もの食うひとびと

人はなぜ食べるのだろう。
 
 
生きていくため?
生きるエネルギーにするため?
どの生命も何がしか食べてるでしょ?
 
 
そんなの知ってる。
知ってて考えてしまうんだ。
 
レストランや定食屋、食堂なんかで
多くの人が一様にものを食べている光景を見ると
なんだかとても滑稽に思えてくるのだ。
 
 
誰もが当たり前にものを食べる。
 
ものを食べることを喜びとする。
 
ものを食べるために右往左往する。
 
 
美味しいのは幸せだって、
食べることで心も満たされるって、
そういう本能的なことへの理解はもちろんできる。
 
でもみんなが一様にものを食べているさまが
不思議で不思議で仕方ない。
 
 
そんなこと思うのはきっと俺だけで、
俺の頭がどうかしちゃってるから
ヘンテコな感受性が生まれたのかもしれない。
 
 
それはきっと理屈とか理論を超えたところにある、
もしくはそれらとは全くベクトルが異なる、
もっと言えば子供の「なんで?なんで?」に通ずる、
誰も答えを言えない事象なのかもしれない。
 
 
でもやっぱり。
 
なんか滑稽なんだよなぁ。
 
なんか不思議なんだよなぁ。
 
 
なんでみんな、ものを食べるんだろうなぁ。
 
 
とかなんとか思いながら、
自分もモグモグむしゃむしゃ食べるんだけど。