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最初で最後の、いのちの電話

休職当初。

家で一人でいることがすごく怖かった。
なにかに襲われるような感じがする。
死にたい気持ちが突然限界突破してとても苦しい。

どうしようもなくて、LINEの無料相談を頼った。
一応話は聞いてくれるけど、なんだかテンプレートが送られているみたいに淡白だった。
「お時間となりましたので、終了いたします」と言われておしまい。

ダメだ、ダメだ、怖い、苦しい、死んでしまう

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こんにちは!のがのです。
今回は、いのちの電話を利用した時の事を綴りたいと思います。
利用したことはありますか?
特に何も解決しないことは分かっていながらも、
Googleの検索窓にただ話しかけるくらいの気持ちで
「死にたい」と入力する。
そこでトップに躍り出る検索結果が、いのちの電話。
余計なお世話だなぁ、とスルーして、無意味な記事を何となく眺める。そんな感じで、自分の気持ちが落ち着くのを待つのがいつもの流れ。

しかし、今回ばかりは落ち着かず、誰かにそばにいてほしい、と藁にもすがる思いで‘’ 余計なお世話 ‘’に電話しました。

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【 生まれて初めてのいのちの電話 】

ドキドキしながらコール音を聞く。

相手が出た途端、
「いま、一人で…!」と、私は号泣してしまった。上手く話せない。

でも。
相手はうろたえている。
ずーっとうろたえている。困っている。ふためいている。

なんだか申し訳ない気持ちになって、
私の心はシンッ…と冷たくなった。

私は、聞かなくても分かるような行政の支援について尋ね、
相手の‘’ 役に立った感 ‘’を演出して、にこにこ、ありがとうございましたと電話を切った。

つまらない話を聞いて
「え!すごいですねぇー!にこにこ」と、接待したようなもので、
がっかりして、ぐったりしただけだった。

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【 あなたもなれる、相談員 】

いのちの電話の相談員はボランティア。調べるまでは知らなかった。
月に2回と、夜勤を年5回こなせばいい。
長期間、自費での講習はうけるけれども、もとは一般人、心理職でもなんでもない。
無報酬で、人の命を左右するような仕事ができるのか。
少しでもお金を取った方が、相談員さんにも責任感が湧くんじゃないか。

SNS上には、いのちの電話についての不満が溢れている。
「皆だって我慢してるのよ!甘えないで!」
と怒るおばさんが居たというのが衝撃的で、印象に残っている。

SNSというのは、不満だった場合に書き込まれることが多い。
いのちの電話で救われた、という人がSNS上に居ないだけで、
全ての相談員があのおばさんみたいではないとは思う。

でも。
一般の人が講習を受けて、月に2回、無報酬で勤務するだけ。
気持ちはありがたいけど、私はもう二度と利用しないかな。

唯一良かったことと言えば、号泣できたこと。
それで少し、落ち着くことが出来た。少し冷静になりたい、人の声を聞きたい。そんな時に利用するのも一つの手かなと思う。

【 余談 】

「みんなも我慢してるのよ!甘えないで!」
この言葉。
使う人は何故か、自分がみんなの総意だとでも言わんばかりである。
みんな、とは。
結局のところそれは、
「私だって我慢してるのよ!甘えないで!」の言い換えに過ぎない。
「あなたばかり甘えないでよ!ずるいわ!私だって甘えたいのよ!」
の、言い換えなのだ。

相談員のおばさん。
あなたも、誰かに甘えられたらいいね。

「みんなも我慢してる」って言葉は、他人に言うもんじゃない。
「みんなも我慢しているんだ、甘えず頑張るぞ」と
自分で自分に言い聞かせて、奮起する時の言葉だ。
でも、自分を追い詰める言葉でもある。他人に言われたらさらに追い詰められる。怖い言葉だ。

戦時中の、「欲しがりません、勝つまでは」の標語にも似た響きを感じた。

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長くなってしまいました。
書き終わって振り返ってみると、これ、ただの愚痴ですね。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

のがの


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