可能性があるので見極めは難しいことだ。ただし、地球外由来の知的生命体や、彼らの先進技術の存在を否定したり、墜落した乗り物について隠したり、人類に知られないようにする所業は、いいものではない」
グレイ氏は、米国だけが一世紀近くも他国に秘密主義を貫いてきたということは、すでに一般人に知られていることだと信じている。
「もうこんな馬鹿げた秘密はよしたほうがいい。もっと大衆に開けた議論の場を持とうじゃないか」
グラッシュ氏の考えでは、80年にわたる各国の裏の軍拡競争がこれ以上続くのは危険であり、予期せぬ宇宙人到来が本当に起きた時の大衆の理解を阻害することになると懸念を示している。
「この暴露が社会に衝撃を走らせ、世界各国が自分たち置かれた本当の状況を顧みて、ついには一致団結していくことを願います」
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